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  • 2022.03.31

身近な場所で採れる土手菜(どてな)のなぜ? なに? 編

身近な場所で採れる土手菜(どてな)のなぜ? なに? 編

テレビで桜の開花が報じられるようになり、自然界では春の動きが加速してきました。梅の開花にはじまり、アカガエルの産卵、サクラや菜の花の開花など、里山の生命の営みが増すにつれて虫たちも活発に飛びまわるようになり、本格的な春が訪れます。春の森の中で採れる木の芽などを山菜と呼びますが、身近な川の土手などで採集できる食用の草花を、私と仲間たちは土手菜(どてな)と呼んでいます。里山に住む人たちは、山菜だけでなく土手菜を摘んで春の味を楽しんできました。今回は、皆さんが身近に見つけることができる土手菜をいくつかご紹介していきます。

奥山 英治
ハローウッズ
キャスト奥山 英治

山の山菜と土手の土手菜(どてな)

昔から「食」を趣味にする人々にとって、春の味覚と言えば思い浮かぶのは山菜でしょう。独特の苦みと滋味に富んだ山菜を天ぷらにして、揚げたてのサクサク香ばしい衣の食感とともに味わうのが山菜の醍醐味。たらの芽・ふきのとう・わらび・ぜんまいなど、美味しい山菜はいくつもありますが、山菜の難点は、そう簡単には採れないということ。ちょっと遠出して、山の中、森の中に分け入って探さなくてはなりませんし、近年は生えている数も減っており、ますます採れなくなってきました。

しかし春の野の恵みの中には、もっと簡単に手に入るものがあります。里山の小川の土手や田んぼのあぜ道、住宅地を流れる川のそばなどで見つけることができる、食べられる野草たちです。ヨモギ・ツクシ・ノビルなどがその代表格ですが、これらは昔からよく知られており、食されてきたにもかかわらず、不思議なことに総称する呼び名を持っていませんでした。そこで私と仲間たちが何年か前に使い始めたのが、「土手菜(どてな)」という呼び名です。

身近な川の土手などで比較的簡単に探し出すことができる「土手菜」は、子供たちと一緒に散歩をしながら採るのに絶好の野草です。「食べられる」と聞けば、それだけで子供たちは興味津々ですから、散歩がてら近所を歩けば子供たちは土手菜探しに夢中になるはず。
これから代表的な土手菜をいくつかご紹介していきますので、皆さんもぜひ、お子さんと一緒に土手菜採りに出かけてみてはいかがでしょう。

代表的な “食べられる” 土手菜

●ノカンゾウ
ユリ科ワスレグサ属の多年草(数年に渡って毎年花を咲かせる植物)で、本州以南の野原や川岸などの少し湿ったところで育ちます。幅の広い葉が右、左と交互に根元で重なるように生えており、初夏にはオレンジ色のユリに似た花を咲かせます。食用になるのは主に葉の部分で、アクがほとんどなくニラのようなキュッキュッとした歯ごたえとヌメリが特徴。淡い緑色の葉が高さ10~15cm程度伸びたくらいが柔らかくて食べごろです。おひたしをはじめ、ごま和え、酢の物、煮物、炒め物、天ぷらなどいろんな食べ方を楽しめる土手菜です。
●ノビル
ユリ科ネギ属の多年草で、全国の野原、川の土手などあらゆる場所で見つけることができます。ネギ属だけに、ネギに近い強い匂いがあります。葉もネギに似ていますが、断面は筒状ではなくV字型で、ニラに近い形状です。食べるのは主に丸く小さなラッキョウ状の根の部分で、ラッキョウのように甘酢漬けやピクルスにすると美味しくいただけます。
●ヨモギ
キク科ヨモギ属の多年草。日本中の道ばたや野原に群生しており、もっとも見つけやすい土手菜のひとつ。キクのような葉の形で、周りの草と比べると白っぽい緑色をしているのが特徴です。葉の部分を食べますが、成長した葉は香りが強く硬くて歯ごたえもあるため、食用には春の若い葉を摘んで使います。食べ方としては、葉をペースト状にしてお餅に練りこむヨモギ餅やヨモギ団子が有名ですが、おひたしや天ぷらにしても充分楽しめます。
●ギシギシ
タデ科の多年草で、日本中の道ばたや田畑のあぜで見ることができる最もポピュラーな野草の一つ。根の部分は羊蹄根という生薬としても有名ですが、株でたくさん葉をつけて根が太く背丈も高くなるので、野菜農家の方々にとってはやっかいな雑草です。食べる場合は、株の中央部の根元にあるネバネバした膜に包まれた葉芽(ようが・成長して葉になる芽)を摘んで食べます。ホウレンソウと同様、苦みやえぐ味のもとであるシュウ酸を含むので、よく洗い、薄皮を剥がしたら下茹でしてからおひたしなどにすると、クセもなく柔らい食感で美味しくいただけます。
●アマナ
ユリ科アマナ属の多年草で、春にチューリップに似た花をつける野草です。川の土手や田んぼのあぜに群落を作って生えています。イネ科のようなスッと細く伸びた淡い黄緑色の葉が特徴ですが、他の野草と見分けるのは慣れた人でも難しいので、花をつけている時に採るのがアマナ採りのコツです。地中に黒っぽい皮で覆われた球根を持ち、昔から葉や球根がよく食されてきました。「アマナ」の名前は、食べると甘いので「甘菜」と呼ばれるようになったことからきています。葉は茹でて食べますが、球根の部分は甘いので生で食べる地方もあるようです。
※キツネノカミソリやオオアマナなど、アマナと似た球根植物がありますが、これらは毒を持ち食べられません。間違えて採らないように、葉や球根ではなく花で見分ける、よく知っている大人と一緒に採る、などを心がけてください。
●セイヨウアブラナ・セイヨウカラシナ
春の川の土手を黄色に染める菜の花のほとんどは、セイヨウアブラナとセイヨウカラシナです。いずれもアブラナ科アブラナ属の植物で、明治以降に海外から日本に入ってきました。セイヨウアブラナは菜種油を取るため、セイヨウカラシナは食用のために栽培が盛んになり、それが自然に広がっていったと思われます。どちらも食べることができ、昨年の記事で調理方法まで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
> 森の達人_春の到来を告げる「菜の花」について知ろう!編

いかがですか? 皆さんも土手菜を探して食べてみたくなったのではありませんか?
ただし、土手菜を採って食べる際には注意も必要です。

  • ※子供たちだけではなく、必ず土手菜や野草について詳しい大人の方と一緒に行きましょう。
  • ※畑などの私有地には入らないよう、またそこに生えているものは採らないようにしましょう。
  • ※よく似た植物の中には、毒を持つなど食べられない種類もあります。詳しい方に確かめてもらい、種類を間違わないようにしましょう。
  • ※食べる際は、よく洗うだけでなく、茹でるなどして必ず火を通すようにしましょう。

こうした注意事項に気を付けながら、ご近所の川の土手や野原などに出かけて、ご家族で土手菜採りを楽しんでみてください。

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