コクワガタ
- 学 名
- Dorcus rectus
- 分 類
- コウチュウ目クワガタムシ科
オオクワガタ属
- 似たような種類
- オオクワガタ、ヒラタクワガタ、スジクワガタなど。コクワガタは5亜種に分類されている。八丈島・屋久島・三島村・トカラ列島にそれぞれ別亜種が分布。
- 見つかる場所は?
- 森林、都市部の街路樹や公園でも見つかる。里山では普通に見られる。
- 分布
- 北海道、本州、四国、九州。
- 大きさ
- 体長はオスが17~54mm、メスが21.5~33mm。
- 見られる時期
- 成虫が見られるのは5月から10月初旬ごろ。
- 生活史
- 成虫は5~9月に広葉樹の朽ち木に産卵し、孵化した幼虫はその年の冬を2、3齢で越す。翌年7~9月に蛹(サナギ)になり、羽化した新成虫は蛹室(ようしつ)内で越冬。次の年に材外に出て活動する。栄養状態によるが、孵化から蛹化(ようか)にまる1年かかるのが普通。ただし寒冷な環境では、2年かかることもある。成虫の寿命は飼育下では1~3年。
- エサ
- 広葉樹の樹液。
- 特徴
- オスの大アゴはオオクワガタやヒラタクワガタに比べて細長く、大アゴの中央から前方1/3くらいの位置に内歯(内側のトゲ)が1対だけある。小さなオスでは、これらの歯は消失する。
- その他
- 都市部の神社などにも生息する、最も身近なクワガタムシである。
監修者
大庭 伸也(おおば しんや)
2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞
監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)