「日本製のスポーツカーとして自動車史の1ページを飾り、国内外で今なお絶大な人気を誇るHonda Sシリーズ(ASシリーズ)は生産型のS500が1963年にデビューしてから、2013年に生誕50年を迎えます。私達、Honda Sシリーズの愛好家はクラブの枠を超えて、生誕50年をお祝いしましょう!」とのかけ声で開催されたHonda Sシリーズの生誕50年記念イベント。
Hondaが四輪黎明期に生み出したスポーツカーが「人」の幸せとともにある姿をプロカメラマンによるフォトレポートでお伝えしたいと思います。1日目に続き、2日目の様子をご紹介します。
[2日目] 2013年10月14日(月)2日目の受付
2日目の受付は7:30から。本日だけの参加者も加わります。Honda Collection Hall 横の駐車場に三々五々集まり、9:00のプログラム開始まで語り合うひとときを過ごします。昨日のパーティのあと遅くまでホテルで語り合った方もいるかもしれません。しかし、話すネタは尽きないのがスポーツカーファンというものです。
コンクール・ド・お宝
at Honda Collection Hall 中庭
コンクール・ド・お宝には、貴重な「S」やパーツ、ミニチュアカーなどレアな品々が出展され参加者の関心を集めていました。たとえば1964年の第2回日本グランプリに出場し1~3位を独占したS600のうち2台がイギリスのブラバムに送られ、1台はデニス・ハルムがドライブしドイツADAC 500kmレースで優勝しましたが、その2台のS600のうちの1台が展示されました。また、CMやテレビに登場したS600のカスタムカー、グリフォンも。ほんのわずかポップアップするリトラクタブルヘッドライトが印象的でした。その他にもプラモデル用に製作された木製のマスターモデル、ミニカーなど賑やかな展示でした。
ミニフォーラム 「S」の開発者たち
/生沢 徹氏トークショー
生誕50年ということもあり、なかなかお会いする機会のないゲストから黎明期のお話を聞くのもこのイベントの楽しみ。「S」の開発に携わった元開発者によるミニフォーラムが開催されました。エンジン・パッケージング担当だった元社長の川本 信彦さん、走行実験・レース活動担当の木村 昌夫さん、デザイン担当の森岡 實さん、サスペンション担当の吉岡 伴明さんの4名。ホワイトボードを用いての白熱した講義になりました。そして、S800に乗りニュルブルクリンク500kmでクラス優勝した元レーシングドライバーの生沢 徹氏による貴重な写真を公開しながらのトークショーが行われました。
記念写真撮影
/フェアウェルランチパーティ
2日間のイベントがついに終了のときを迎えました。およそ50年前にデビューしたHonda Sシリーズは、Hondaのクルマづくりの原点となり、今なお世界で多くの人々を魅了し続けるスポーツカーです。この素晴らしいイベントが、Honda Sシリーズに乗るお客様の手によって開催されたことは、Hondaにとってこの上ない喜びです。 フェアウェルランチパーティでは、コンクールの表彰やゲストの挨拶が行われました。そして最後に、壇上に上がった開催スタッフに惜しみない拍手が贈られ、感激のままに閉幕。参加者は「じゃぁ、また」と挨拶を交わし、自身の「S」に乗って心地よいエンジン音を響かせながら帰路につきました。