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「どんぐりの森」が目指す、文明と大自然の融合
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第十章 30泊31日キャンプの夜
第十章 30泊31日キャンプの夜 イメージ
 ハローウッズでは、小中学生を対象に、夏休み期間中「30泊31日 ガキ大将の森キャンプ」という、1か月にも及ぶ、キャンプイベントを行っている。
「都会に住む子どもたちに、自然との関わり方を体感してもらうには、1日や2日では時間が到底足りない。それもあって、ある期間、集中的に自然と関わるプログラムを作りたかったんです。しかも、森のなかで1か月という長期間に渡り、日常から隔離された集団生活をすることは、コミュニケーション力の向上にもなる。相手が人でも自然でも、周囲に注意を払い、気を配ることが『自分が生かされていること』の自覚につながる。それを伝えるための時間はいくらあっても足りないくらい」
 このキャンプでは、宿泊するためのテントの設営から食事作りまで、主役である子どもたちが、ほとんどすべての作業を自ら行う。カヌー遊びや、山歩きなど、イベントが盛りだくさんのキャンプの序盤では、毎年、崎野による「ナイフの使い方講習会」が行われる。
「僕らが子どもの頃、ナイフはとても身近なツールだった。鉛筆を削り、紙を切り、工作に使う、誰もが筆箱のなかに必ずひとつは入れている道具だった。もちろん、誤ってケガをする子もいたけど、大人に「危ない」「切れる」ということを叩き込まれた上で使っていた。今の子たちは、危ないからという理由で、刃物から遠ざけられている。でも、危険から遠ざけるだけが大人の役割ではないですよね。ナイフの危険性をきちんと伝えた上で、使いこなせるように教え込む大人がいていいと思うんです」
 キャンプ中に限らず、崎野は深夜まで作業を続け、スタッフとミーティングを繰り返す。子どもたちを長期間預かるキャンプ期間中はなおさらだ。夜が白むまで、子どもたちとの接し方を考えることもあるという。それは、崎野が本気で子どもと向き合うために、必要な時間。都会よりも遙かに星が多く見える空の下、崎野にとっての夜はあっという間に過ぎていく。

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