ギンヤンマ

- 学 名
- Anax parthenope julius
- 分 類
- トンボ目ヤンマ科
ギンヤンマ属
- 似たような種類
- 胸部側面に明瞭な黒い筋があるクロスジギンヤンマがいる。
- 見つかる場所は?
- 水田や池、沼など、水の流れがない水辺やゆるやかな流れの小川の上などを飛んでいる。
- 分布
- 日本全土。
- 大きさ
- 頭から尾までの体長は70~80mm、翅(はね)の長さが50mmほどの大型のトンボ。
- 見られる時期
- 成虫は4~11月に見られ、平地の日当たりのよい溜め池などで幼虫をほぼ一年中見ることができる。
- 生活史
- 春から夏まで成虫は随時羽化する。平地の暑い太陽の照りつける池や休耕田(きゅうこうでん)に産卵し、幼虫は孵化直後の前幼虫を含めると13回脱皮を行なう。幼虫のまま冬を越し、翌年羽化する。
- エサ
- 成虫・幼虫ともに肉食で、成虫は昆虫類を食べる。幼虫は水中でミジンコ、アカムシ、ボウフラなどを捕食して成長する。大きくなるとメダカなどの小魚やオタマジャクシなども捕食するようになり、エサが少ないと共食いもする。
- 特徴
- 頭部と胸部が黄緑色、腹部が黄褐色をしている。胸部と腹部の境界部分の色が雌雄で異なり、オスは鮮やかな青色だがメスは黄緑色である。腹部裏側に銀白色の模様があることからギンヤンマと呼ばれるようになった。
- その他
- 地域によっては溜め池などに放たれた外来魚の捕食などにより個体数を減らしている。長野県、高知県では準絶滅危惧種に指定されている。
監修者

大庭 伸也(おおば しんや)
2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞
監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)