アブラゼミ

- 学 名
- Graptopsaltria nigrofuscata
- 分 類
- カメムシ目セミ亜目セミ科
アブラゼミ属
- 似たような種類
- 南西諸島にはリュウキュウアブラゼミが分布する。
- 見つかる場所は?
- 都市部の街路樹、公園、都市、里山、山地まで幅広い。成虫はサクラ、ナシ、リンゴなどバラ科樹木にとまっている。ナシ園で大発生することもある。
- 分布
- 北海道~九州。
- 大きさ
- 体長28~33mm。翅(はね)を入れると60mm弱。
- 見られる時期
- 成虫は7月から9月上旬くらいまで多く発生するが、10月や11月でもたまに鳴き声が聞こえることがある。
- エサ
- 成虫・幼虫ともにサクラ、ナシ、リンゴなどバラ科樹木に口吻(こうふん:とがったストローのような口)を刺し込んで樹液を吸う。
- 特徴
- 鳴き声が油を熱した時の「ジリジリ」という音に似ていることから、油蝉(アブラゼミ)と名づけられたといわれる。都市部では減少が報告されている。その要因として都市部の温暖化や、近縁種のクマゼミやミンミンゼミとの種間競争、環境改変により隠れ家となっていた樹木が減ったこと、鳥類に食べられやすくなった、など複数の要因が考えられている。
- その他
- 抜け殻はクマゼミとよく似ているが、わずかに小さく、全身につやがある。抜け殻に泥が付かない。オスのみが鳴く。
監修者

大庭 伸也(おおば しんや)
2007年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(学術)現在の所属は、長崎大学教育学部准教授。水辺環境に棲む水生昆虫類を対象に、生態学的な視点から食性、繁殖行動、生物種間の相互作用について研究しています。平成22年度日本環境動物昆虫学会奨励賞受賞
監修:大庭伸也
写真提供:稲谷吉則、岡田賢祐、加賀田秀樹、川野敬介、後藤直人、
世古智一、中西康介、橋本洸哉、政所名積、渡部 宏(50音順)