タイコウチ

学 名
Laccotrephes japonensis
分 類
カメムシ目タイコウチ科
タイコウチ属
似たような種類
タガメの子どもと間違われることがある。
見つかる場所は?
水田、池沼、流れのゆるやかな河川、河川敷の水溜まりなど。浅く泥深い水域を好む。
分布
本州、四国、九州、南西諸島。
大きさ
成虫の体長は30~35mm(呼吸管は含まない)。メスのほうが一回り大きい。
捕れる時期
一年中。
捕まえるコツは?
タモ網で水草ごとすくう。泳ぎは上手くないため、水田などでは素手でも捕まえられる。
生活史
5~7月に交尾し、メスは水際のコケや泥中に産卵する。卵は2週間ほどで孵化し、5回の脱皮を経て7~9月にかけて羽化する。成虫で越冬し、水田脇の流れのない水路の泥の中で越冬する。
エサ
水生昆虫やオタマジャクシ、小さなカエルなど。幼虫はボウフラなど衛生害虫を捕食する益虫(えきちゅう)。
特徴
腹部末端から延びる長い呼吸管が特徴。この姿からタイコウチの仲間は英名でwater scorpion(水中のサソリ)と呼ばれる。泥を体に付けていることが多い。水質悪化に強く、郊外の水辺でも見かけることができる。まれに水面上の植物に昇ることがある。
その他
水田周りで越冬するため、圃場(ほじょう)整備による水田の乾田化(かんでんか)は本種にとって致命的となる。新潟、沖縄では絶滅危惧I類、山形、長野では絶滅危惧II類に指定されている。

監修者

大庭 伸也(おおば しんや)

大庭 伸也(おおば しんや)

2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞

監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)