オープンボディでありながらクローズドボディ同等以上の剛性を実現し
リアルオープンスポーツという世界でも稀な存在であり続けたS2000。つい数年前に
このクルマに出会い魅せられた奥様とNSXに乗るご主人のお二人にお話を伺った。
池田さん(奥様)
クルマの免許取得時にバイクの教習にも興味を持って中型を取得。すぐにVFR400を購入。通勤に使い7万キロを走った。その後数台のバイクに乗り、クルマにまったく興味がなかった池田さんがあるきっかけでS2000に乗ることに。今は2004年3月生産のS2000に乗る。
池田さん(ご主人)
19歳のときに見たNSXに衝撃を受け、いつかは乗りたいという夢を抱く。十数年後、会社の要請で通った英語教室でHondaの高根沢工場のクラフトマンに偶然出会ったことがきっかけで念願のNSXのオーナーに。今は初代NSX-Rを所有。自らメンテナンスを行い愛情を注ぐ。
こんな偶然があるものかというのがお二人のお話を伺った印象だった。南半球のパラオでダイビング中に珊瑚に引っかかった奥様のチューブをご主人が取ってあげたのがきっかけで知り合い、ご結婚。ご主人は宇都宮の英語教室でNSXのクラフトマンだった高根沢工場の船橋さんに偶然出会い、「いつかはNSXが欲しい」という夢を話したら、「それならご紹介しますよ」との言葉で急展開、NSXオーナーとなった池田さんご主人。さて、奥様は・・・
奥様:主人が船橋さんと知り合ってNSXオーナーとなり、高根沢工場で生産されたHonda車のイベント「TAF-Meet※」の運営のお手伝いに誘っていただきました。オートバイは大好きでしたが、クルマにはまったく関心がなかったので、よくわからずお手伝いしていたのですが、そのとき知り合った方から「S2000を手放そうと思っているけど、乗ってみる?」と言われたんです。それで試乗させていただいたら、「何これ!」って。「このクルマって、タイヤが4つあって、ヘルメット被らないオートバイみたい」って思ったんです。本当にそんな乗り味でした。それでその方のS2000を即購入したんです。
ご主人:僕と一緒になって、バイクとクルマで出かけようと言っていたのですが、なかなかそういう機会は訪れず、バイクが大好きな妻は「このままではバイクがダメになってしまう」と手放していたんです。そんなときにS2000に出会って衝撃を受けたみたいですね。
※TAF-Meet :TAkanezawa Forever Meetingの略。NSXを生産するために建設された栃木県・高根沢工場。そのクラフトマンシップと開発物語に共感した、NSX、S2000、初代インサイトのオーナーが一体となって年に1度開催しているミーティング。


信じられないほどの偶然が重なって、NSXとS2000に乗るオーナーご夫妻が誕生した。操る喜びに満ちたHondaスポーツを堪能する素晴らしき仲間である。
奥様:よく、前世からバイクに乗っていた気がすると人に言うのですが、それは、考え事をしながらあまりにも無意識にバイクを運転していたり、ひどい運動音痴なのにバイクに乗ると中型のわりに速かったりするからです。
バイクが好きだと言うと、スポーティな運転をすると思われるかもしれません。でも実はクルマの運転はうまくなくて『S2000の性能を活かす乗り方をしてあげてないな・・』と感じています。ツーリングで先頭の方のペースが速いと何とかついて行くのですが、一人では本当にのんびり走るんです。
ご主人:山道を走ると、ペースが速い前のクルマにちゃんとついていっているので、そこそこ楽しんでいると思いますよ。
奥様:楽しいですね!何とか走っていますが、S2000はまるでバイクのように本当に思うように動いてくれるので、操ることがとても気持ちいいんです。もちろんNSXほどではないですが、さすがHondaのスポーツカーだなって思いますね。

