
2025年11月15日(土)。Honda S660の832台におよぶパレードが鈴鹿サーキットで行われ、「最大のホンダ車パレード」として“ギネス世界記録™(英名:Largest parade of Honda cars)”に認定されました。このチャレンジを主催したのは「S660 Chubu Community」。彼らと参加オーナーがなぜ世界に挑み達成できたのか?をレポートするとともに、オーナーの思いとイベントの模様を映像でご紹介します。
800台を超える参加車両の移動だけでもひと苦労
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チャレンジ当日の朝、晴れ渡る鈴鹿サーキット交通教育センターの敷地いっぱいに、参加者のS660がボディーカラー別に並べられていきました。S660 Chubu Community のスタッフが、1台1台フロントウインドウに「挑戦者ナンバー」をカウントするステッカーを貼り、笑顔で手際よく、駐車場所へスムーズに誘導する姿は見事のひと言。そこからパレードを行うために、ボディーカラー別に国際レーシングコースへの移動も緻密な計画のもとに行われました。ホームストレートとピットレーンをフル活用して参加車両を並べ、ホームストレート側からゆっくりとパレードをスタート。ここまでの主催者の苦労は、並大抵のものではなかったと思います。そして参加者も、規律正しく走行し、記録達成に全力で協力していました。
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開発メンバーもチャレンジャーとして挑戦
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HondaからS660開発メンバー23名が、それぞれ自分の愛車でチャレンジャーとして参加しました。S660は公募で集まった若手技術者によって開発チームが結成されたのですが、開会式後のトークショーで、開発責任者のサポート役を務めた安積が司会者となり、メンバーひとり一人の志願した理由を紹介しながら当時のエピソードを語り、会場の笑いを誘っていました。
開発当時、年齢が20代~30代の若いメンバーが多く、和気あいあいとした雰囲気がそのままS660という楽しいスポーツカーになり、そのクルマに賛同したオーナーのみなさんも和気あいあいとした楽しい雰囲気です。発表当時の開発の思いが、「世界で一番『笑顔が似合うスポーツカー』」でしたが、まさにそのコンセプト通りのスポーツカーになったのではないでしょうか。 -
S660世界一プロジェクト
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主催したS660 Chubu Communityのメンバーが長年温めてきた夢がありました。それは“ギネス世界記録™”への挑戦。その夢が、S660誕生10周年という節目の年に、ついに実現へと動き始めたのです。
Hondaは、さまざまな活動で「世界一」を目指し挑戦し続けています。
そのチャレンジングスピリットは、S660オーナーの皆さんにも受け継がれているのかもしれません。「S660で世界一になりたい」という壮大な夢を実現するため、『S660世界一プロジェクト』が2025年春に始動しました。
これまでS660 Chubu Communityのイベントに参加した最高台数は約300台。それを大幅に上回る800台以上でのパレードを目指しました。
そもそも800台も集まらないのでは、という心配をよそに、募集を開始するとすぐに募集枠が埋まったため急遽追加募集をすることに。そして800台を超えるS660によるイベントを滞りなく進行するため、まず車両を鈴鹿サーキット交通教育センターに集約。そこからパレードを行う国際コースへの移動など、誘導経路は入念に計画されました。パレードは、参加台数とサーキットの長さを考えると、先頭が1周する間に最後尾がまだスタートできない可能性もありました。パレード中に車列が止まると記録が成立しないため、全車が途切れなく走れるよう、走行速度を10〜15km/hに設定。鈴鹿サーキットはアップダウンが多く速度コントロールが難しく、緊張が強いられる走行でした。「832台の中の1台になれてよかった」「きっと忘れない思い出がひとつ増えた」「夢のようなひとときでした」と参加者は感動の言葉を語ってくださいました。
Hondaが魂を込めて開発したS660があり、そのS660を愛する人々全員の世界一への強い思いと、主催者の情熱に満ちた努力、参加オーナーの協力、そして応援するHondaの熱い思いが一体となり、ギネス世界記録™は達成されたのだと思います。この日の参加者の笑顔は、まさに“世界一”だったのではないでしょうか。 -



















