シオカラトンボ

学 名
Orthetrum albistylum
speciosum
分 類
トンボ目トンボ科
シオカラトンボ属
似たような種類
オオシオカラトンボ、シオヤトンボなど。シオカラトンボ属は日本に9種生息する。
見つかる場所は?
平地の湿地や溜め池にごく普通な種。里山はもちろん市街地などにも広く見られる。
分布
北海道から沖縄。
大きさ
体長50~55mm、後翅(こうし:後ろのはね)の長さは43mm前後
見られる時期
4~10月。
生活史
成虫は4~10月に活動し、この間に交尾・産卵を行なう。幼虫期間は短く2、3ヵ月だが、10回くらい脱皮する。成虫の活動期間と幼虫期間を考慮すると年2世代と考えられる。幼虫で越冬する。
エサ
成虫は飛翔(ひしょう)しながら、ガガンボやカ、チョウ類、トンボ類などの昆虫を捕まえて食べる。幼虫は水底の泥に潜み、ミジンコや小さな水生昆虫を捕食する。
特徴
日本では、「赤とんぼ」と並んでなじみ深いトンボ。成虫の体色が雌雄間で著しく異なる。オスは老熟するにつれて体全体が黒色になり、胸部~腹部前方が灰白色の粉で覆われるようになる。一方メスや未成熟のオスでは、黄色に小さな黒い斑紋が散在するので、ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)とも呼ばれる。
  • シオカラトンボのヤゴ。水中でミジンコや小さな昆虫などを捕まえて食べる

監修者

大庭 伸也(おおば しんや)

大庭 伸也(おおば しんや)

2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞

監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)