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「水源の森」保全活動

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「水源の森」保全活動 活動レポート 「みなかみの森に行く」 Hondaは、各事業所が立地する地域に豊かな恵みを与えてくれる水源がある森で、従業員やその家族、OB・OGなどによる森林保全活動を実施しています。1999年から継続してきた群馬県みなかみ町での「水源の森」保全活動は、Hondaの社会貢献活動の原点とも言えます。そんな、みなかみでの1年の活動の様子をレポートします。

みなかみの森とは

 群馬県利根郡みなかみ町にある奈良俣ダム周辺は、ブナやミズナラが枝を広げ、シカやサル、クマなども住む自然豊かな森林だ。その一画に奈良俣ダム造成工事で出た残土の処分地だった場所がある。残土で谷を埋めたその土地に、今、生えているのはダム完成後すぐに人の手によって植えられたヤマハンノキだ。何も生えていない土地は土砂崩れを起こしやすい。それを防ぐために成長の早いハンノキが植えられたのだ。
 Hondaは、1999年からこの人工林を本来のみなかみの森に戻して行くための活動を行ってきた。当初はヤマハンノキの成長を促す手入れをしていたが、近年では成長を終えたヤマハンノキを伐採し、土に返している。そして、もともとみなかみの森に自生しているブナやミズナラの若木を植える段階に進んでいる。しかし、その若木が大きな木になるのは何十年も先のこと。この森が本来の姿を取り戻すのも何十年も後のことだ。

ほっそりとした幹が美しいヤマハンノキは、言わば先鋒隊。成長を終えたこの木を土に返し養分にする。そうして土を豊かにしていくのも森の手入れのひとつ。

向かって左側は、本来のみなかみの森。右がヤマハンノキの人工林。樹種が全く異なることが色からもわかる。

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初夏の森で汗を拭きながら、森の手入れ

 夏の活動が行われたのは、まだ梅雨が明けていない7月上旬。この日も直前まで雨が降り、森は足元がぬかるんだ状態。すべって転倒しないように注意しながらの活動となった。参加者は「間伐班」と「下草刈り班」に分かれて作業を開始。

 「間伐班」は、経験者を中心に編成。過密な状態で生えているヤマハンノキを一部切り倒し、樹木と樹木の間隔を広げ、地面まで陽が当たるようにする。それが、樹木の生長を促す「間伐」作業だ。生長を終えて倒れそうな木を選び、ノコギリを使って切り倒す。2、3人一組で、安全確保のために互いに声を掛け合いながら作業を進める。ほっそりとしてはいるものの10m近い高さのヤマハンノキを切り倒すのはダイナミックな作業だ。普段は経験しない作業に参加者はいつの間にか夢中になっている。

植えられて15年以上経ったヤマハンノキは、近年、寿命を終えつつある。

グループで声を掛け合いながら、ヤマハンノキを間伐。危険を伴う作業。

幹に小さく切り込みを入れて、倒す方向をコントロールする。

切り倒した木が早く土に還るよう、小さく切っていく作業は思いの外大変だ。

 一方、「下草刈り班」は、経験者と初心者混合で編成。下草刈りは、樹木の生長を妨げる雑草を除去するために必要な作業だ。慣れない手つきでカマを持つ初心者に、経験者がコツを教えながら、雑草を刈り取っていく。梅雨の湿度と夏の日差しに、涼しい森の中でも作業を始めると、あっという間に汗が流れ出す。それを拭きながらの作業となった。

 作業に没頭していると、いつの間にか昼の時間になっていた。すっきりときれいになった森に腰を下ろして食べるお弁当は参加者の楽しみのひとつでもある。森のすがすがしい空気の中で身体を動かした後の食事は格別だ。

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秋のひんやりした空気の中、苗木を植樹

 秋の活動は、10月上旬に行われた。台風が迫りつつある予報にも関らず、天気は時々陽ざしが射し込む曇り空。黄色や赤に色づき始めた木々やススキの穂に秋の訪れを感じる森の中での活動となった。
秋の回は、夏に間伐をしてすっきりした森にブナとミズナラを植える植林活動がメイン。今回は「間伐班」と「植林班」に分かれて作業を開始した。

 「間伐班」は夏の活動時と同様、木が密集したエリアの中で倒れそうな木を切り倒していく。秋のぴりっと冷たい空気の中での作業。それにも関らず、ノコギリを引いていると、身体が温まり、じんわり汗ばんでくる。

 「植林班」はクワで地面に穴を掘り苗木を植える。苗木をしっかりと根付かせるためには、深く穴を掘ってしっかりと根元を固めなくてはならない。しかし、ダム建設の残土置き場だった地面には岩や石が多く含まれている。そのため、それを取り除きながら穴を掘る作業となる。掘った穴に苗木を入れ、根元に土を埋め戻し、しっかりと固める。実際にやってみるとなかなか大変だ。

この日植える苗木。

穴を掘ると石がごろごろと出てくる。

掘った穴に苗を一本ずつ、ていねいに植える。

根元をしっかりと固める。

 この日、植えた苗木はブナ、ミズナラ合わせて、200本。成長の早いヤマハンノキに比べて、ブナやミズナラはゆっくりと成長していく。植えてから10年経っても背丈はせいぜい2、3m。今日植えた若木が大きな木に成長するまでの時間を考えると、とてつもない時間だ。自然がみなかみの森を育んできた時間の重さをひしひしと感じる。

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様々な生き物の気配を感じながら

 活動場所は国有林のため、普段は立ち入り禁止の森だ。その深い森の中で活動をしていると、普段は見ることのない様々な生き物の気配を感じる。野生のサルやシカを目撃することもあるという。今回も、蝶や毛虫はもちろん、ヘビや木肌に残されたクマの爪痕を発見。
 「この活動では、都会では見ることができない野生動物に出会うこともあります。自然との触れあいというワイルドな特典です。 森の生態系の一端を目の当たりにすると、豊かな自然を守らなければという気持ちがおのずと強まります」と参加者の一人は語った。

クマが木の幹につけた爪あと。

小川に現れた蛇。

小川の近くにあったけものの足跡。水でも飲みにきたのだろうか。

様々な種類の昆虫が生息しているということは、よい兆候なのだそうだ。

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活動に参加するボランティアの想い

 何度も参加しているという従業員ボランティアは「自分が少しでも環境保全の役に立てたら嬉しいですね。何故参加するのかと聞かれたら、やはり自然の中で作業するのが気持ちいいからだと思います。自然の中で普段はしないようなことをするのは楽しくて、いつの間にか夢中になっています。それから、日頃接する機会のない部署の方や、OBやOGの方と交流できるのも楽しさのひとつですね。」と語った。
 OBボランティアのひとりは、「Hondaを定年退職した後、これまでお世話になった社会に恩返しをしたいと改めて思いました。それでこの活動に参加しています。人が生きていくために必要不可欠な水を育む『水源の森』を守る活動を通じて、少しでも社会の役に立てればと思っています」と環境保全への想いを語った。

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この水を育む森を守らなくては

 みなかみの森の活動場所は、水源と呼ばれる川の源に近い。そこには水源から流れ出たばかりの清らかな小川が流れている。参加者は、作業の後にこの小川まで散策して、水をすくって涼をとり、喉の渇きを癒す。
「つめたい!」「おいしい!」 実際に水に触れ、味わってみることで、そのありがたさを改めて感じる。
 この水が流れ流れて、Hondaの埼玉製作所のある地域にも届く。私たちが生きていくために、日々、使用する水だ。この大切な水を育む森を守っていくことは、ひいては地域社会の役にも立つ。みなかみの森での「水源の森」保全活動は、Hondaの社会貢献活動の原点とも言える活動。みなかみの森で、実際に活動をしてみると、なぜHondaが最初の社会貢献活動に、この森を選んだのかがよくわかる。ここでの活動は、現場で活動するボランティアを元気にし、お世話になっている地域のお役にも立ち、そして最終的には地球の環境保護にも寄与できるものだからだ。

活動場所の近くの開けた空き地に、小川は流れている。

思い思いに、小川の水を楽しむ参加者。

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