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MONTHLY THE SAFETY JAPAN●2002年8月号


安全利用のための教育プログラム作成へ


 電動車いすの事故が増えています。6年前の平成8年には89件だった発生件数は年を追うごとに増加し、13年には207件に達しました。同じく平成8年に2名だった死者数は、12年に19名と急増し、13年には若干減ったとはいえ11名を数えました。また、負傷者数も発生件数と同様に、平成8年の88名から13年の191名までずっと増加傾向にあります。
 電動車いす安全普及協会の推計によると、現在の稼働台数は約15万台。利用者の増加が交通事故の増加にはね返っているようです。しかし、数だけでは語れません。「事故実態はどうなっているのか、利用者の実態はどうなのか、販売店は現状をどうみているか把握する必要がありました」と警察庁交通局交通企画課の遠藤顕史課長補佐。
 そこで警察庁は、平成12年度、13年度事業として、「高齢者の安全・快適なモビリティの確保に関する調査研究」を実施。6月20日にその成果を発表しました。
 利用実態を知るために、電動車いす安全普及協会を通じて全国500名の販売担当者、利用者2500名にアンケートも実施しました。
 販売担当者からの回答によると、90%以上の販売店が実技指導を行なっていますが、約80%が1時間未満でした。対して利用者は約74%が「購入時に販売店で操作方法の指導を受けた」と答えています。
 「問題は、指導内容に明確な基準がなく、販売店の自主努力で行なわれていることです」。そこで警察庁は、平成14年度には安全利用に関する指導・教育プログラムの研究開発、15年度には指導者の育成やプログラムを活用した安全運転教育の実現をめざすといいます。
山口県警察による電動車いすの安全講習会
 利用者の声も高まっています。すでに山口県や岐阜県、愛知県、富山県などでは、県警や自治体、交通安全団体、メーカーなどが連携して安全講習会を開催しています。利用者の増加に対して「今後は定期的な開催が必要となるでしょう」。
 その一方で、遠藤課長補佐は「ドライバーや自転車利用者などの態度にも問題があります」と指摘します。今回のアンケートにも切実な声が寄せられたからです。一般交通参加者へのPR、啓発活動も今度の重要課題といえます。


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