グローバルマザー工場
「熊本製作所」
国内4つの生産拠点のうち
二輪車とパワープロダクツの生産を担うのが熊本製作所です。
熊本製作所で生産しているパワープロダクツは、主に汎用エンジン(GXエンジン)、発電機(EU26iJ)と耕うん機(FG201プチな・FU220こまめ・FF300サ・ラ・ダ・FF500サ・ラ・ダ)、そして季節商品としての除雪機(HSS1370)です。また、一部電動製品(Honda Power Pod e:)の生産も担っています。このうち除雪機は、実際にユーザーが必要とする冬季にお客様のお手元に届くよう秋には生産を終えるため、年間を通して生産しているのは発電機と耕うん機、そして電動製品の一部です。
発電機EU26iJ
汎用エンジンGCV530
耕うん機FG201
1976年1月に操業を開始した熊本製作所は、2026年1月に操業50周年を迎えました。当初は二輪車の完成車輸出工場として始動し、1984年から乗用芝刈り機HT3810/3813を皮切りにパワープロダクツの生産を開始しました。現在の熊本製作所は二輪・パワープロダクツのグローバルマザー工場として、世界各国にある工場の指導・サポートを担っています。
熊本製作所の二輪完成機工場の横にある、二輪車エンジン生産ラインと同じ広大なフロアに、パワープロダクツの完成機生産ラインがあります。
コンベアの上を絶え間なく二輪車が流れて部品を取り付ける形の二輪車の完成機生産ラインと、パワープロダクツの生産現場は少々異なっています。特にラインの短い距離と、各工程従事者の作業工数の多さが特徴なのです。パワープロダクツの生産では人が介入する割合が大きく、よりハンドメイド感の強い生産現場なのです。
二輪の完成車工場では協力会社から納入された部品を車体に組み付けることが多いのに対し、パワープロダクツの生産現場では、部品自体も工場内で製造しながら、作業者が様々な工夫をして部品の組み付けを実施しています。工場内で部品を製造することで低コストを実現しています。
また、極力作業者の手によって組み付けを実施することで、作業者の作業精度を向上させるとともに、多様な機種への対応を可能とし、結果として製品の品質向上を図っています。
パワープロダクツは、生活に密着しながら、あるいは生活を支える作業機が大半です。このため熊本製作所パワープロダクツ工場の入口には、「役立つ喜び、もっと広げたい」というスローガンを掲げています。これは人々の暮らしを技術で楽にしたいHondaの思想を、パワープロダクツ事業で働く人々の指針として新たに設定したものです。
そして、Hondaパワープロダクツ工場で最も重要視しているのが、製品の生産管理と品質管理です。生産管理面で意識するのは、稲作や農作物の生産には、田植えや種まきなどの明確な時期があるため、この時期に間に合うように農業機械を供給する必要があることです。供給が間に合わないと生産に支障をきたすことになります。
また、除雪作業が必要な豪雪地域では、雪が降る前に除雪機の供給を必要とします。このようにパワープロダクツにおいて、生産の遅れや生産台数の不足は人々の生活や収入に直接影響を与えてしまうことに繋がるため、パワープロダクツ工場では強い意志を持って厳しい生産管理体制を築いているのです。
同じように品質管理面において、パワープロダクツ工場では、作業者自身のチェックに加え、カメラやセンサーによる生産の監視体制を充実させるとともに、中間確認者や最終確認者を別途設定して徹底した品質管理を実施しています。
ただし、人手に頼るということは人の影響を多く受けることを意味します。
例えば、体調や人間関係など人に関わる“変化”は、生産や品質に影響を与える要因となり得ます。このため生産の管理者は作業者の“変化”に最も注意を払い、常に“変化”を意識した相互のコミュニケーションの充実を目指しています。
熊本製作所には、納期予定通りにモノを作る、生産数どおりにモノを作る、完全にミスなく作る、という3つの当たり前があります。
春や夏に使用する耕うん機や、冬に使用する除雪機などの季節型パワープロダクツや、災害や停電など突発的に活躍する発電機など、使用する期間が限定され、保管期間の長いパワープロダクツでは、どんな時でも使用する際の高い始動性や確実な稼働が求められます。
熊本製作所パワープロダクツ工場では「3つの当たり前」で高い品質の商品を確実に生産して、お客様の元に供給し、人々の生活を幸せにしたいと願っています。
それが、人々の生活に密着するパワープロダクツであり、それを生み出すHondaの従業員が達成したい社会的使命なのです。