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「東日本大震災の被災地での Hondaビーチクリーン活動 : 取材レポート 2014年6月28日(土) 宮城県石巻市『白浜海水浴場』」……今回の活動は、東日本大震災の復興支援の一環として、宮城県石巻市で実施。同時に、参加した子ども達を対象に、地球環境について学ぶ「環境授業」も行いました。ここでは、その活動の様子をレポートします。

美しい砂浜を取り戻すための被災地での「Hondaビーチクリーン活動」

東日本大震災の犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、作業開始前に参加者全員が黙祷を捧げました東日本大震災の犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、作業開始前に参加者全員が黙祷を捧げました

2011年に発生した東日本大震災以降、被災した地域の砂浜が以前の美しい姿を取り戻す一助となるよう、Hondaは、被災地域での「Hondaビーチクリーン活動」を実施しています。
宮城県では、県内に事業所を持つHondaの自動車部品メーカーである(株)ケーヒンと、県内の販売店であるHonda Cars 19社からなる宮城県ホンダ会が主催し、地方自治体の支援のもと、地域の方々と協力し合いながら活動を行っています。

被災地での活動として6回目を迎えた今回は、初開催となる石巻市の「白浜海水浴場」で、ケーヒンから約80人、宮城県ホンダ会から約60人、地域の皆さん約50人など、総勢約200人が参加しました。

この海水浴場は昨年、「白浜海水浴場再開実行協議会」の尽力により、2日間だけの海開きを実現しました。しかし砂浜には依然として、震災被害を感じさせるガラス片やガレキなどが多く埋まっている状態でした。その中で、「かつての美しく白い砂浜を取り戻したい!」という地元の強い熱意があり、今回の開催となりました。

当日のビーチクリーン化都度の様子  

子ども達も積極的に砂浜の清掃に参加

当日は家族で参加した人が多く、大勢の大人に混じって、子ども達も清掃のお手伝いをしました。午前中、通り雨に見舞われましたが、子ども達の多くは雨ガッパも着ずにヘッチャラな顔でゴミを手拾い。この日は蒸し暑かったこともあり、休憩時間には服を着たまま海に入って遊んでいる大らかな子の姿も。

小さな手で一生懸命ゴミを拾い集めていきました

Hondaの電動カート「モンパル」をベースに、砂浜で走れるように開発された機材が「ビーチモンパル」。回転式ドラムにゴミ混じりの砂を投入して使う「ぐるぐる」と呼ばれる機材を「ビーチモンパル」で引っ張って走行します。すると、砂をふるい落としてゴミだけを回収することができます。子ども達はスタッフの指導のもと、初めての運転に挑戦し、楽しみながら清掃に参加しました。

初めての運転にドキドキ・ワクワク!「ビーチモンパル」での清掃を体験
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この日は、子ども達を対象に、Hondaのスタッフが環境についていっしょに考える「環境授業」を実施。

排水に混じって流出する油類なども海の環境破壊につながることを説明するため、「もし、スプーン1杯の食用油を流した場合、魚が住めるようになるには、どれくらいの水が必要だと思う?」とスタッフが問いかけるシーンも。「実は500mlペットボトルで約1万本は必要なんだよ」という答えを聞くと、「えー、そんなに!?」と、子ども達は驚きを隠せない様子でした。

きれいな海を守るために必要なことをみんなで学びました

Interview 〜 参加した子どもの感想

仙台市・小学校3年生 鈴木ゆらさん仙台市・小学校3年生
鈴木ゆらさん

家の流しに油を捨てないほうがいいことを知りました

今日はお父さんと一緒に参加しました。油をそのまま捨てると魚が生きられなくなってしまうということを知らなかったので、「環境授業」はとても勉強になりました。帰ったらお母さんにも教えてあげて、私も油をそのまま流しに捨てないように注意したいと思います。
砂浜には、最初はいっぱいゴミがあったけど、みんなで一生懸命ゴミ拾いをしました。その後、黄色いバギーが掃除したら、サラサラの砂浜になって、うれしかったです!

清掃が終了した砂浜では、早速、子ども達は“押し相撲”などに興じながら、サラサラになった砂浜を裸足で歩く心地良さを実感していました。

いつの間にか素足になってはしゃぐ子ども達

200人の力で震災前の美しい砂浜に

活動前の砂浜は、いたる所にさまざまなゴミが散乱した状態。震災前からこの砂浜によく来ていたという地域の方によると、「昔から多少のゴミはありましたが、こんなに多くのゴミが打ち上げられていたことはありませんでした」と話していました。また、「Hondaビーチクリーン活動」に何度も参加してきた従業員ボランティアからは、「これは、かなり大変そう。どこまでやれるかな……」と、心配そうな声も聞こえてきました。

しかし、今回の参加者は約200人。あらかじめ砂浜を分割し、グループごとに担当エリアを決めて作業開始。大勢が一致団結したことで、驚くほどのスピードで目につくゴミは回収されていきました。

参加者の中には、普段からこの地域で復興工事に従事している15人ほどの工事関係者の皆さんも。「いつも地域の方々にお世話になっているから、少しでも恩返しをしたいと思って参加しました。人力で運ぶのが難しい大きなゴミは、昨日のうちに重機で撤去しておきました」と話していました。

清掃活動の様子

手拾いが完了したエリアでは、「Hondaビーチクリーナー」がさらに細かいゴミを回収。熊手の役割を担う「サンドレーキ」とフルイの代わりとなる「サンドスクリーン」を繰り返しかけ、人の手で回収することが難しい砂の中の小さなゴミまで丁寧に取り除いていきました。

回収したものの中には、流木のほか、ガラス片や瓦の破片、中には、衣類、ハンガー、植木鉢などの生活ゴミが多く含まれていました

回収したものの中には、流木のほか、ガラス片や瓦の破片、中には、衣類、ハンガー、植木鉢などの生活ゴミが多く含まれていました。そして最も目についたのは、大量のカキの殻。石巻市を含む三陸の海で養殖されていたカキが津波で流されたものです。
これらを目の当たりにし、改めて津波の脅威を思い知らされました。

手拾いとビーチクリーナーで集めたゴミは、最後に人海戦術で分別し、自治体が処分しやすいようにまとめました。

手拾いとビーチクリーナーで集めたゴミは、最後に人海戦術で分別

Before/Afterの様子。Before=ガラス片やガレキ、生活に関する道具などが多く打ち上げられていました/After=人の力による手拾いと「Hondaビーチクリーナー」によって、細かいゴミまで除去しました

地元産のホタテに復興へ向かう足取りを実感

お昼の様子

この日の昼食は特別でした。まず、地元の石巻市北上町で活動する住民任意団体の「WE ARE ONE 北上」が、アワビご飯を振る舞ってくれました。さらに、同じく北上町の漁業企業「鵜の助」が、午前中に地元で水揚げされたばかりの新鮮なホタテを炭火焼きで提供してくれました。これに芋煮汁が加わり、午後の作業に向けて参加者たちに活力を与えました。
三陸のホタテ養殖は、震災によって壊滅的な被害を受けましたが、青森などから稚貝を譲り受け、再建に向けて取り組んできました。ようやくここまで大きく育ったホタテに、地元の皆さんの復興にかける強い想いを感じることができました。

復興が進んでいることを感じられる地元産のホタテを炭火焼きに/アワビご飯の優しい味からも石巻の良さが伝わります/芋煮汁は大好評で、おかわりする人が続出しました
復興が進んでいることを感じられる地元産のホタテを炭火焼きに
アワビご飯の優しい味からも石巻の良さが伝わります
芋煮汁は大好評で、おかわりする人が続出しました

Interview 〜 参加者の皆さん

「白浜海水浴場再開実行協議会」代表 佐藤尚美さん「白浜海水浴場再開実行協議会」代表
佐藤尚美さん

まさか1日で、こんなにも広範囲の砂浜が
裸足で歩けるようになるとは思いませんでした

この白浜のすぐ目の前にあった家で、家族8人で暮らしていました。津波で夫を亡くし、今はここから車で20分ほどの場所で新しい生活を送っています。私たちにとって庭のような場所だったこの砂浜が、震災被害で汚れてしまったことも、大きな悲しみとなりました。
震災以降、ガラス片や生活ゴミなど、かつてはなかったゴミが増えました。砂の上にあるゴミは人の手で取り除くことができますが、砂の中に埋まっているゴミを回収する手段は私達にはなく、砂浜の復旧に向けての課題となっていました。
今回の活動で、こんなに美しい砂浜を取り戻せたことに感激しています。子ども達が裸足でこの砂浜を走り回る姿を見るのは、震災後、今日が初めて。もちろん人の力があってこその活動ですが、素足で歩ける砂浜を実現する「Hondaビーチクリーナー」の威力に、ただただ驚きました。正直なところ、1台でいいから置き忘れて帰ってもらいたいくらいです。

石巻市北上総合支所 地域振興課 佐藤林生さん石巻市北上総合支所
地域振興課 佐藤林生さん

復興に向けて最高の下地づくりができました

「白浜海水浴場再開実行協議会」の佐藤尚美さんから相談を受け、石巻市北上総合支所としてHondaさんやケーヒンさんに協力を仰ぎました。昨年は2日間限定で海開きを行い、その際も事前にゴミ拾いをしましたが、残念ながら取りきることはできませんでした。今回は「Hondaビーチクリーナー」に加え、200人という大勢の力が加わり、今年の海開きに向けて最高の下地づくりになりました。

宮城県ホンダ会 手塚芳一宮城県ホンダ会
手塚芳一

人が協力することで生まれる力を実感しました

今朝、この砂浜を初めて見たとき、まだまだ復興できていない部分が多いということを痛感しました。今回「Hondaビーチクリーン活動」に初めて参加しましたが、あれほど汚れていた砂浜が、人の力でこんなにきれいになることに感動しました。これからも、地域に密着しながら、復興のお手伝いをしていきたいと思います。

株式会社ケーヒン
飯田浩史さん

復興への“想い”を新たにしました

被災してからこれまで5回ほど、宮城県東松島市の砂浜で活動を行ってきました。今回、白浜海水浴場を訪れて最初に思ったのは、東松島の3年前の状況と似ているということ。活動前は「厳しい作業になるのでは?」と思いましたが、地元の皆さんが多数参加してくださり、マンパワーによって無事に作業を完了できました。今後も、熱意を持って「Hondaビーチクリーン活動」を続けていきます!

Hondaはこれからも、被災地の皆さんと協力しながら、地域の復興を支援するための活動を継続していきます。
当日の「Hondaビーチクリーン活動」の様子を動画で紹介します。