ニホンカナヘビ

学 名
Takydromus
tachydromoides
分 類
有鱗目カナヘビ科
カナヘビ属
似たような種類
本種よりもカラフルなニホントカゲがいる。
見つかる場所は?
市街地の公園、平地の藪や草地、山地の路上や人家の庭先などの開けた場所に生息する。晴れた日に日向ぼっこをする姿がよく見られる。
分布
日本の固有種で北海道、本州、四国、九州に分布。
大きさ
全長は16~27cm。尾は全体の2/3を占め、ニホントカゲより相対的に長い尾を持つ。
見られる時期
4~11月。
生活史
「ヘビ」と付くがトカゲの仲間である。成体は春から夏にかけ交尾し、産卵は草の根際などに5月から8月ごろにかけ数回行なわれる。1回の産卵数は2~7個。卵は約2ヵ月で全長5~6cmの幼体が孵化し、ほぼ1年で成体となる。11月ごろに地中に潜り越冬する。寿命は10年程度と考えられている。
エサ
昆虫やクモ、ワラジムシなどの陸生の節足動物を食べている。低い場所を徘徊するほか、樹上なども2m程度まではよく登ってエサを食べる。
特徴
しっぽが長く、細長いスマートな体形。背面は灰褐色や褐色で腹面は黄白色や黄褐色。過去の文献では単に「カナヘビ」と表記しているものも多い。カナヘビの語源については詳細不明であるが、「可愛いらしい蛇」の意で「愛蛇(かなへび)」に由来するとの説がある。

監修者

大庭 伸也(おおば しんや)

大庭 伸也(おおば しんや)

2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞

監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)