誕生秘話

Honda除雪機の開拓者たち
除雪機の新しい買い方の提供を目指して
残価設定型クレジットの導入
除雪機は欲しいけど、安くはない買い物なのでなかなか購入を踏み切れないという方も多い。Honda除雪機では、手軽に手に入れられる買い方として、残価設定型クレジット<残クレ>を選べる店舗があります。今回は、残価設定型クレジットの立ち上げを推進された伊藤さんに「除雪機の残クレ」について教えてもらいました。
*Honda除雪機の残価設定型クレジットは(株)ジャックスの商品です。
Pioneers
伊藤 浩史
伊藤 浩史
ライフクリエーション事業本部 パワープロダクツ事業部 主幹
1997年 Honda入社。国内営業に配属となり除雪機を主力に扱う東北地域を担当。2001年発売のハイブリッド除雪機の開発に営業担当として参画。その後、海外営業に異動し、中近東・アフリカ・中国・アジアなどの担当を経て、2016年より国内営業の企画担当として除雪機の残価設定型クレジットの立ち上げを推進。
ライフクリエーション事業本部 パワープロダクツ事業部 主幹
1997年 Honda入社。国内営業に配属となり除雪機を主力に扱う東北地域を担当。2001年発売のハイブリッド除雪機の開発に営業担当として参画。その後、海外営業に異動し、中近東・アフリカ・中国・アジアなどの担当を経て、2016年より国内営業の企画担当として除雪機の残価設定型クレジットの立ち上げを推進。
※肩書きは2020年9月時点のものとなります。

除雪機選びは悩ましい?
雪国の除雪機事情とは

あらためて雪かきについて教えてください。
伊藤
テレビなどでご覧になられたこともあるように、雪国では冬になると地域一帯が真っ白になるように雪が積もります。雪が降ると困るのは「家から出ること」なのです。お仕事やお子さまが学校に行くため、玄関先やガレージの前の雪かきを、多いときは1日に朝・昼・晩の3回されています。
雪国の方は、どういったきっかけで除雪機を購入されるのでしょうか。
伊藤
当たり前のことですが、除雪機を購入される最大の理由は「雪かきが大変だから」です。降り積もった雪は重く、手作業の雪かきは大変な作業です。大雪の年に雪かきの大変さを痛感される方がたくさんおられます。除雪機を購入された方は、手作業の雪かきに比べて掛かる時間が半分や1/3に短くなったと喜ばれています。
クルマと除雪機では、商品を購入する場合にどのような違いがあるのですか。
伊藤
一番の違いは「除雪機が作業機械であること」かもしれません。クルマの場合、お客様がご予算やライフスタイルの中で、ご自身にとって必要なサイズや乗車人数、クルマの性能を選んで購入されます。しかし、除雪機は、「除雪する環境」によって必要な除雪機が決まってきてしまいます。雪が多い地域にお住いの場合、どうしても大きなサイズの除雪機でないと十分な除雪ができないようなこともあるのです。
商品を選ぶ場合の選択肢が、作業環境によって限られてしまうという事ですね。
伊藤
雪国の生活に必要な機械なので、皆さん長くご利用いただいています。そのため、クルマやバイクのように、中古機が潤沢ではないということも特徴かもしれません。除雪環境に合わせて様々なサイズの除雪機がある中で最適な機械を選ぼうとすると、中古での選択肢は少なく、新品をご購入いただいているという状況にあります。
除雪機の販売現場ではどのような課題があるのですか。
伊藤
先ほど、除雪機は長く使われているとお伝えしましたが、多くの方が10年以上にわたってご利用されています。一方で、5年以内で買い替える方も一定の割合でおられます。その理由は、せっかくご購入いただいたにも関わらず、お客様の環境に除雪機が合わなかったからなのです。クルマのように身近にある機械ではないので、実際使ってみて初めて分かる事もあり、初めて購入される際の除雪機選びは悩ましいものです。
除雪機選びの際にミスマッチが起こることがあるということですね。
伊藤
除雪機は決して安い買い物ではありません。そのために「このくらいでいいかな」と少し小さなサイズの除雪機を選ばれると、性能が足らずに機械はあるのに苦労したというケースも起こってしまいます。そのような事態でお困りになることを少しでも減らしていくために、除雪機をもっと手軽にご購入いただける環境が必要だと考えていました。
除雪機の残クレの整備には、そういった理由があったのですね。
伊藤
既にクルマやバイクでは様々な購入形態が広がっています。作業機械といっても除雪機は一般のご家庭でお使いいただくものです。「買い方」という面でもお客様のご要望に応える必要があると感じていました。

新しい買い方で
最適な除雪機選びのお手伝い

残価設定型クレジットのメリットを教えてください。
伊藤
残価設定型クレジットは、ご購入金額の一部を買取見込額<残価>としてあらかじめ設定し、「残価」を除いた金額を分割でお支払いいただく買い方です。これによって、通常のローンと比較して月々のお支払い金額を抑えることが可能になりました。
具体的に、通常のローンと比べると、どのくらい金額が変わってくるのですか。
伊藤
除雪機は、雪国で強い需要があるので、中古機の価格も安定しています。クレジットを組む期間にもよりますが、残価として買取見込額を最大で30~50%まで設定することができるようになっています。この分だけ月々のお支払い額が抑えられます。ボーナス払いを上手く組み合わせることで月々1万円以下の支払い額で幅広い除雪機をご購入いただけるようになりました。
高額な除雪機も月々のお支払い額を抑えて購入できる
除雪機の残クレ導入に向けて進められた際、大変だったことは何でしょうか。
伊藤
残価設定型クレジット導入のポイントは、除雪機の数年後の価値をどのように定めるかです。しかし、中古機の流通台数が少ないため、信販会社が買取見込み額を検討することができませんでした。そこで、中古除雪機の買い取りや販売をされている販売店様をあたって、信販会社が納得するだけの情報を集めました。
残価が高く設定できれば、月々の支払いが楽になるということですか。
伊藤
残価は「できる限り高く設定できれば良い」ということではありません。これは一つの制度ですので、残価が毎年変わっていては価格も変わって利用しにくくなります。今回、除雪機の残クレはJACCSさんにご協力いただきましたが、長く愛される仕組みにするため、安定して運用できる制度設計を一緒になって進めてきました。
除雪機の残クレ、評判はいかがですか。
伊藤
「月々の支払い額がこのくらいなら、欲しかったもう一クラス上を考えてもいいかな」というようなお話を伺っています。除雪機としては初めての取り組みですが、一定の評価をいただけたのではないでしょうか。「除雪機は高いから、もう何年か経ってから」とおっしゃる方もおられますが、ぜひともHonda除雪機をお使いいただき、雪かきの時間を自由な時間に変えて有意義にお過ごしいただきたいですね。
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