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ハローウッズの10年 豊かな茂木の里山とともに
文:大野晴一郎
【Vol.9】里山の自然という摂理の中で、自然と人間との調和を考える
2010年10月30日に行われたハローウッズ創立10周年記念イベントで、雨の樹冠タワーを行くHondaの社長、伊東孝紳。
2010年10月30日に行われたハローウッズ創立10周年記念イベントで、雨の樹冠タワーを行くHondaの社長、伊東孝紳。

「ハローウッズがやっている30泊31日のガキ大将の森キャンプは素晴らしいね。自ら火をおこすような生活をしながら30泊。これに参加したら悟りが開けると思う」と記者たちを笑わせたのは、2010年10月30日に行われたハローウッズ創立10周年記念イベントに駆け付けた、Hondaの社長、伊東孝紳である。


技術者としてNSXのオールアルミ・モノコックボディの開発(1990年・量産車としては世界初)を担当したことでも知られ、2009年6月に取締役社長に就任した。屋久島の縄文杉も見てきたという自然愛好家である。この日も、ハローウッズの最高標高地点に建つ樹冠タワーに上り、連なる山並みを眺めることを楽しみにしていた。


「里山の自然という摂理の中で、自然と人間との調和を考える場として、ハローウッズに注目している」という伊東は、「ハローウッズに来る子どもたちには、自分の手で何かを創るということを学んでもらい、強く、元気で、次世代を担う創造的な人に育ってもらいたい」と語った。

ハローウッズ創立10周年記念イベントのひとつとして行なわれたシンポジウムで、「ハローウッズ10年の軌跡とこれから」について語る崎野隆一郎。
ハローウッズ創立10周年記念イベントのひとつとして行なわれたシンポジウムで、「ハローウッズ10年の軌跡とこれから」について語る崎野隆一郎。
ツインリンクホテルで行われた同シンポジウムには、120人を超す観客が集まった。
ツインリンクホテルで行われた同シンポジウムには、120人を超す観客が集まった。

「元気」という言葉は、ハローウッズの合言葉のようなものだ。
10周年記念イベントのひとつとして開催されたシンポジウムでは、「子どもの元気と森の元気」というテーマが掲げられ、会場となったツインリンクホテルに120名を越す観客が集まった。シンポジウムの冒頭、崎野は「10年にわたって手を入れてきた森は、生命力に溢れ、退化しかけていた里山は見事に蘇り、豊かさを増した」とハローウッズの現況を解説した上で、森が豊かで楽しければ、子どもたちの眼はその森に自然と向けられ、その中での体験により、「気づく力」と「しなやかな感性」が培われていくと説明した。


崎野たちは、子どもたちに「気づかせる」ための「きっかけ」を作るプロ集団である。
人間が持つ五感(見る・聴く・嗅ぐ・味わう・触れる)を活性化させるための手伝いをし、時には子どもたちに、徹底的に「考える」ことを強いる。だから30泊31日のガキ大将の森キャンプで自ら火をおこせないと、食事はできないという過激なルールまである。子どもたちに火のおこし方を創造させ、温めた鍋で何を食いたいかを想像させているのである。


「ハローウッズで確認された生き物は?」という質問に、「アカネズミ、アナグマ、イノシシ、キツネ、リス、タヌキ……」と早口に応える崎野。「バンザーイ」とやっているわけではない。右後ろは伊東社長。樹木を興味深そうに見上げている。
「ハローウッズで確認された生き物は?」という質問に、「アカネズミ、アナグマ、イノシシ、キツネ、リス、タヌキ……」と早口に応える崎野。「バンザーイ」とやっているわけではない。右後ろは伊東社長。樹木を興味深そうに見上げている。

ところで、以前崎野に、ハローウッズにはどんな生き物がいるのかと訊いたことがある。
答えは超早口言葉だった。
「アカネズミ、アナグマ、イノシシ、キツネに、リス、タヌキ、テン、ハクビシン、ついでにムササビなどなど」
ほかにも無数の昆虫や野鳥、爬虫類、両生類などが生きる森であるが、ハローウッズのホームページに、キャストたちが撮影に成功した生き物たちの写真が紹介されている。見ていて飽きることはないページだ。  (Vol.10へ続く)


文:大野晴一郎