表と裏で機能が変わる!
クルマにもキャンプにも使える
2WAY仕様のシートカバー
更新日:2025.02.21

クルマのシートとキャンプのチェアの両方にフィットする、2WAYで使えるシートカバーの作り方をご紹介します。表裏で異なる素材を使うアイデアとシンプルな作業工程がポイント。キャンプスタイルに応じ、好みの素材やカラー選びを楽しみながらDIYしてみましょう。
How to make -作り方-

今回はヴェゼルをモデルに製作しているが、どのクルマでも手順は同じ。材料は自分のクルマに合わせて適宜用意しよう。
材料

※生地のサイズは、使用するクルマのシートのサイズに応じてご用意ください。
- 【生地(参考:ヴェゼルの場合)】
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- ・クルマのシート用生地:W55 × H130cm
- ・キャンプのチェア用生地:W55 × H130cm
- 【その他の材料】
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- ・パラコード(トップ用):150cm×2本
- ・パラコード(サイドループ用):13cm×2本
- ・コードロック:1個
● 生地の組み合わせ例:表と裏で異なる素材もOK!

- <撥水×難燃素材(写真左)>
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- ・クルマのシート用生地:リップストップナイロン(撥水)
- ・キャンプチェア用生地:コーデュラ(難燃)
- <プチ高級感×あったか素材(写真右)>
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- ・クルマのシート用生地:フェイクレザー
- ・キャンプチェア用生地:フリース
このシートカバーの最大の特徴は、表裏で違う素材を使うこと。これにより、印象も機能性もまったく違う2種類のシートカバーを1枚で実現できる。組み合わせは自由なため、好みや用途に応じて素材を選ぼう。
● 自分のクルマで作る場合の生地のサイズについて
クルマのシートとキャンプ用のチェアとの2WAY仕様ではあるが、生地の長さ・幅はクルマのシートが基準。運転席(助手席)のシートの背もたれと座面、ヘッドレストの各サイズを採寸する。
【採寸する箇所】

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- ①背面長さ
- ②座面長さ
- ③背面最大幅
- ④ヘッドレスト幅
- ⑤ヘッドレスト〜シートの斜めになっている箇所までの長さ
【生地のサイズ】

横幅はクルマのシートの「①背面長さ+②座面長さ」の合計値を基準に、プラス10cm程度を目安に設定。
縦の長さは「④背面最大幅」を基準に、背面に体をあずけた際の凹みを想定し、そこからプラス約4cm広く設定する。

シートカバーの形状は、最終的にエプロンのような首元が細くなった形になる。「④ヘッドレスト幅」と「⑤ヘッドレスト〜シートの斜めになっている箇所の長さ」は生地のサイズには関与しないが、後の工程で必要になるため、忘れずに採寸しておこう。
道具

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- ・定規
- ・カッターマット
- ・糸切りバサミ
- ・ハサミ
- ・カッターナイフ
- ・ペン
寸法図
作り方
1.シートの採寸をする

運転席(助手席)の採寸を行う。①背面長さ、②座面長さ、③背面最大幅、④ヘッドレスト幅、⑤ヘッドレスト〜シートの斜めになっている箇所までの長さをそれぞれ採寸する。
2.生地に目印をつける

パラコードを取り付ける位置4箇所(トップ用、サイドループ用、それぞれ2箇所ずつ)と、斜めにカットする箇所に目印を付ける。印は1枚の生地の裏地につければOK。

A=トップ用のパラコードの取り付け位置:④ヘッドレスト幅の両端に印を付ける。
B=サイドループ用のパラコードの取り付け位置:①背面長さから約7cm短い位置に印を付ける。シートの背面側の凹んでいる部分あたりが好ましい。
C=斜めにカットする箇所:まず、⑤ヘッドレスト〜シートの斜めになっている箇所までの長さに印を付ける。続いて、Aの印から上下2.5cmの位置にそれぞれ印を付ける。2つの印と印の間にラインを引く。
3.2枚の生地を重ねて縫い合わせる

後に裏返しするため、2枚の生地の表面を内側にしてから作業開始。まずは外周を縫い合わせていく。トップ用のパラコードは印を付けた部分に合わせて縫う。

縫い合わせるのは黄色のラインの部分のみ。後に裏返すため、ボトム部の一辺は縫わない。

サイドループ用のパラコードは内側に向かって輪っかを作り、印をコードの両端の中心に配置して縫う。
4.斜め部分をカットして縫う

生地上部、ペンで斜めにラインを引いた部分をカッターでカットする。

カットした部分を縫う。反対側でも同様の作業を行う。

縫い終えた状態。
5.裏返してフチを縫う

縫わないでおいたボトム部から生地を裏返す。

裏返して広げた状態。黄色のラインのフチを縫っていく。ここでもまだボトム部は縫わない。

ボトムの辺以外のフチを縫う。
6.ボトムの辺を縫う

今回のDIYでは素材違いの生地を縫い合わせるため、ズレが生じやすい。ボトム辺を縫う前にこのズレを調整する。

ズレの調整は、はみ出た部分をカッターでカットすればOK。

ボトム部分を1cm幅の2つ折りにする。この際、仮固定用にクリップがあると便利。

ボトム部分を縫い付けたら、縫う作業は完了。
7.コードロックを取り付ける

トップ用のパラコードをクロスして、サイドに取り付けたパラコードの輪っかに通す。

パラコードをまとめて、長さの調節がしやすいようにコードロックを取り付けたら完成。

ワッペンなどを取り付けて、好みの装飾を施そう!


- 監修:CLIMBheads 米田治人 https://climbheads.com/
今回登場したクルマ:ヴェゼル