成長途中の子どもにピッタリ
サイズの木製チェアを作ろう!

更新日:2017.03.29

キャンプのリビングシーンでリラックスするのに必要不可欠なチェア。ファミリーキャンプに出かける場合を考えると、大人用を選ぶのは比較的容易だけれど、子どもの体型に合うチェアは簡単には見つかりません。

テントなどのポールと同様の、折りたたみ式の脚部構造を採用した軽量なアルミフレームチェアなら子ども向けのサイズはありますが、雰囲気のいい木製のチェアとなると、やっぱり、ない……。子どもでも大人用のチェアに座れることは確かですが、深く腰をかけて座った場合、足先が地面から離れてしまって無理な体勢になることも。また、子どもの成長によって適正サイズは違うし……。

そんなお悩みを解消すべく、今回のこだわりギア工房では「成長途中の子どもに合う、快適に座れるチェアを!」という理由を第一に、親子そろってピッタリサイズのチェアを作ってみることにしました。

子ども用のチェアを作るときは身長(チェア全体のサイズ確認用)、背幅(背もたれ用)、腰幅(座面用)をそれぞれ測ります。
※モデルの身長は135cm。

メインテーマは「親子そろってピッタリサイズ」。そこに、既製品にはないオリジナル要素と、「軽量でコンパクトに持ち運べる」という利便性もプラスしたらどうなるだろう?
そんな思いを描きながら、デザイン図面、サイズを起こします。

木材は強度が高く、軽量なクルミをセレクトしました。チェアのパーツはほぼ分解可能で、各所の固定は木ネジでできる仕様としています。実作業は木材を切る、穴開けをする、ヤスリがけをする、とほとんどが木工。パーツの組み立てで金属製のネジやビスを使うことはありません。

木工作業と背もたれ生地、座面生地の縫製を済ませたら、仕上げ作業に取り掛かります。

今回、木材に色づけをして風合いを出すために使ったオイルは、米から生まれた100%の自然塗料。一般的なオイルだと乾かすのに12~24時間ほどかかりますが、自然塗料は2~4時間ほどを目安に自然乾燥すればOK(いずれも乾燥時間は気温により異なります)。

塗料が乾燥したら、最後は脚先に樹脂製の首振りプラパート26mmを取り付けます。これで砂利などの地面が多いキャンプサイトでは脚先の保護、そして自宅での使用時にも床を傷つけない仕様としました。

さあ、いよいよ組み立てです。パーツが多いうえに、大人用と子ども用の2種類あるため、並べてからひとつずつ組み立てていきます。

Completed -完成-

背もたれと座面の生地のカラーにホワイトを使用したのは大正解でした! 自然のなかでもスッキリと映えますし、ほかのナチュラル系ギアとの相性もよく、オシャレ度も抜群です。座面と背面の生地は簡単に脱着可能だから、気分に合わせて生地のカラーを変更することも可能です。

大人用は約2.2kg、子ども用は約1.8kg。とても軽量だから持ち運びは子どもでも楽々です。

また、チェアは分解して持ち運ぶ仕様だから、収納時は縦長の収納袋にスッキリと収まります。クルマのラゲッジスペースに積み込みやすく、余分なスペースも取りません。

子どもも大人用のチェアに座って過ごせなくはないけれど、やっぱり体型に合わせた適正な座面の高さ、背中がピッタリと収まる背もたれのチェアに座れるほうが断然快適。足を伸ばしてリラックスした状態でも、ごく自然な姿勢でくつろげます。そしてなにより、「世界にひとつだけ」の自分専用のチェアができたことに、子どもは大喜び!

こんなステキな親子そろってピッタリサイズのチェアがあれば、いつものキャンプにオリジナル感が追加されつつ、子どもも十分にくつろげる快適性にも繋がります。あなたのキャンプサイト専用に、特別な親子チェアを作ってみませんか。

※モデルの身長:大人・173cm / 子ども・135cm
※チェアの耐荷重:約80kg(編集部調べで、耐荷重性能試験の結果ではありません)。DIYのウッドチェアは、木材の状態によっても強度が異なります。安全にご注意の上、ご使用ください。

今回DIYしたギアの作り方はこちら