
2025年に誕生10周年を迎えたS660。今も多くのオーナーから愛され続けていますが、みなさんがどのように楽しまれているのかを知りたくなり、今回2組のオーナーにお話を伺いました。両オーナーともご家族でS660を楽しんでいることを、笑顔いっぱいで語ってくださいました。
娘さんのひと目惚れが導いた、S660との新しい日々
水谷さんご家族
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水谷さんご家族のS660との出会いを教えてください
水谷さん 奥様(以下 母):家族みんなレースが好きで、よく鈴鹿サーキットに観に行っていたのですが、あるときレースの合間にS660のパレードがあったんです。それを見て、娘がひと目惚れしまして。「ちっちゃくてかわいい!かっこいい!」って。
水谷さん ご主人(以下 父):当時まだ高校生で手に入れることができなかったので、いつかは買いたい、乗りたいと言ってましたね。
母:レースが好きだから、スポーツカーに乗ることは夢だったのだと思います。
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娘さんが社会人になり、夢のS660を購入
母:社会人になって2年目で娘はS660を手にするという夢を叶えました。
父:ホント、喜んでいましたね。
母:私も主人も娘のS660にときどき乗せてもらう程度でしたが、私が徐々に巻き込まれていき、娘と一緒に地元のオフ会などに参加するようになりました。これが楽しいんです。S660に乗るようになってから普段の生活にいままでにない楽しみが増えました。
息子さん(以下 息子):僕も時々姉の横に乗せてもらい、すごく楽しそうだなと思って、S660に乗りたいという憧れを抱くようになりました。
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娘さんのS660をご両親が譲り受けて夢中に
母:それから6年ほど娘が乗って、結婚をしたこともあり手放そうかという話を聞いて、それだったら私たちが引き取ると言いました。
父:家族が持っていたらまたいつでも乗れますしね。
母:そうしたら、今度は主人がハマって(笑)。
父:娘のクルマだったのでそれまで遠慮していたのですが、今度は自分たちのクルマですから、通勤で毎日乗り、時々ツーリングにも出かるようになりました。いやぁ、そうしたら楽しくて楽しくて。今までスポーツカーに乗ったことがなかったんですが、ホント、今まで乗ったクルマのなかで一番楽しい!と思いましたね。
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どのようなところが楽しいですか?
父:やっぱりカーブを曲がるときですね。自分の思い通りに曲がってくれるというか、まるで線路に乗って曲がっているみたいです。
母:友達とツーリングに行き、カーブで連なるS660を見ながら走るとワクワクが止まらないです。
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最初のクルマはS660と心に決めていた息子さんも購入
息子さんはどのような経緯でS660を
息子:僕も免許を取ったらS660に乗ると決めていて、少しCIVICと迷ったりもしましたが、翌年に生産終了するというアナウンスを聞いてフレンチブルー・パールのS660に決めました。
母:息子は娘の納車のときについて行って、オープンにして助手席に乗せてもらったんですね。その楽しかった経験も心に残っていたようです。
息子:はい、すごく楽しかったです。
母:実は、私たちが引き取る前、息子が免許を取ったら娘のS660を譲るという話もあったのですが、ここまで自分好みにカスタムしたので自分で持ち続けたいということになって(笑)。
息子:おかげで自分のS660を持つことができました。
父:仕事の行き帰りにS660に乗れると思うとほんと楽しい気持ちになるんですよね。このクルマに出会って本当によかったです。まさか自分がスポーツカーに乗れると思っていなかったので。娘に感謝、家族に感謝ですね。娘がS660に乗るようにならなかったら、おそらく免許を返納するまでスポーツカーに乗ることはなかったと思いますから。
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仲間との出会いが人生を変えた
「オフ会などのコミュニティーで出会った仲間との交流が楽しくてたまらない」と語るのは奥様。都合がつかず今回のインタビューに参加できなかった娘さんとともに、S660の地元のコミュニティーに参加して“人生が変わった”と感じるほどの喜びに包まれているとのことでした。息子さんもオフ会で集う楽しさに魅せられていて、お父さんはたまの参加で走りを楽しんでいます。まさに、笑顔いっぱいのS660オーナーご家族でした。
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Hondaファンの親子がたどり着いた究極の一台
西村さんご家族
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西村さん親子のS660ストーリーをお聞かせください
西村さん(以下 父):S660を選んだのは、Hondaだからです。開発者の方々は妥協せず自分たちも楽しめる、つくりたいクルマを作っている。Hondaのそういうところが大好きです。昔、初代アコードハッチバックの展示会に行き、それから“いつかはアコード”という思いでやがてアコードを手に入れ、以来、歴代のアコードを長年乗り続けています。
息子さん(以下 息子):僕も親父と同じでHondaが好きですね。F1で勝てずに苦しい状況が続いてもあきらめず、優勝を成し遂げたじゃないですか。市販車の開発にもそういうチャレンジングスピリットが注ぎ込まれていると思うので、やはりHonda車がいいですね。
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1976年の初代アコードハッチバック(左)と現在お乗りの12代目アコード
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後輪駆動のクルマに乗りたくてS2000を購入
息子さんがはじめてHonda車に乗られたのは?
息子:僕は後輪駆動のクルマに乗りたいという思いが強く、免許を取って最初にロードスターに乗ったんです。ですが、S2000が登場することを知ってすぐに予約して手に入れました。すごいスポーツカーでした。
父:S2000には私も乗りましたがとにかく速かった。息子には「公道では絶対に飛ばすな。走りたかったらサーキットへ行け」と、これだけは厳しく言いました。
息子:僕も一度サーキットで走ってみたいと思っていたんです。ですが不安もあったので、ディーラーで主催するサーキット走行会なら安心かなと思っていました。
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息子に導かれ夢のサーキットへ
S2000でサーキットに行かれたのですね
息子:はい、ディーラーの主催ならルールを学ぶ講座もありますし、安心感がありました。
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走られたのは鈴鹿サーキットですか?
息子:そうです。鈴鹿サーキットの国際レーシングコースと、1周1.2kmほどの距離が短い南コースを走りました。南コースの方が速度も低く安心して楽しめたので、徐々に南コースだけを走るようになりました。
父:息子がS2000に乗っている時期に、私の友人のBEATが動かなくなったという話を聞き、それならと譲り受け、エンジンを換装して乗り始めました。
息子:BEATもめちゃめちゃ楽しいクルマでした。
父:そのうち、息子が僕に「BEATでサーキット走ってみたら?」と勧めてくれたんです。私も昔からF1が好きで、サーキットを走るのは夢でした。ですが、心の中で「サーキットは一部の人が楽しむ、敷居が高い場所」と勝手に思っていたんです。それでも、仕事でトラックを運転するときにヒール&トゥの練習をしていました(笑)。
息子:きちんとした走行会ならみんなルールを守ると、安心できる話をしてーー
父:息子から体験談も聞けましたし、思い切ってディーラー主催の南コースの走行会にBEATで参加して、サーキットを走るという夢を実現しました。いやー楽しかったですよ。息子に感謝ですね。
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奥様の「S660なら助手席に乗ってもいい」のひと言で購入決定
S2000とBEATでサーキットに通い、しばらくしてS660へ
息子さんはS2000、お父さんはBEATで、サーキット走行を楽しまれていました。しばらくしてBEATとS2000を手放されることになり、サーキットからしばらく遠ざかります。
父:BEATに乗っているとき、家内に「オープンでドライブしよう」と誘ったんですが、一度も乗ったことがなかったんです。S2000もBEATも手放して、やがてS660が出てきたとき、家内が「このクルマなら助手席に乗ってもいいよ」って言ったんです。そのひと言でS660の購入を決めました。
息子:S660の走りが良かったので、S2000で通っていた南コースを走ってみたらめちゃくちゃ楽しかったんです。休憩を取るのももったいなく感じるくらいの楽しさでした。S2000だとちょっと速過ぎるんですが、S660はちょうどいい感じなんです。
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サーキットに行く前からワクワク、人生に大きな喜びが加わった
父:私もS660で走りに行きます。走行会に参加する予定があるときは、ずっと前の日からワクワクしっぱなしです。「洗車もしておこう」とか考えたり、「あのコーナーを今度はどう走ろうか」と想像すると、もうたまらんですね。
息子:S660で走るのも楽しいですが、親父と南コースの走り方などで盛り上がるのもいいもんですね。考えてみれば、大人になって親子で同じ趣味というのも珍しいかもしれません。
S660を所有し、走ることの楽しさを存分に語られたおふたりは、S660に乗られているなら、ぜひ一度ディーラーやサーキット主催の安全な走行会に参加してみてくださいとおっしゃっていました。
息子:サーキットを走るときは、ブレーキを強く踏むことも必要になります。それは公道では試せないですし、安全なサーキットで体験しておけば、いざというとき急ブレーキを踏んでも冷静でいられるので、日常運転の安全にも役立つと思うんです。何より、S660が本当に意のままに走る楽しいクルマであることを強烈に実感できますから。
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最後にこの質問をしないわけにはいきません。
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それで奥様は助手席に乗ってくださったんですか?
父:S660にはたまに乗ってくれます。買い物とか用事を済ますための近場のドライブです。でも、オープンカーで一緒に走るという、これまでにない夫婦の時間ができました(笑)。
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今回のインタビューではさまざまな愛車の楽しみ方を実践しているご家族にお会いすることができました。
どちらのご家族も、S660というスポーツカーのオーナーになることで、人生が変わるほどの楽しさを手にされていました。S660に限らず、Hondaの歴代モデルには、所有する喜びと操る楽しさに満ち溢れたスポーツカーがたくさんあります。
みなさんもスポーツカーライフを楽しんでみませんか?