小さなボディ、大きなこだわり
ゾクゾクする走り。20年過ぎても人気!
BEAT1991年5月15日発表
年代物のカメラのようにいつまでも愛され続ける---。それは秀逸なプロダクトであることの証だといえる。1991年に登場したBEATは、今もオーナーたちがミーティングを開催するなど活動が続けられていて、中古車市場も人気。20年を過ぎた現在(2013年)も、ファンの心を熱くさせ続けている。8,000回転のレッドゾーンまで痛快に吹き上がるエンジン、きびきびとしたハンドリング、爽快なオープンボディというだけではなく、語るべきこだわりがいくつも存在するのが魅力であるといえよう。
まずは、他の軽スポーツのようにハイパワーを得やすいターボエンジンではなく、自然吸気エンジンであること。これはBEATオーナーが誇りとするポイントだ。NSXも扱いやすさからあえて自然吸気エンジンを選択したが、想いはそれと同じ。また、エンジンのハイパワー化のために、何とHonda F1テクノロジーを応用している。F1などのレースエンジンのように、各気筒の吸気口1つに1個のスロットルがついているのだからたまらない(普通は気筒数がいくつであれ、全体で1つのスロットル)。その他にも、走りの性能を突き詰めた結果、前後でタイヤのサイズが異なっている点。お得な"4本セット"で交換タイヤを買えない。そんなところもオーナーのこだわり心をくすぐる。このクルマを振り返るにつけ、次期軽オープンスポーツカーへの期待感が高まっていく。
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量産車世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディを採用。軽量かつ高剛性を実現
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5速MT車のシフトストロークはNSXと同じ40mmで、手首で素早いシフトチェンジが可能
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ステアリングホイールは直径360mmの小径タイプ。ドライバーにゆとりをもたらすため、センタートンネルが25mm左へオフセットしている
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量産車世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディを採用。軽量かつ高剛性を実現
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5速MT車のシフトストロークはNSXと同じ40mmで、手首で素早いシフトチェンジが可能
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ステアリングホイールは直径360mmの小径タイプ。ドライバーにゆとりをもたらすため、センタートンネルが25mm左へオフセットしている
[主要諸元]
- 車両型式
- ホンダ・E-PP1
- 全長×全幅×全高
- 3.295×1.395×1.175m
- ホイールベース
- 2.280m
- トレッド(前/後)
- 1.210m/1.210m
- 車両重量
- 760kg
- 乗員定員
- 2名
- エンジン搭載位置・駆動輪
- ミッドシップ・後輪
- エンジン型式・種類
- E07A・水冷直列3気筒横置
- 燃焼室形式
- ペントルーフ形
- 弁機構
- SOHCベルト駆動 吸気2 排気2
- 総排気量
- 656(cm3)
- 内径×行程
- 66.0×64.0mm
- 圧縮比
- 10.0
- 燃料供給装置形式
- 電子制御燃料噴射式(ホンダ PGM-FI)
- 最大トルク
- 6.1kg・m/7,000rpm
- 燃料消費率
- 17.2km/L
- クラッチ形式
- 乾式単板ダイヤフラムスプリング
- 変速機形式
- 常時噛合式(後退は選択しゅう動式)
- 変速比
- 1速3.428 2速2.166 3速1.576 4速1.172 5速0.941 後退4.300
- 減速比
- 5.714
- かじ取り形式
- ラック・ピニオン式
- タイヤ(前/後)
- 155/65R13 73H / 165/60R14 74H
- 主ブレーキの種類・形式(前・後)
- 油圧式ディスク
- 懸架方式(前・後)
- マクファーソン式
- スタビライザー形式
- トーション・バー式(前)