VSA(ビークルスタビリティアシスト)

VSAとは、ABS機能、TCS機能および横滑り抑制機能を総合的に制御し、急激な車両の挙動変化を抑制しようとする装置です。

補足

種類やサイズの異なるタイヤが混在していると、VSAが正常に機能しないことがあります。
タイヤは必ず、同一指定サイズ、同一種類のタイヤを指定空気圧で使用してください。

VSA警告灯が運転中に点灯するときや、パワーモードをONモードにしても点灯しない場合は、システムの異常が考えられます。
通常の運転には支障はありませんが、ただちにHonda販売店で点検を受けてください。

VSAが作動した状態でも車両の安定性の確保には限界がありますので、無理な運転はしないでください。
  1. カーブ手前では十分に速度を落とす
  2. 雪道、凍結路を走行するときは、スノータイヤを装着し控えめな速度で運転する

バッテリー再接続後、VSA警告灯、安全支援情報警告灯、アダプティブクルーズコントロール(ACC)警告灯、衝突軽減ブレーキ(CMBS)警告灯、路外逸脱抑制機能警告灯が一時的に点灯する場合があります。
車速20km/h以上でしばらく走行すると消灯します。消灯しないときはHonda販売店で点検を受けてください。

新雪やぬかるみから脱出したいときに、 でVSAをOFFにするとTCS機能が制限され、低速で駆動輪が回転しやすくなるので効果的な場合があります。

新雪やぬかるみから脱出した後は、すみやかにVSA をON にしてください。
VSA をOFF にしたままでの走行は、お勧めしません。

エンジン始動直後や走行中、システムチェックのためエンジンルームからモーター音が聞こえることがありますが、異常ではありません。

ABS(アンチロックブレーキシステム)機能

ABS(アンチロックブレーキシステム)


TCS(トラクションコントロールシステム)機能

滑りやすい路面などでの駆動輪の無駄な空転を防止し、駆動力、操舵能力を確保しようとする機能です。


横滑り抑制機能

急激なハンドル操作や滑りやすい路面などでの旋回時に、車輪の横滑りなどを抑制することで車両の安定性を確保しようとする機能です。


さらに、緊急制動時に運転者のブレーキ操作を補助する電子制御ブレーキアシストも装着しています。

電子制御ブレーキアシスト

VSAの作動と警告灯

TCS機能または横滑り抑制機能作動中は、VSA警告灯が点滅します。

VSAのONとOFF

VSA機能を部分的に停止(OFF)状態にするには、を「ピッ」とブザーが鳴るまで押してください。

TCS機能が制限され、低速で駆動輪が回転しやすくなります。


再度使用(ON)するには、を「ピッ」とブザーが鳴るまで押します。

前回の走行時にOFFにした場合でも、再度エンジンを始動させると自動的にONになります。

ドライブモードが+Rモードのとき

VSA OFF スイッチを押し続けるとブザーが鳴り、その後もう一度ブザーが鳴るとVSA の機能が完全に停止します。

  1. マルチインフォメーションディスプレイにメッセージが表示されます。

VSAの機能を復帰させるには、VSA OFFスイッチを押します。ブザーが鳴りVSAが+Rモードになります。


VSAがOFFモードのときにドライブモードを+Rモード以外にすると、VSAの機能が完全に復帰し、VSA OFF警告灯が消灯します。

補足

VSAのモードをOFFモードにしても通常のブレーキ性能やカーブでの安定性は確保されていますが、VSAによるトラクション性能や安定化の制御が停止されます。

VSA を停止させると、TCS機能も停止します。

VSAとTCSが停止している状態での走行は、お勧めしません。

VSAの機能を完全に停止させた場合、ACCまたはLKASは使用できません。

VSAの機能を完全に停止させた場合、CMBSと踏み間違い衝突軽減システム、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能は作動しません。

運転中は一部のVSA の機能の完全停止はできません。