トライポッドは焚き火とワンセットのように思えますが、焚き火をしていない時にも工夫次第でいろいろな使い方ができます。今回は焚き火での料理や小物の整理、ハンガーへのアレンジなど、基本となる焚き火まわりでの使い方から焚き火以外での活用法まで、キャンプがもっと便利になるトライポッドの有効な使い方をご紹介します。
更新日:2019.12.18
トライポッドは、薪の量を変えることなく、焚き火との距離で火加減を調整できる優れものです。
大抵のトライポッドはチェーンとS字フックで鍋を吊り下げます。チェーンの長さはS字フックの位置を変えることで簡単に調節できます。
煮込み料理や保温したいときはチェーンを短くして火との距離をあけ、香ばしい焼き色をつけたいときはチェーンを長くして火に近づけます。
ほかにも、トライポッドの先端から塩漬けのブロック肉を吊るしてベーコンを作ったり、サーモンを吊るして炙ったりするのも楽しいですね。炙り料理はあまり炎に近づけると火が通りすぎてしまうので、炎から離して吊るすのがポイント。この際、炙っている食材の下で、湯たんぽ用の湯を沸かしたり煮込み料理を作ったりすると、効率よく焚き火の熱を利用できます。
グローブ、火ふき棒、トングといった小物類は、焚き火の周りにセットしておくとサッと使えて便利です。
それらの小物をボックスに入れて収納するのもいいのですが、クリップの穴に針金を通してトライポッドに巻き付けておけば、グローブの保管場所になります。木製のトライポッドなら、ネジ釘を入れてトングを引っかけられるようにしてもいいですね。
また、小さな焚き火台なら、トライポッドの足と足の間に帆布(はんぷ)を張ってリフレクターを作る、という使い方もできます。
トライポッドと焚き火はワンセットのように思えますが、焚き火をしていない時にもいろいろな使い方ができます。
メッシュかごを吊るして食器の乾燥、根菜の保管に。もちろん、スモーク作りの乾燥にも使えます。
ランタンは高い場所から照らすと、広い範囲まで光が届きます。トライポッドとの相性が抜群です。
トライポッドは市販のモノがなくても、落ちている木の棒を使えば簡単に自作できます。
(トライポッドの作り方はこちら → 木でトライポッドを自作しよう)
2つのトライポッドを並べて、間に木を通せば、それだけでハンガーが完成します。
トングやジャケットは、そのままハンガーにかければ汚れたり湿気を帯びたりすることがありませんし、フックをつけたヒモを結んでおけば、シェラカップなどハンドルが付いたものをかけておけます。
ちなみに、ヒモの結び方はどんなものでもいいですが、巻き結びだと結ぶのもほどくのも簡単です。
小物を吊るすには、S字フック、カラビナ、シャックルを利用するのが便利です。重いモノを吊るす時は、ハンガーの棒の強度に加え、フックの耐荷重も忘れずに確認しておきましょう。
道具をまとめるフック付きのヒモ、自転車やバイクの荷台に固定するショックコードも、トライポッドやハンガーに簡単に引っかけられる便利なアイテムです。
小枝とヒモを使って即席フックを作ることもできます。ヒモの先端に小枝をくくりつけて吊るすだけ。小物を吊るしたい時は、小物のハンドルに小枝を通してストッパーにします。あまり重いモノは吊るせませんが、S字フックなどを忘れてしまった場合にも役立ちますね。
釣り竿のように背の高いものを立てかけたい場合は、背の高いトライポッドを2つ組み合わせます。反対に、背の低いモノを立てかけたい場合は、背の低いトライポッドを作ればいいんです。
トライポッドはただ鍋を引っかけて焚き火料理をするための道具ではありません。工夫次第でいろいろな使い方ができます。ぜひとも自分らしく活用してください。
※このコンテンツは、2019年12月の情報をもとに作成しております。