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メディアで紹介された汎用製品
市街地で楽しめる安心ハイジの国のいとしきわが菜園
やさい畑

やさい畑 2005年 冬号
文●鑓田浩章
写真●家の光写真部
やさい畑
創刊80年の伝統を誇る「家の光」が、菜園生活を楽しんでいる人たちに向けて、「自然と暮らす豊かなライフステージ」を提案する日本で唯一の家庭菜園雑誌です。
●季刊 定価880円
●(社)家の光協会
 〒162-8448
 東京都新宿区市谷船河原町11
 


ハイジの国のいとしきわが菜園
一瞬の判断の迷いが勝敗を分けるF1レース。そんな男たちの戦いをカメラで追い続けてきた間瀬明さん。
レマン湖を見下ろす小さな村の小さな菜園で、季節折々の野菜作りを楽しんでいる。
あくなき間瀬さんのチャレンジ精神は、スイスではなじみの薄いゴボウ作りに向かわせた。
異国の地でもホンダの耕うん機は絶好調だ
異国の地でもホンダの耕うん機は絶好調だ
スイス西部、レマン湖の中央部にあるローザンヌにほど近い町モルジュ。湖畔のこの町を見下ろす丘陵地にエシシェンという小さな村がある。F1カメラマンのパイオニア間瀬明(71)さんの静かな菜園生活の舞台もここにある。
間瀬さんがスイスに居を移したのは1972年。0.001秒を競う男たちの戦いにファインダーを向けてきた。同時に人間味あふれるレーサーたちの栄光と挫折をリアルタイムで世界に発信してきた第一人者である。そんな疾風のごとく駆け抜けてきた40年余り。生活のリズムを変える転機が訪れたのは四年前だった。
ある日、日本の野菜独特の香り、シャキッとした歯ごたえが無性に恋しくなったという。長年の洋食偏重の食事のためか、体も重く感じられた。でも、スイスには日本で容易に手に入る旬の野菜がない。ならば、自分でと一念発起、菜園計画がスタートした。

最初から順風満帆できたわけではない。畑が必要だし、土や肥料に関しても素人、加えて野菜づくりの経験もない。そんなとき、ご近所から救いの手がさしのべられた。
農地を貸してくれたアルフレッドさんと
農地を貸してくれたアルフレッドさんと
その主はアルフレッド・ロエフェルさん(86)。フランボワーズやイチゴを作っている。野菜は知人におすそ分け程度しか作っていない。そんな菜園の一画をおじさんから貸してもらえることになった。
「おじさんは元庭師で木と花の専門家。育てる野菜には一家言もっています。わたしが日本で見聞きしたことや書物から得た知識とは見解の相違も生じますが、めんどうみのよい方でいろいろアドバイスしてもらっています」
この地で栽培される野菜のほとんどが、葉や蔓ものが多く、深く耕したり、ふわふわの土をつくる必要のないものが多い。ゴボウやダイコンのような根菜類は敬遠されがちだ。とくにゴボウとなれば、おじさんの知識も乏しく、頼れるのは自分だけ。スイスでゴボウを育て、旬の味を堪能したい−−その思いは募る一方だった。

手塩にかけたゴボウは間瀬さんの自信作
手塩にかけたゴボウは間瀬さんの自信作
間瀬さんはキュウリ、トマト、ナスのほかにシュンギク・コマツナなど二十種類以上の野菜を作っている。土を深く掘り、ふわふわにするのも体力がいる。今年から耕うん機『プチな』のヨーロッパ仕様が、間瀬さんをしっかりサポートしている。
「去年もゴボウは栽培したんですが、スコップと鍬だけで土を掘るのに苦労しました。今年は耕うん機の助けも借りて、土を細かく柔らかくすることを心がけました。七五センチ以上の深掘りをしたので、硬い土にぶつかってゴボウの先が枝分かれするような失敗もないでしょう」
丹精込めた四種類のゴボウは、この夏、数回間引きし試食済みだ。「十一月には新ゴボウの大地の香りと食感をスイスで味わえるのでは」との期待を抱かせる上々のでき栄えだった。
「日本に里帰りしていても、野菜のことが頭から離れないし、スイス国内を車で移動していても、畑の土の状態を目でチェックしていますね。海外からジュネーブ空港に戻れば、まるで恋人に会いに行くように畑へまっしぐらです」
野菜作りは間瀬さんにとって人生の愉悦のひととき。無心に農作業に打ち込む横を、アルプスを渡る秋の風がゆっくりと吹き抜けていった。



間瀬明 (ませ・あきら)間瀬明 (ませ・あきら)
1967年より、カーレースの写真を撮り始める。足を運んだグランプリは500レース以上、撮影した作品は、60万枚を超える。昨年には、上海で中国初のF1グランプリが開催され、グランドオープニングで中国の政府高官を対象にした写真展を開催、また上海市内での一般向けの写真展も好評を博す。日本では執筆活動や写真集製作のかたわらライフワークとして、毎年全国の桜の写真を撮影している。動と静、一瞬の生命の耀きをフィルムに収め続ける。日本滞在中は、おいしい野菜料理を求めて、食べ歩くのが楽しみ。また各地で野菜の種を仕入れたり、情報収集するのも恒例の行事となっている。

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