MENU
HONDA
検索
学生フォーミュラ活動支援 技術・情熱のバトンをつなぐ 20th Anniversary 学生フォーミュラ活動支援 技術・情熱のバトンをつなぐ 20th Anniversary

学生フォーミュラの
若者たちを支援し続けるマイスタークラブ

2001年9月発足したマイスタークラブ。学生フォーミュラ活動支援を通して、
これまで多くの若者たちをサポートし続けてきた。2021年に20周年を迎えた
同クラブのこれまでの取り組みと、活動への想いを聞いた。

マイスタークラブとは マイスタークラブとは

Meister klub Meister klub

Honda OBで組織されたボランティアクラブ。
現役時代に開発の最前線で多くの実績を
残してきた技術者たちが、
公益社団法人自動車技術会が主催する
学生フォーミュラ日本大会に
出場するチームを対象に
「学生フォーミュラチャレンジ講座」を
開講するなど 「モノづくり」の技術支援を実施。
Hondaで学んできた“活きた技術”を熱心に、
そして温かく学生たちに伝え続けている。

マイスタークラブ・
宮田卓英さんへのインタビュー
〜20年の歩みとコロナ禍の現状〜

若者を応援したい。
その一心でHonda OBが集結!

マイスタークラブ(顧問)宮田 卓英さん マイスタークラブ(顧問)宮田 卓英さん

若者を応援したい。
その一心でHonda OBが集結!

Hondaで培った技術と経験を生かす道として選んだ
若者の支援・育成ボランティア

私はHondaに入社後、レース用エンジンの設計、海外工場の品質改良、競技用トライアル車開発、レース活動の管理業務、二輪市販レース車の開発管理など、さまざまな業務を担当してきました。定年後は培った技術と経験を生かせるボランティア活動としたいと思っていたところ、知人から学生フーミュラ活動支援への参加を誘われ、若者を応援したい気持ちから加入。本腰を入れて支援するためにHonda OBの仲間たちと「マイスタークラブ」を立ち上げ、活動をスタートしました。

PROFILE

県立鹿児島工業高校機械科を卒業後、1960年4月に本田技研工業株式会社入社。同年、7月に株式会社本田技術研究所独立に伴い転属し、試作部門に約10年従事、エンジン設計部門へ転属。二輪車の開発に従事し、主にレース用エンジンの設計を担当する。後に株式会社ホンダレーシングに転属し、ワークスレース活動の管理業務、二輪市販レース車開発管理などを担当。1998年10月、本田技研工業株式会社総務部に転属。企業内の創造性向上施策の研究を担当する。定年退職後、2001年10月よりモノづくり支援組織「マイスタークラブ」に参加。

2008年度日本大会の様子 講義の様子 2008年度日本大会の様子 講義の様子

教えることの難しさと、
学生の成長を実感してきた20年

活動当初は、支援要請を受けて大学へ出掛け、学生に手取り足取り教えていました。しかし、それでは言われたことはできるが、それ以上の工夫にはつながらず、「技術の伝承」ができていないことを痛感しました。 “情報”と“知識”を教えるだけではダメで、その2つを使いこなすための“知恵”が不足していたのです。そこで、知恵を身につけてもらうために座学の講座をスタート。すると講座後、電話やメールで質問が寄せられるようになりました。学生たちに自主性が芽生えてきたのです。私たちは講座の計画を立て、テキストを作り、体験を伝えています。それらを次世代の技術者が踏み台にして成長してくれることに大きなやりがいを感じています。
オンライン講座の事前準備の様子 オンライン講座の事前準備の様子

支援のカタチが変わった
2020年・2021年

コロナ禍での最大の変化は、学生から訪問要請が無くなったことです。対面指導の機会がなくなったため、Hondaに送られてくる「チーム活動報告書」を確認したり、オンライン講座を実施したりするなど、工夫しながらサポートを続けています。先日のサスペンション講座(オンライン)では、慣れない動画を一生懸命準備しました。とはいえ、直接会って話せば、もっと悩み事や問題点を見つけてあげられると思うので、一日も早く直接指導できる日が戻ることを切望しています。

マイスタークラブの歴史

HISTORY
マイスタークラブの歴史 マイスタークラブの歴史
background background
background background

マイスタークラブ・
宮田卓英さんへのインタビュー
〜私たちが伝えたいこと〜

“知恵”と“挑戦”を大切に。
モノづくりは喜びにあふれている

ここにナイフがある 情報 ナイフとは物を切ったり削ったりする道具である 知識 だけではナイフで鉛筆を上手に削ることはできない。ここに 知恵 鉛筆と刃物の角度、ナイフを押し出す時の力加減など が加わることで、上手に削ることができる ここにナイフがある 情報 ナイフとは物を切ったり削ったりする道具である 知識 だけではナイフで鉛筆を上手に削ることはできない。ここに 知恵 鉛筆と刃物の角度、ナイフを押し出す時の力加減など が加わることで、上手に削ることができる

とにかく何でも体験することが
知恵を身につける近道

電子機器の進化やEV(電気自動車)化への移行など、時代は変化しています。しかし、モノづくりに「知恵」が必要であることは不変です。私が知恵の重要性に気付いたのは、幼い頃に父から鉱石ラジオや模型飛行機などいろいろなモノの作り方を教えてもらった経験と、Hondaでモノづくりに携わってきた経験のおかげ。学生たちには「知恵は自分で体得しなければ絶対に身に付かない」と伝えています。20年前に比べ、現在は情報や知識を格段に得やすくなりましたが、「知恵」は体験して初めて身に付くものであり、その重要性は変わっていません。机上の研究だけでは学べない「次世代への技術の伝承」を私たちは大切にしています。

大切にしたい言葉 「やってみもせんでなにがわかる」

Hondaの創業者・本田宗一郎さんの言葉です。これが私の原点。だからこそ、学生たちに「そんなことやっても無駄だよ」とは絶対に言いません。アイデアの芽は決して摘まず、学生たちが挑戦できる環境を大事にしたいからです。例え失敗したとしても、挑戦は必ず自分のチカラになります。

宮田さん(左)が本田宗一郎社長(当時)をサイドカーに乗せてスタントをする様子(研友会の運動会にて/1967年頃、和光研究所のグランド)写真提供:宮田 卓英

宮田さん(左)が本田宗一郎社長(当時)をサイドカーに
乗せて
スタントをする様子(研友会の運動会にて/1967
年頃、和光研究
所のグランド)

写真提供:宮田 卓英

モノづくりは感動にあふれている

私がモノづくりの本当の楽しさに気付いたのは、Hondaに入社直後、配属先の試作課で部品加工を担当していた時です。本田宗一郎社長(当時)が試作中の部品に設計ミスを発見し、怒りのあまり加工途中の部品を床へ投げつけるという出来事がありました。私は大事な試作品を壊された事に納得できず、社長への抗議を上司に提案。上司はすぐに抗議してくれ、社長は素直に過ちを認めてくれました。その上で「モノをつくる人は設計図を鵜呑みにせず、設計者のミスに気づき、指摘してあげなさい。それがモノづくりのプロだよ」とのアドバイスもいただきました。上司と社長の誠実な対応とモノづくりのプロの心得に感動したことを今も強く覚えています。それからは自分が描いたモノだけでなく、人が描くモノに対しても興味を持つようになり、みんなでモノづくりをする楽しさをより感じるようになりました。

学生フォーミュラで“共創”を楽しもう!

学生フォーミュラ活動は“共創”を経験できる素晴らしい機会でもあります。共創とは、厳格な上下関係のない、みんなが平等の組織で、それぞれが影響し合い、一緒にモノづくりをしている状態です。例えるなら「おでん」。一つの鍋の中にこんにゃくや大根などいろんな食材が入っていて、お互いに影響し合っておいしくなりますよね。学生フォーミュラのチームも、興味を持ったいろいろな人たちが参加し、それぞれが得意分野を持ちながら互いに影響し合っています。私もHonda時代を振り返ると、共創できていたおかげで生き生きとモノづくりに取り組めていました。学生たちにも共創の楽しさを実感してほしいと思っています。

共創は「おでん」に似ている 共創は「おでん」に似ている

共創は「おでん」に似ている

残念ながら2021年大会は中止に。
でも、車を作ったという過程を誇ろう

大会中止はとても残念ですが、自分たちで企画し、仲間とともに車1台を作り上げたことは素晴らしい経験です。自信を持って前に進んでください。また、見方を変えれば、今年作った車をさらに1年熟成できるチャンスが生まれたとも言えます。プラスに考えて、これからも挑戦を続けてください。

学生フォーミュラ活動支援におけるエンジン整備講座の様子 学生フォーミュラ活動支援におけるエンジン整備講座の様子

学生フォーミュラ活動支援における
エンジン整備講座の様子

創造力を持ち、挑戦し続けることで
次世代を
担う本物のエンジニアに

学生フォーミュラ支援で知り合った若者たちと、今もSNSを通じてつながっています。社会人になった彼らがモノづくりの現場で活躍している様子や夢が実現した話を聞くと嬉しくなりますね。学生たちには、自分の創意のもと、多くの人が喜んでくれる新しい「モノ」や「コト」を楽しみながら実現できる、創造力を持った技術者になって欲しいと思います。そのために大切なのが“挑戦”です。成功すれば素晴らしい感動が得られ、仮に失敗したとしても、きっと新たな目標が生まれることでしょう。私自身、Hondaがモーターサイクルのレースに参加していない時代に有志でレースに参戦したり、Honda初の2サイクルエンジンを開発するなど、多くのチャレンジをしてきました。良い結果が出れば、みんなで喜びを共有してきました。まさに共創です。モノづくりには苦労はありますが、喜びの方がずっと大きいということを、実体験を通してこれからも伝え続けます。

マイスタークラブへ感謝の
メッセージ

マイスタークラブとの出会いがなければHondaに入社していなかったかもしれません 株式会社本田技術研究所先進パワーユニット・エネルギー研究所先進エネルギー研究ドメイン 中島 亮平さん工学院大学出身全日本学生フォーミュラ大会第11〜13回大会出場パワートレイン、チームリーダー担当 マイスタークラブとの出会いがなければHondaに入社していなかったかもしれません 株式会社本田技術研究所先進パワーユニット・エネルギー研究所先進エネルギー研究ドメイン 中島 亮平さん工学院大学出身全日本学生フォーミュラ大会第11〜13回大会出場パワートレイン、チームリーダー担当
マイスタークラブ発足20周年、おめでとうございます! 私は現在、研究所にてエンジンの燃焼研究に励んでおります。学生時代に受講した「エンジン整備講座」にてマイスタークラブの皆様から教わった組み換えスキルはもちろんのこと、「でっかい夢を追い、自分のために働く」「どんな仕事に対しても世のため、人のためを想い、製品に自分の意思をぶち込んで臨む」「常に遊び心とユーモアを持ち、人生を目一杯楽しむ」という姿勢を皆様を見て感じられたことが自分の一生の財産になっています。皆様と出会っていなければHondaに入っていなかったと本気で思うくらい、学生時代の自分は皆様の人柄に惹かれました。感謝してもしきれません。
マイスタークラブのおかげで学生フォーミュラへのモチベーションを維持できています マイスタークラブのおかげで学生フォーミュラへのモチベーションを維持できています

帝京大学チーム

各講座や報告会で、マイスタークラブの皆様が「こんな今だからこそできることをやっていこう」と常に言ってくださったおかげで高いモチベーションを維持することができました。また、コロナ禍でもオンラインを用いてつながる場を設けてくださったおかげで、他大学の状況を把握することもでき、非常に良い刺激を受けることができました。講座自体も基礎から一つ一つ丁寧に解説していただき、とても分かりやすい。コロナ禍にも関わらずたくさんの講座を開いてくださり嬉しい限りです。私たちは「学生フォーミュラ日本大会で総合順位20位以内」という目標に向かって、これからも挑戦していきます。

モノづくりの喜び・技術を次世代へ

Hondaはマイスタークラブの活動を通して、
机上の研究だけでは学べない
「次世代への技術の伝承」を実践してきた。
技術に裏打ちされた経験、知識、知恵を駆使し、
モノづくりの喜びも伝え続けてきた。
そして今、コロナ禍という逆境に立ち向かいながら
学生たちの活動を支援し続け
るという新たなチャレンジの真っ最中だ。

モノづくりの大切さを誰よりも知っているからこそ
Hondaは次世代への技術の伝承を決して止めない。

私たちはこれからも学生たちの
夢や挑戦をサポートし続けます。