くじら座
●星座の特徴
「くじら座」は、晩秋のころ南の空に横たわる大きな星座。私たちが想像するクジラというよりは、巨大な怪物といったイメージで描かれている。
●星の位置関係と見つけ方
明るい星はあまりないが、尾のところにある2等星デネブカイトスが目印になる。この名前には「クジラの尾」という意味があり、まさにそのもの。一方、顔のあたりにはメンカル(「鼻先」の意味)という星があり、この間に巨体が広がっている。
この星座の首から心臓のあたりには、変光星のミラがある。「不思議なもの」という意味を持つミラは約330日周期で明るさが変わる星で、明るい時には2等級ほどにまで達して肉眼でも楽に見えるが、暗い時には10等級になって望遠鏡がなければ見えないほど。明るさが変わるのは、星が膨張と収縮を繰り返し、それに伴って温度や表面積が変わるためだ。
ギリシャ神話では、海神ポセイドンに遣わされた化けクジラとされている。エチオピア国の海岸で暴れ、いけにえに差し出されたアンドロメダ姫を襲おうとしたが、勇者ペルセウスによって退治された。
監修者
株式会社アストロアーツ
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