鹿児島県の離島にある種子島高校。電車がなく、
バスも少ないこの離島の高校では、
家の遠い生徒は、毎日原付バイクで通学しています。
その中でも多くの生徒が乗っているのがスーパーカブ。
親から子へ、卒業生から兄弟や後輩へ。
そうして受け継がれるうちに、
やがて学校の駐輪場は古いカブ、新しいカブ、
思い思いのカブでいっぱいになっていったといいます。
カブが好きな理由をたずねてみました。
「長くて急な坂道をのぼっても平気なところ」
「海風にも強くて頑丈なところ」
「お父さんが乗っていたカブだから」
2018年3月。そんなカブ乗りの高校生たちの卒業式の日。
3年間カブを愛してくれてありがとうの気持ちを込めて、
卒業のお祝いとエールを綴った新聞を届けました。
カブで通学する。
3年間の、カブとの時間。
ちょっと大変で、少しだけ孤独な時間。
少しだけ孤独だけど、自由で、風のようなその時間が、
種子島高校生活の素晴らしい思い出になりますように。
卒業おめでとう。
新聞をうれしそうに眺める笑顔。
これからもずっと、その笑顔が続いていきますように。
もう一度。卒業おめでとう!
みんなのカブも、また次のだれかに
受け継がれていくのでしょうか。