MENU

HONDA

検索
トップへ
パワープロダクツ・ドキュメント
いきいきライフスタイル
パワープロダクツ The Movie
ニュース&トピックス
ノンフィクション・ドキュメンタリー
ハローウッズの10年 豊かな茂木の里山とともに
文:大野晴一郎
【Vol.6】ハローウッズの「ハッチョウトンボの棚田」
ハローウッズの「ハッチョウトンボの棚田」
ハローウッズの「ハッチョウトンボの棚田」

懐郷という意味では、都電やトロリーバスが走る浅草の風景をジオラマ風に想起してしまうわたしだが、一方で「ハッチョウトンボの棚田」と名付けられたハローウッズの棚田を前にした時、「なんだか、懐かしいねぇ」とつぶやいたりもする。何が具体的に懐かしいのかと訊かれても困るのだが、知らぬ間に心に刻み込まれていた日本の原風景とでも言ったらいいのだろうか。

棚田を吹き抜ける風に、重く垂れた稲穂が波打つのを見て、新米が焚き上がるときの芳香を想像するのか、新走りと呼ばれる新酒の出来に思いを馳せるのか、それは様々だろうが、とにかくその風景は美しいし、田地の力強さを感じることができる。
たとえささやかな面積の耕田でも、食物を育て、収穫する喜びは大きいものだ。
考えてみれば、Hondaには「サ・ラ・ダ」や「こまめ」などの小型耕うん機や、ガスパワー耕うん機の「ピアンタ」など、田畑に向き合うためのツールが揃っている。


ハッチョウトンボの棚田で利用されているのは、小型耕うん機「サ・ラ・ダ」シリーズのFF500L。
ハッチョウトンボの棚田で利用されているのは、小型耕うん機「サ・ラ・ダ」シリーズのFF500L。

わたしはまだ行き合ったことはないが、農業体験イベントが棚田で行われることもあるそうで、クルマやバイクが大好きで、機械いじりも好きな親は、小型耕うん機を楽しそうに操って田面に向かうと聴かされた。その姿を目の当たりにする子どもたちも、土を弄ることの楽しさを覚え、食物を育てることの意味を考え、そして食べることの有り難さを学ぶことになるわけだ。楓たちが苦労して棚田を再生した意味が良く分かる。


そのハローウッズの棚田には、季節になるとハッチョウトンボが飛び交う。 ハッチョウトンボを電子辞書版の広辞苑(第五版)で調べてみると、「世界最小のトンボ。体調1.0〜1.4センチメートル。尾張国矢田河原の尾張八丁畷(はっちょうなわて)に多数生息したのでこの名がある(一部引用)」と記されている。その極小トンボを、楓たちはハローウッズの棚田周辺に棲まわせることに成功した。ただし、その生態はきわめて繊細で、兎の毛ほどの環境の変化にも影響を受けてしまう。それだからこそ、自然環境の有り方を子どもたちに教えるキャストにとって、ハッチョウトンボは絶好の教材のひとつになっているのだと思う。


さて、また道の話である。ただし今回は獣道。
以前、楓から数枚の写真を見せられたことがある。写っていたのは夜道を我が物顔で往くタヌキ。拙宅に出没する野生のタヌキが、都会生活に疲れたような鈍臭い生顔を見せるのと違って、写真の中のタヌキは精悍にして、伸びやかな顔をしている。つまり、いい顔をしているということだ。どうやって撮影したのかと訊けば、赤外線センサーを装着したカメラをハローウッズの獣道に仕掛けたのだと説明が返ってきた。
その写真の向こうには、楓のホッとした顔があった。
人のために拓いた道が原因で、獣道がその機能を失っていないか危惧しての、彼なりの調査だったのだろうと、わたしは勝手に想像した。  (Vol.7へ続く)

文:大野晴一郎

ハローウッズで撮影された動物たちの写真。可愛いアカネズミや、未明の獣道で撮影されたイノシシなどなど。

(写真提供:楓隆一郎 ハローウッズ)

アカネズミ
アカネズミ
ニホンアナグマ
ニホンアナグマ
イノシシ
イノシシ
ニホノウサギ
ニホノウサギ
ニホンリス
ニホンリス
ムササビ
ムササビ