焚き火を極める第一歩
正しいナタの使い方

秋冬のキャンプでは、暖をとる上でも欠かすことのできない「焚き火」。
薪割りに便利なナタを安全に正しく使うコツを解説します。

更新日:2016.12.26

焚き火を上手にコントロールする第一歩は、太さの異なる薪を使い分けることです。
たとえば、薪への着火は、焚き付け(燃えやすい葉や木くず、樹皮など)と、細(割り箸~直径3cm程度)・中(直径4~6cm程度)・太(直径6cm以上)という3種類の太さの薪を用意し、焚き付けから細薪、細薪から中薪、そして太薪へと火をうつしていくのが結局簡単でスピーディです。炎が安定したら、あとは燃え尽きる前に太薪をくべていけばいいし、足先が寒いときは中~太薪に足を載せておけば地面からの冷えを感じにくくなります。

ところが、キャンプ場の売店で購入した薪は、太さがほぼ均一にそろっています。
細薪は、ほぼない。ちょうどいいものがなければ、作るのがキャンプの醍醐味。
ナタで薪を割り、欲しい太さの薪を作りましょう。

薪割りの準備

薪を安定して立たせられる台を用意。コンクリートだとナタの刃がこぼれる危険があり、土の上に薪を立てると薪がめり込むだけで割りにくいので、幅広で平らな薪を並べて台にしましょう。

ナタがすべらないよう、利き手は素手で。軍手の着用はやめましょう。反対側の手は革グローブを着用。また、足元はサンダルではなくしっかりとしたスニーカーやブーツを履いて。また、夏場など短パンの場合は、足元を隠す帆布エプロンを着用してください。

薪割り

台に薪を立て、薪の上にナタを添える。ナタの背を太めの薪で、たたきます。

木目に沿ってナタが落ちていくので、ナタの背をさらにたたいていきます。下のほうまで割れてきたら、ナタの刃が地面に付かないよう注意しましょう。

ナタの背をたたいて割る方法は、ナタの刃の向きをコントロールしやすくなります。
反対の手や足をナタで傷つける危険が少ないので、10歳くらいのお子さんでも薪割りができます。その場合は、必ず親が付き添いましょう。
また、今すぐ使わない薪や使い終わったナタは、ボックスや袋に入れて保管。
地面に散らばったままだと、うっかり踏んだときに危険です。きちんと整理しておきましょう。

ナタと薪を打ち付ける方法

薪の端のほうを持って安定させます。薪の木目に沿うようにナタの刃を当てて、軽く薪にめり込ませておきます。そのまま薪ごとナタを持ち上げて、台に打ち付けるように落とします。これを繰り返せば、ナタを振り回すことなく薪が割れます。

ナタの角度に注目。常にハンドル部分を下に向けるよう意識しましょう。ハンドルが刃よりも下の位置にあれば、自分のほうに刃が向かないので安全です。
どちらの方法でも、薪を割る際は周囲に人がいないか確認し、刃先がどちらを向いているかを考えながら落ち着いて行いましょう。

※このコンテンツは、2016年12月の情報をもとに作成しております。