MENU
HONDA
検索
  • TWITTERでシェア
  • FACEBOOKでシェア
  • ラインでシェア

Hondaの世界最高峰レースを支えるロジスティクス

それは個人戦ではなく、あくまでも「団体戦」

FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)。それは世界最先端の自動車テクノロジーが惜しげなく投入されたマシンを、世界トップクラスの天才ドライバーたちが操ることで戦われるモータースポーツの花形であり最高峰のレースです。

とはいえF1は天才ドライバーたちによる個人戦ではなく、あくまでも「団体戦」であるということをお伝えしたいと思います。
団体戦であるというのは、ドライバー個人の能力と同時に「F1マシンの開発チームとしての能力」も問われるから?
それも正解のひとつですが、レースを支えているのは開発チームだけではありません。
例えば、サーキットへマシンや機材などを運ぶロジスティクス(物流)担当もF1レースを支える大事なチームの一員です。

2週間に一度、世界のサーキットへ大量の必要物資を送る

Hondaの世界最高峰レースを支えるロジスティクス

もしも毎回同じ場所でレースを行うなら、各チームが保有している大量の機材や物資などはすべて、その近所に置いておけばいいでしょう。

しかしF1は世界21カ国で行われています。つまり「世界中でやってる」ということです。しかも2週に一度というハイペースで。

さらに言えば、運ばなければならないのはF1マシンだけではありません。大量の部品類と、それを脱着するための専用工具、チームのホスピタリティに使用するさまざまな設備等々も、2週間に一度のペースで世界中のしかるべきサーキットに正確かつ迅速に送り届けなければならないのです。

ロジスティクスの専門家じゃなくても、それがどのくらい大変な作業かはなんとなく想像できるのではないでしょうか。そしてここで失敗してしまうと、いかにマシンが凄くても、ドライバーがいくら天才だったとしても、レースの結果は散々なものになるだろうことは想像に難くありません。

困難をきわめる「フライアウェイ」の物資輸送

Hondaの世界最高峰レースを支えるロジスティクス

特に大変なロジスティクスが「フライアウェイ」と呼ばれる、ヨーロッパ以外の場所で行われるレースのときです。

Honda F1物流マネージャーであるグレアム・スミスによれば、2018年4月に行った中東バーレーンから上海へのフライアウェイは以下のとおりだったといいます。

「バーレーンでのレースが終わり、撤収が完了したのが日曜日の27時というか、月曜日の午前3時。しかし上海への特別チャーター便出発が午前7時だったので、我々は午前5時15分にはバーレーンのホテルをチェックアウトしなければなりませんでした」

「上海のホテルには月曜日の夜10時半に到着。翌火曜の午前10時にはサーキットに入って機材の整理を始め、メカニックたちが機材のメンテナンスを終えたのは夜9時頃でした。それからホテルに戻りましたが、レースがある週末にチームメンバーが食事をとるホスピタリティ施設はまだ設営中ですので、我々は“その場しのぎの食事”で我慢するほかありません」

戦っているのはドライバーだけではない

Hondaの世界最高峰レースを支えるロジスティクス

そして前もって船便で送っておいた重量物と、航空便でフレキシブルに輸送された各種の部品などを組み合わせ、限られた時間のなかでメカニックたちの奮闘が始まります。

「機材を取り出したら、メカニックが使いやすいように整理して、ガレージに配置します。それからエンジンの準備に取り掛かり、メンテンナス等の必要な作業を行います。こういった作業は水曜日まで続きますね。少なくとも木曜日にはすべての作業を終えていなければいけません。それからホスピタリティの中に設営されたオフィスで、次戦に向けた計画を練ります。そして、帰れるチャンスがあるうちにオフィスを出るんです(笑)」

このあとスミスは数日間の休暇をとったわけですが、次の日曜日にはもう次のレース開催地へと向かう「機上の人」になったのだそうです。

今回はロジスティクスについてご紹介しましたが、「少数の天才たちによる華やかな舞台」にも見えるF1レースの世界は、それ以外にもさまざまな人々の汗と涙と知恵、そして解析部隊などが用いている最新テクノロジーの数々によって、実は初めて成り立っているのです。

※Fédération Internationale de l’Automobile(国際自動車連盟)の略称