MENU

HONDA

検索

See English here >第20回 セーフティジャパンインストラクター競技大会

大会レポート

Hondaの安全運転インストラクターの指導力ならびに安全運転技術の向上と均質化を図る場と機会の提供を目的に、20回目の開催となった「セーフティジャパンインストラクター競技大会」。1日目は二輪・四輪部門それぞれ3種目の競技を実施。2日目は国を問わずにチームを組み、安全運転の指導力向上に焦点を当てたグループワークが行われました。

1日目

開会式

第20回目となる今回は、日本国内と世界各国で活躍する75名のインストラクターが参加しました。開会式で大会運営委員長の中嶋は、「それぞれの国と地域、あるいは事業所の実情に基づいて知識を蓄え、スキルアップに取り組み、日々自己研鑽されて交通事故削減に向けて活動に取り組まれていると思います。Hondaの安全運転教育の思いを脈々と引き継いでいただき、各地で活動の中核を担ってくださっていることに対し、あらためて敬意を表します」と挨拶。さらに「普段の練習の成果を思う存分発揮していただくことはもちろん、グループワークや懇親会を通じて、お互い積極的にコミュニケーションをとっていただいて、今後の活動やモチベーション、後進の育成に繋がることを願っております」と挨拶しました。

き継いでいただき、各地で活動の中核を担ってくださっていることに対し、あらためて敬意を表します」と挨拶。さらに「普段の練習の成果を思う存分発揮していただくことはもちろん、グループワークや懇親会を通じて、お互い積極的にコミュニケーションをとっていただいて、今後の活動やモチベーション、後進の育成に繋がることを願っております」と挨拶しました。

二輪 ブレーキング

4速以上で60km/h(GROMは50km/h)から、正しい乗車姿勢で安定して短く止まる技術を競う二輪ブレーキング競技。ほんの一瞬のなかで繊細かつ正確な操作が要求される難しい競技です。

審判員から転倒もなく、例年よりも減点項目が減ってきています。各国、各事業所の選手全体として技術レベルが上がっていると感じました。日頃の成果が出ているかと思います。減点で一番多かったのは後輪ロックでした。どこまでブレーキがかけられるのかをしっかり把握いただくとともに、ブレーキングは転倒につながりやすい操作なので、しっかりとしたブレーキの掛け方を日常業務でも伝えていただきたいと思います。

速度を合わせ、正しい操作と運転姿勢で安全に停止する。インストラクターとして正確な模範と操作が求められます。

ブレーキング後の姿勢も重要です。普段はお客様の前で見せている技術も、大会の緊張感のなかでは、バランスを崩して思わず右足を着いてしまうなどの選手もいました。

四輪 フィギア

前進・後退のパイロンスラローム、7m四方という狭いBOX内で方向転換を行い、決められた枠内に後輪を収める四輪フィギア競技。高度な車両感覚と的確で迅速な操縦技術が要求されます。

審判員から今年も昨年に引き続き、練習している選手とそうでないと思われる選手が明確に分かれたという印象です。制限時間を超える選手も何名かいるなど、昨年からMT車に変わりましたので不慣れな選手も見受けられました。やはり練習あるのみだと思います。練習時間をつくるのは難しいと思いますが、せっかく選手に選ばれたのですから、Hondaのインストラクターの自覚を持ち、練習に励んで大会に臨んでいただきたいです。

BOX内の停止枠は3箇所あり、今大会はスタート位置に向かって左後ろでした。停止枠の大きさは1.9m×0.5m。後ろ左右輪の接地面を完全に枠内におさめます。

パイロンぎりぎりまで迫って方向転換。切り返しが一つ増えると、タイムだけでなく、減点のリスクも増えてしまいます。

二輪 コーススラローム

大きなRの旋回から、狭いゲートのようなパイロンを連続して縫うように走るなど、複合的なコースを正確かつスムーズな運転操作で走行する二輪コーススラローム競技。パイロン接触や車体接地、コースミスをしないなど安全かつ総合的な運転技術と情報収集力が問われます。

審判員から目先のパイロンを見て走ると次が苦しくなるような、より広い情報を得ることが必要なコース設定にしました。奥の回り込みの激しいパイロンの手前で、大型二輪の場合どのようなラインにすると行きやすくなるのか、小型二輪だと1回のターンで曲がれるような進入のし方が大事になるコースです。さすがインストラクターだけに、みなさんレベルの高い走りでした。今後も、さまざまな複合コースを作って練習し、先を読む訓練をしてください。

先を読み、インストラクターとして正しい運転操作をしながらも、より短い時間で走る総合的な技術が問われます。

コースを駆け抜けるバイクを追いかけるように審判員も走ります。わずかなパイロンタッチも見逃さず公平な審判をするために。

四輪 低μ路走行

タイルの路面に水を撒いた滑りやすいコースで、路面環境に応じた正しい操作で、正確かつスムーズな操縦技術が問われる四輪低μ路走行競技。タイヤのグリップ変化を感じながらの的確な挙動コントロール技術が問われます。

審判員からタイヤを滑らせたり、カーブを大回りしてはみ出すことがほとんどなく、みなさん慎重に路面を見ながら走っていました。タイヤの滑り出しを把握し、抑えるべき所は抑える的確な操作をしていました。なかなか練習しにくい競技ですが、走行前に路面のμを確認して、自身の経験からたった1周の走行に活かしているところはさすがだと感じました。

最初の下りながら曲がるセクションでは、手前で的確な速度にコントロールし、はみ出すことなく、多くの選手がクリアしていました。

少し路面のμが高い所は速度を上げて駆け抜け、タイヤのグリップとクルマの挙動を感じながらの的確な操作が求められます。

二輪 低速バランス

今回2回目となる低速バランス競技。凸凹のある路面や坂道などに設定された4つのコースをそれぞれ30秒以内にクリアする低速でのバランス技術と正しい車両操作を競う競技です。

審判員から雨のコンディションのなか大変だったと思いますが、昨年に比べるとタイムオーバーする選手が少なくなりました。みなさん昨年からかなり練習されたのだと思います。しかし、まだ足を着かずに無理にクリアしようとして転倒やコースアウトしていた選手もいました。減点しない方がいいのですが、状況に応じて上手く足を使って安全に通過することがインストラクターとして模範となる姿ですので、その点を留意いただきたいと思います。

コース下見をする選手のみなさん。このあと、競技に入ると雨が降り出し、特に鉄板の乗り越えに多くの選手が苦労していました。

坂道を下りながら登りに転ずる旋回もあり、高度なバランス感覚が要求されます。

四輪 コーススラローム

速度の乗るセクションがあったかと思えば、車体幅ぎりぎりのゲート状のパイロン配置もあるなど、複合的なコースを正確かつスムーズな運転操作で走行する四輪コーススラローム競技。安全かつ総合的な運転技術と情報収集力が問われます。G(加速度)センサーにより急な操作は減点の対象となります。

審判員から今回は比較的スムーズなコース設定でしたが、すごく狭いゲートを設けてあり、そこを通過する瞬間に慌てている状況が見受けられました。狭いゲートへのアプローチは、駐車枠に前進で入れるときのように、斜めに入れるより、まっすぐ入れる方が入りやすいですし、狭いところにスピードを出して入っていこうとすると難しくなります。その考えを持って走行していただくといいと思います。この考え方は、教習にも活かせると思います。

雨が降り滑りやすい路面だったこともあり、全体的に穏やかでスムーズな操作ができていたとも審判長は話していました。

狭いゲートにどうアプローチするか。先を見越してクルマの位置付けを考え、まっすぐ、適切な速度でクリアするのが良いようです。

2日目

グループワーク

2日目は、指導力とコミュニケーション能力の向上を目的にグループワークが実施されました。直進する自車の目前で右折されたり、急いでいる状況で渋滞に巻き込まれたりなど、怒りや焦りを感じる4つの交通状況を示すイラストを見て、「なぜその感情が生まれるのか?」「どう考えて対処したらいいか」について話し合い、その要点をグループごとに発表します。各グループとも、メンバーそれぞれの国の交通事情に基づく発想でさまざまな意見が出され、幅の広い議論が行われました。発表では、事故につながる感情がなぜ生まれるのかを深く掘り下げ、心と行動をどのようにコントロールするか、グループとしての決意をまとめて発表が行われました。

審判員から今回は、運転者に感情の変化があり、それによって運転が不安定になって事故につながることについて深く考え、どう考えれば対処できるかを学んでもらいました。安全な運転技術は実技講習で学んでもらうことができますが、感情変化によって引き起こされる事故への対処はどう講習すればよいか。そのことについて考えるきっかけになるグループワークとなることをめざしました。大変有意義なプログラムになったと思います。

大会結果(PDF)

各部門の優勝者(敬称略)

大型二輪部門

個人総合アルンクルング ピンポーン(エーピーホンダ/タイ)

グループB燉 遼太郎(二輪事業本部 ものづくりセンター)

グループCアルンクルング ピンポーン(エーピーホンダ/タイ)

普通二輪部門

個人総合イブヌ ファフリザル(アストラ ホンダモーター/インドネシア)

グループCイブヌ ファフリザル(アストラ ホンダモーター/インドネシア)

小型二輪部門

個人総合サラウット ヨートポン(エーピーホンダ/タイ)

グループCサラウット ヨートポン(エーピーホンダ/タイ)

四輪部門

個人総合鶴田 一史(交通教育センターレインボー熊本)

グループB室賀 達裕(埼玉製作所)

グループCファム ミン ドゥック(ホンダベトナム)

総合優勝者インタビュー

個人総合 大型二輪部門
アルンクルング ピンポーンエーピーホンダ/タイ

昨年2位でしたので優勝できて嬉しいです。優勝の秘訣は、昨年大会を終えて帰国してから、すぐに練習を始め、ずっとずっと練習し続けてきたからだと思います。また、大会の競技に臨むにあたって、座禅のように心を落ち着けて自分の競技に集中することができたことだと思います。歴史のあるすごく立派な大会の賞で、優勝できてとても光栄です。この賞は、モータースポーツの賞とは違います。勝つために磨いたスキルやインストラクターとしての正しい意識を、一般の人々に伝え、みんなの安全につなげる活動を後押しする賞です。

個人総合 普通二輪部門
イブヌ ファフリザルアストラホンダモーター/インドネシア

2年連続で優勝できてとても嬉しいです。優勝の秘訣は、ハードに練習を重ねたことが一番だと思います。また、自分自身を信じること、そして祈ることです。この大会のために磨き上げた技能や、より安全に走るために必要な心構え、安全に対する意識を、インドネシアに帰りインストラクターの活動に活かしたいと思います。この大会で安全について深く学ぶことで、会社や学校やコミュニティなどでさまざまな講習を行うにあたり、なぜ安全運転が必要なのかを教えることができるようになりました。

個人総合 小型二輪部門
サラウット ヨートポンエーピーホンダ/タイ

優勝の秘訣は、たくさん練習することです。練習することで、技術のスキルアップができるだけでなく、やり切ることで競技中に心配することがなくなり、集中することができるようになります。今回の競技の中ではブレーキングが一番うまくできました。距離も短く止まれましたし、運転操作もよかったと思います。優勝できたことで、自信をもってインスラクターの活動を行えるようになります。これからもたくさん練習を行い、インストラクターとしての技能と安全に対する姿勢を磨きたいと思います。

個人総合 四輪部門
鶴田 一史交通教育センターレインボー熊本

2年前に四輪で優勝し昨年は3位になり、今回で2回目の優勝です。勝てた一番の理由は平常心を保つことができたことです。そのためには、しっかりとした練習が必要で、特に3種目のうちのフィギア競技だけは絶対に落としちゃいけない種目なのできっちりと練習してきました。この大会の練習のなかで得てきた操縦ノウハウの細かな操作のひとつひとつを、日頃の教習に活かしたいと思います。また、いろいろと失敗もしてきましたので、無理をするとどんな危険が待っているかということも教習で伝えたいと思います。

グループB 大型二輪部門
燉 遼太郎二輪事業本部 ものづくりセンター

優勝の秘訣は、チームのみんなと切磋琢磨して練習したおかげです。真夏の暑い時期でも大汗かきながら練習をずっとしていましたので、それが今回の結果につながったと思います。特に低速バランスは、去年から始まったばかりの競技ですから、先輩方の苦労話をいっぱい聞いて、先輩と一緒にあれこれ考えて意見を出し合い、みんなで練習したことで低速バランスで点を残すことができて、最終的にこの結果につながったと思います。我々の事業所としても、1-2-3で結果を残すことができました。

グループB 四輪部門
室賀 達裕埼玉製作所

優勝の秘訣は、製作所のみなさんにたくさんのアドバイスをいただき、日曜日も練習させていただくなど、大きなバックアップがあって練習に励むことができたからだと思います。また、初出場で優勝できてもちろんうれしいのですが、初めから優勝をめざしていたというよりは、とにかく落ち着いて、安全に取り組もうと思って競技に挑んだだけでした。それがかえってよかったのかなと思っています。この経験を活かしながら、自信を持って地域や従業員に安全運転を普及していく力になれればと思います。

参加選手 ひと言インタビュー

片上 厚滋ツインリンクもてぎ アクティブ セーフティトレーニングパーク

昨年審判で参加して、今年は若い選手を参加させるということで大会に臨むことができました。この大会に参加することで、世界の先輩方のクルマの運転技術やインストラクターとしての振る舞いなど、自分の狭い価値観では発見できないことを学びたいと思っています。一般道においては危機意識を常に持つことを大切に、ここで得たことを教習に活かしたいと思います。

久保 明交通教育センターレインボー福岡

一人でも事故の危険から遠ざかる人をつくりたいという思いでインストラクターになりました。この大会は、自身の研鑽の場として捉えています。日々の模範実技の正確性、お客様に伝えることの様々なヒント、自分の知識で欠けている部分の補充を行い、技術向上だけではなく、一般運転者の意識向上を図れる教習をめざしています。

燉 遼太郎 二輪事業本部 ものづくりセンター

学生のとき二輪車安全運転大会に出場していて、全国優勝することができ、次のステップとしてHondaに入り事業所のインストラクターになりました。モビリティーメーカーの事故ゼロを目指す活動の一環として、本大会のような研鑽活動は永遠に発展させなければいけないと認識しています。その一端を担い、安全意識の向上に貢献できればと考えています。

山中 将裕ホンダエンジニアリング

先輩方のような技量を身につけ、社内の交通安全に貢献できればと思いインストラクターになりました。初参加で、練習はしたのですが緊張もありなかなか難しかったと実感しています。競技のなかでも特にブレーキングは一般道でも欠かせないものなので、安全に止まれる技術を身につけ、講習会などで伝えられればと思います。

グテンベルグ・サントス・ダ・シルバモト ホンダ ダ アマゾニア/ブラジル

Hondaのディーラーでメカニックをしていましたが、交通安全に興味を持つようになり、インストラクターになりました。大会は、ライバルが多く大変ですが、世界中の仲間と会い情報交換ができ、参加できたことをとても嬉しく光栄に思います。今回得られた技術を私たちのセンターに持ち帰り、教育をより強化し、ブラジルの人々に広めたいと思います。

ラビンダー クマールホンダ モーターサイクル アンド スクーター インディア

インドでは毎年150万人が交通事故で亡くなっています。その事故を減らすために安全運転を広めるインストラクターになって貢献したいと考えました。この大会はとても素晴らしいと思います。交通についてもよくわかるようになりますし、ひとり一人のスキルも明らかになります。これから将来どういったことが必要なのかも理解するきっかけになります。

ピン ホン イャオホンダ タイワン

大型バイクが好きで他のメーカーにいましたが、セーフティーインストラクター制度があることを知りHondaに入りました。普段自分がバイクに乗る時や、教習している時はなかなか自分の欠点や足りない部分に気がつきませんが、この大会はそれに気づかせてくれます。自身のスキルアップや指導力をさらにレベルアップできる素晴らしい機会だと思っています。

ヒサーン ウィトゥーンピサーンシンエーピー ホンダ/タイ

タイは交通事故の件数が世界一というありがたくない状況ですので、それをなるべくゼロにしたい。そのために、運転の文化、安全の意識を少しでも変えていきたいという思いからインストラクターになりました。今大会でもいろいろな人からたくさんのことを学びましたが、ただ一つ共通しているのは「Safety for Everyone」だということがわかりました。

大会フォトギャラリー