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  • 2022.06.30

タイドプールでヒトデやヤドカリ、エビなどの
海の生きものを観察しよう!

タイドプールでヒトデやヤドカリ、エビなどの海の生きものを観察しよう!
奥山 英治
今回の案内人
ハローウッズ キャスト/
日本野生生物研究所代表/
ナチュラリスト/イラストレーター
奥山 英治

こんにちは!日本野生生物研究所の奥山です。6月に入り梅雨らしい季節が始まりました。夏はもうすぐそこまで来ている様子ですね。そこで今回は、森を離れて夏の海の楽しみ方をご紹介します。と言っても海水浴ではありませんよ。様々な海辺の生きものを観察するのにピッタリなタイドプールの楽しみ方をお教えします。

潮が引いた磯に現れるタイドプール(潮だまり)

海の潮は月の引力に引っ張られて海水が上がったり下がったりを繰り返し、これによって潮の満ち引きが生まれます。この潮の満ち引きが大きく動くのが満月の時と新月の時で、これを大潮と呼んでいます。

春から夏にかけて、海の潮は冬と違った動きをします。冬の間の大潮は夜に大きく潮の動きがあり、春から夏にかけての大潮は昼間に大きな潮の変化があるのです。よって、潮が引いた後に海水が岩場のあっちこっちに残って水たまりになるタイドプール(潮だまり)が、夏の昼間は冬の昼間よりも多く出現します。つまり、春から夏の時期はタイドプールで海の生きもの観察をするのにピッタリの時期なのです。

また春から夏にかけての時期はいろいろな海の生きものの産卵ラッシュでもあるため、潮間帯(ちょうかんたい:海と陸の境界にあたるエリアで、大潮の最大満潮時には海面下になり最低干潮時には海面より上になる場所)では冬よりも多様な生きものを見ることができます。

そこで今回は、磯のタイドプールで様々な生きものを捕まえて、小さな水族館を作って遊んでみましょう。

タイドプールに行くときの準備

まずは、磯のタイドプールに行く際の注意事項をお知らせしましょう。

●大潮の日を選ぶ
磯に遊びに行くときは、まず潮を調べて大潮の日を選ぶか、大潮でなくてもできるだけ大潮に近い日を選ぶようにします。先に書いたように、大潮が一番潮の変化が大きく、タイドプールができやすいからです。ちなみに大潮は、だいたい1カ月に2回起こります。
●干潮の1~2時間前を狙う
次に時間帯ですが、磯にタイドプールが出来るのは潮が引いた時ですから、干潮の時間を調べて、その1~2時間前を狙って行くのがベストです。その時間から干潮を挟んだ3~4時間が、タイドプールで生きもの観察ができる時間だと考えてください。
ちなみに、干潮と満潮は約6時間周期で繰り返します。つまり、干潮の6時間後に満潮がやってきて、その6時間後にまた干潮がやってくるということです。
●子どもだけで行かない
海、そして磯には危ない場所もありますし、潮の満ち引きを見誤ると陸に戻れなくなる危険もあります。決して子どもだけでは行かずに、大人と一緒に行くようにしましょう。
●ライフジャケットなどの装備
磯で遊ぶ時は、まずは装備が大事です。海の中に入るわけではありませんが、万が一に備えてライフジャケットは必須です。そして水に濡れてもいいシャツ(日差しが心配な方は長袖で)、水着、帽子など、磯は足元が滑りやすいのでマリンブーツなどを用意しましょう。また、熱中症対策としてこまめに水分補給できるよう、水筒やペットボトルの飲み物なども忘れずに。
●生きもの捕獲の道具
魚をすくう網(大小1本ずつあると便利)・グローブ(軍手)・バケツ・水槽になる飼育ケースなどを用意しましょう。

タイドプールで生きもの観察

磯に行ってタイドプールを見つけたら、まずはどんな生きものがいるかのぞいてみましょう。最初は何もいないように見えるかもしれませんが、それは人の気配を感じた生きものたちが、警戒して姿を見せないようにしているからです。静かにしてずっと見ていると、そのうち何かがワサワサ動き出しますから、魚やヒトデ、ウニ、貝類など、様々な生きものを見つけることができます。もしプールの中に大きな石などがあったら、それをひっくり返すと石の下に隠れていた生きものも見つかります。

小さな水族館を作ってじっくり観察

タイドプールで生きものを見つけても、それを上から眺めているだけでは、その生きものの詳しい姿はよく分かりません。一緒に持ってきた網やバケツを使ってその生きものを捕まえ、飼育ケースの中に入れてじっくり観察してみましょう。

魚を捕まえるときは、網を2つ使って、片方の網を振ってもう片方の網に追い込むようにしてみたり、親や友だちと2人で協力して挟みうちにしたり、捕まえ方を自分なりに工夫するのも楽しいですよ。

今回は、生きものたちを持って帰るために捕まえたわけではありません。あくまでその場で詳しく観察するために捕まえただけですから、観察が終わったら、最後はちゃんと海に逃がしてあげましょう。

●注意! 危険な生きものもいます!
タイドプールには、刺されたり毒を持っていたりする危険な生きものたちもいます。詳しい大人と一緒に行動し、網や運手を使って知らない生きものには直接触れないようにするなど、細心の注意を払いましょう。

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