警告

Honda SENSING は、補助システムとして使用してください。自動運転システムではありません。あくまでも運転者をアシストするためのシステムです。各機能の能力(認識能力・制御能力)には限界があります。

機能に頼った運転をすると衝突などの事故につながり、死亡または重大な傷害にいたるおそれがあります。常に周囲の状況を確認し、十分な車間距離を保ち安全運転を心がけ走行してください。

補足

パワーモードをONモードにするときは、車を静止させてください。駐車場のターンテーブル上など、車両が動いているときにパワーモードをONモードにすると、各機能が作動しない場合があります。

タイヤは、四輪とも同一指定サイズ、同一種類、同一銘柄および摩耗差のないタイヤをお使いください。サイズ、種類、銘柄や摩耗度合の異なるタイヤを使用すると、システムが正常に作動しないおそれがあります。

サスペンションの改造はしないでください。システムが正常に作動しないおそれがあります。

✤:タイプやオプションなどにより、装備が異なります。

衝突軽減ブレーキ(CMBS)

自車が、前方の車両(二輪車含む)のほぼ真後ろから追突するおそれがあるときや、対向車両に正面から衝突するおそれがあるとき、歩行者および人が乗車し移動している自転車(移動する自転車)に衝突するおそれがあるときに、運転者のブレーキ操作を支援し、衝突回避を支援したり衝突被害の軽減を支援したりするシステムです。

警告


CMBS は、あらゆる状況で衝突を回避できるシステムではありません。カメラは天候や速度、路面状況によって検知しにくいことがあります。


取扱説明書に従い使用しないと、衝突などの事故につながり、死亡または重大な傷害にいたるおそれがあります。


周囲の状況を確認し、十分な車間距離を保ち安全運転を行ってください。

補足

このシステムのカメラの取り扱いについては下記を参照してください。

フロントワイドビューカメラ


アクセルペダルの踏み込み量が大きいときに、システムが作動しない場合があります。

運転中はCMBS をOFF にすることはできません。

以下の場合、CMBS が自動的に停止し、警告灯が点灯することがあります。
  1. 山岳路や悪路を長時間走行したとき
  2. 雨、霧、雪などの悪天候のとき
  3. パーキングブレーキをかけて走行したとき
  4. カメラの温度が高温のとき
  5. フロントガラスの汚れ、曇り、雨粒、泥、湿った雪、シール、アクセサリー、ステッカーやフィルムなどによりカメラ前方が覆われているとき
  6. タイヤの異常を検出したとき

CMBS が作動できる状態になると、CMBS は自動復帰します。

エンジンを始動後、約15秒の間はCMBS は作動しません。

車両の整備や検査の際に、シャシーダイナモやフリーローラーを使用するときはCMBS をOFFにしてください。

バッテリー再接続後、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)警告灯(オレンジ)と安全支援情報警告灯(オレンジ)、路外逸脱抑制機能警告灯(オレンジ)、VSA(ビークルスタビリティアシスト)警告灯、VSA OFF警告灯が一時的に点灯する場合があります。
車速20km/h 以上でしばらく走行すると消灯します。消灯しないときはHonda 販売店で点検を受けてください。

頻繁に警報が作動するなど、システムに異常を感じたときは、Honda 販売店で点検を受けてください。

システムの作動

自車の車速が約5km/h以上になるとカメラが前方の車両、歩行者および移動する自転車の検知を開始。

  • フロントワイドビューカメラ

    1. フロントガラスの上部にカメラを装備。

自車との速度差が約5km/h以上ある車両、歩行者および移動する自転車に対して衝突のおそれがあるときに、CMBS が作動します。


交差点などでの右折時は、自車が約30km/h以下で走行中に対向車両に対して正面で衝突するおそれがあるときに、CMBS が作動します。


対向車両、停止車両、歩行者および移動する自転車に対しては、自車が約100km/h以下で走行中に衝突のおそれがあるときに、CMBS が作動します。


CMBS が作動し、停車した後または衝突のおそれがなくなったと判断した後に、CMBS は解除されます。

なお、衝突を回避しようとして、運転者がハンドル、ブレーキペダル、アクセルペダルを操作したときは、システムが解除されることがあります。


CMBS の警告のしかた

  • 警告音

以下の方法により、CMBS は衝突のおそれがあることを、運転者に知らせます。

  1. マルチインフォメーションディスプレイの警告表示や警告ブザーによる警告が発生します。

CMBS の警報距離を遠め・標準・近めの3段階から選択することができます。

Honda CONNECTディスプレイ非装備車

時計✤/車両設定

Honda CONNECTディスプレイ装備車

車両設定


遠めは標準に対して遠くで警告します。近めは標準に対して近くで警告します。

CMBS 作動の流れ

CMBS の作動には衝突の可能性に応じ3つの段階があります。しかし、状況によっては途中の段階から作動することがあります。

車両と自車の距離
状況
ブザーと表示による警告
ブレーキ
第1
段階
車両への衝突のおそれがでてきた状況
警告表示が点滅する
さらに接近すると、警告表示およびブザーによる警報を行う
  1. 衝突警報距離を変更することができます。
Honda CONNECTディスプレイ非装備車

時計✤/車両設定

Honda CONNECTディスプレイ装備車

車両設定

─
第2
段階
衝突の危険が増し、衝突するまでの余裕が少なくなった状況
警告表示およびブザーによる警報を行う
軽い
ブレーキ
第3
段階
回避が困難な状況
強い
ブレーキ

※: CMBS によるブレーキが作動しているときは制動灯が点灯します。

  • 自車

  • 車両

  • 遠め

  • 標準

  • 近め

「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」
の警告・注意はここをタップ

CMBS のONとOFF

マルチインフォメーションディスプレイを使用して、システムのON/OFF を切り換えることができます。

表示の切り換えかた

安全支援情報


CMBS をOFF にした状態でパワーモードをOFF にした場合でも、再度パワーモードをON にすると自動的にON になります。


次のような場合、カメラが車両、歩行者および移動する自転車や路面状況を正しく検知できず、CMBS が正常に作動しない場合があります。

環境によりカメラが正しく検知できない事例

  1. 雨、霧、雪などの悪天候のとき
  2. トンネルの出入り口や、木、建物の影などで周囲の明るさが変化したとき
  3. 夜明けや夕暮れ時に太陽に向かって走行するとき
  4. 強い光が車両、歩行者、移動する自転車および路面に反射しているとき
  5. 前方の車両による水しぶきや雪の巻上げがあるとき
  6. 夜間やトンネル内などで周囲が暗く、車両、歩行者および移動する自転車の全体が照らされていないとき

道路の状態によりカメラが正しく検知できない事例

  1. カーブ、うねった道路、坂道などのとき
  2. 路面に水溜りや水膜があるとき
  3. 雪道や未舗装路などわだちのある道路のとき
  4. 段差などにより車両が大きく揺れたとき

自車の状態によりカメラが正しく検知できない事例

  1. カーゴスペースやリヤシートに重い荷物を積んで、車が傾いているとき
  2. タイヤチェーン✤を装着しているとき
  3. 夜間やトンネル内などの暗いところで、ヘッドライトが点灯していない状態で走行しているとき
  4. フロントガラスの汚れ、曇り、雨粒、泥、湿った雪、シール、アクセサリー、ステッカーやフィルムなどによりカメラ前方が覆われているとき
  5. ワイパーの拭き残しがあるとき
  6. ヘッドライトのレンズが汚れて照射が弱いときや光軸がずれて、暗いところで前方が見にくいとき
  7. サイズや種類、構造の違うタイヤやホイールを装着していたり、タイヤ空気圧が適切でないとき
  8. サスペンションを変更したとき

前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車の状態によりカメラが正しく検知できない事例

  1. 前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車との距離が極端に短いとき
  2. 前方に車両、対向車両、歩行者および移動する自転車が急に割り込んできたり、飛び出してきたとき
  3. 自転車が停止しているとき
  4. 前方の車両、対向車両が横、または斜めを向いているとき
  5. 前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車が背景に紛れて検知できないとき
  6. 歩行者が集団で前方にいるとき
  7. 移動する自転車が集団で前方にいるとき
  8. 歩行者や移動する自転車の横断速度が速いとき
  9. 歩行者や移動する自転車が対向して接近してきたとき
  10. 暗がりで前方の車両、対向車両が片側点灯または無灯火のとき
  11. 歩行者の一部(頭や手足など)が荷物などによりかくれているとき
  12. 歩行者が前かがみやしゃがんだ姿勢をとっているとき、手を挙げたり、走っているとき
  13. 歩行者の身長が約1m 以下、または約2m 以上のとき
  14. 歩行者がベビーカーや自転車などを押しているとき

その他検知、作動できない事例

  1. 二輪車、特殊な形状の車両および車いす
  2. 荷物を積んでいないトラックなど前側に対して後側の高さが低い、もしくは幅が狭い車両
  3. 前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車が自車の正面にいないとき
  4. 前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車と自車との速度差が大きいとき
  5. 前方の車両や移動する自転車が急減速したとき
  6. 運転者が衝突を回避しようとして、ブレーキやハンドルを操作したとき
  7. 運転者が急加速やハンドル操作(交差点などでの右折時を除く)※をしながら、前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車に接近したとき
  8. 子供用自転車、折り畳み自転車および三輪車などのタイヤ径が小さい自転車やタンデム自転車などの全長が長い自転車
  9. 前方の車両、対向車両、歩行者および移動する自転車の形状をカメラが正しく検知できないとき
  10. 前方の車両の最低地上高が極端に高いとき

※:右折時に対向車両に対して正面で衝突のおそれがあるときにCMBS が作動しますが、急なハンドル操作などによっては作動できない場合があります。

「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」
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衝突の可能性が高くない場合の作動について

衝突の可能性が高くなくても、以下のとき、CMBS が作動することがあります。

また、車両、歩行者および移動する自転車の動きによってシステムが衝突の可能性があると判断した場合にはCMBS が作動することがあります。

  1. 左折、または右折している前方車両がいるとき、または右左折待ちの車両がいるとき
  1. 前走車を追い越すときに車両に接近して走行する場合
  1. 車両、歩行者および移動する自転車と自車が接近したとき
  2. 車両や歩行者、移動する自転車が自車の前方を通過したとき
  3. 低い構造物の下や狭いゲートの間などを規制速度を超えるような速度で通過しようとするとき
  1. カーブ途中の道路脇に標識やガードレールなどの構造物があるとき
  1. カーブ走行などで自車の正面に対向車両がいるとき

  1. 駐車時など、停止している車両や壁に接近するとき
「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」
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