トノサマガエル

学 名
Rana nigromaculata
分 類
カエル目アカガエル科
アカガエル属
似たような種類
トウキョウダルマガエル、ダルマガエルと混同されることがある。
見つかる場所は?
平野部から低山にかけての池、水田など。
分布
本州(関東平野から仙台平野にかけてを除く)、四国、九州。
大きさ
体長は50~90mm。メスのほうがオスより大きい。水田で見られる在来のカエルでは最大種。
捕れる時期
4~6月は繁殖のため、水田近辺で見かける。
捕まえるコツは?
ジャンプ力があるので、後ろからそっと近づき、トノサマガエルの上から素早く網をかぶせる。
生活史
4月下旬から6月に水田に水が入るとオスが集まって、大きな声で鳴いてメスを呼ぶ。繁殖期にオスはナワバリを持つが、メスに比べ多くのオスは1ヵ所にとどまらずに移動する傾向がある。1800~3000個の卵を、塊で産む。卵は1週間ほどで孵化し、約1ヵ月半で子ガエル(幼体)になる。水田近辺の土中などで冬越しをする。野外での寿命は3、4年。
エサ
動くものを手当たりしだいに捕食する。さまざまな昆虫、クモを食べるほか、イネ害虫のバッタも捕食する。オタマジャクシは水中の柔らかい植物、落ち葉、ケイソウ、動物の死体などを食べる。
特徴
オスは全体的に緑っぽいが、メスはオスに比べ白っぽい。背中の中央には黄緑色または白色のはっきりとした背中線がある。近縁のダルマガエルやトウキョウダルマガエルとは、腹部の色や模様、後ろ脚の長さで区別される。オスは「グググッ」と鳴く。
その他
トノサマガエルの生活史は、水田と密接に結びついている。水田の減少あるいは乾田化(かんでんか)などの環境の変化は、本種個体群に負の影響を及ぼす。そのため圃場(ほじょう)整備や乾田化、農薬、水質悪化などにより個体数が減っている。水田の中干しにより、カエルになる前のオタマジャクシが死滅するため、水田周囲の溝に避難できるような水田でないと生活環を完了することが難しい。現在22府県の地方版レッドデータブックに記載されている。また、外来種のウシガエルからの捕食や種間競争に弱いとの指摘もある。

監修者

大庭 伸也(おおば しんや)

大庭 伸也(おおば しんや)

2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞

監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)