表と裏で機能が変わる!
クルマにもキャンプにも使える
2WAY仕様のシートカバー
更新日:2025.02.21

今回DIYしたのは、着せ替えが楽しめるシートカバーです。表裏で違う素材を使い、「表面はドライブ仕様」、「裏面はキャンプ仕様」にし、2WAYで活躍するアイデアを採用しています。カラー次第でガラッと印象が変わるし、こだわりの機能性を持たせることもできるなど、シンプルな構造で作りやすいながら自由度の高さもおすすめのポイント。自分好みのシートカバー作り、気軽にトライしてみてください。
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詳しい作り方や必要な材料は次のページでご紹介!
→ クルマにもキャンプにも使える2WAY仕様のシートカバーの作り方

今回のDIYで最大の特徴は、表裏で違う素材を使うこと。これにより、見た目の印象も機能性もまったく違う2種類のシートカバーを1枚で実現します。さらに素材の組み合わせは、好みや用途に応じて自由に選ぶことが可能です。
今回は、素材の組み合わせの一例として、当サイト制作メンバーの佐久間亮介さんとこいしゆうかさんに、クルマのシート用とキャンプのチェア用、それぞれでどんなシートカバーが欲しいかを聞いてみました。
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クルマのシート用は、カヤックやSUPなどのウォーターアクティビティー後に、衣類が濡れたままでも気にせず乗車できる撥水性の高いものが欲しいですね。色はグリーンがいいです。
キャンプチェア用は、焚き火の際に火の粉で穴が開きやすい素材のチェアに取り付けられるシートがあると嬉しいかも。
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クルマのシート用は、プチ高級感はあるけど渋すぎないもの。
キャンプチェア用は、「秋・冬のキャンプシーン」を想定して保温・防寒ができるものが欲しいです。
佐久間さんは「撥水性(色はグリーン)×難燃性」、こいしさんは「プチ高級感(渋すぎるのはNG)×防寒性」。2人の要望を叶える、佐久間モデルとこいしモデルのシートカバーをそれぞれ製作したいと思います!

今回はヴェゼルをモデルに製作。まずは、運転席(助手席)を採寸し、使用する生地のサイズを割り出します。

使用する生地とサイズが決まったら、続いて2つの生地を縫い合わせる作業。作業は外周の縫い合わせが大半を占め、工程数も少なめです。

このシートカバーはパラコードで固定する仕様です。外周を縫い合わせる際に一緒に縫い付けます。

シート形状に合わせ、上部をナナメにカット。カットの角度は車種に応じて調節しましょう。

生地の縫い合わせ作業だけで済ませてしまうと、全体像がシンプルで少し物足りない印象……。そこでオリジナリティーを出すために、ワッペンを取り付けてみました。
Completed -完成-

右/佐久間モデル:
クルマのシート面は撥水性があり、引き裂き強度の高いリップストップナイロン。キャンプチェア面には耐久性・耐熱性に優れる屈強なコーデュラを採用しました。
左/こいしモデル:
クルマのシート面には上質な雰囲気を醸すフェイクレザー。キャンプチェア面は、肌触りが優しく保温性に優れるフリースを選びました。ポイントで付けたワッペンもアクセントが効いていますね。裾にちょこんと取り付けたのもカワイイ!

さっそくヴェゼルの前席に取り付けてみましょう。

まず、ヘッドレストの上からパラコードをまとめて通します。

そのまま下にパラコードを下げ、コードロックで固定すれば装着完了です。
固定法はエプロンから着想を得ており、キャンプ場に到着したらクルマのシートから外し、キャンプチェアにセットすることを想定しているため、脱着の簡易性にはとくにこだわりました。

シートカバーの取り付け完了。ガラッと雰囲気が変わりました! パラコードの固定位置は、シート背面の下部凹んでいるあたりに設定しているため、ズレにくく固定されています。運転に支障はありません。

続いてキャンプチェアにも取り付けてみました。取り付け方の手順は、クルマのシートと同様です。
ハイバックタイプのキャンプチェアにはデフォルト仕様のようなフィット感のよさですね。落ち着いたカラーリングも好印象。

今回はヴェゼルのシートを基準に作っているので、上部の斜めにカットした部分からはチラッとキャンプチェアが顔を出します。カバーとチェアのアースカラーが絶妙にマッチし、いいアクセントになりました。
佐久間さんとこいしさん、2人にも出来栄えの感想を聞いてみましょう。

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お願いしたクルマのシート面のグリーンカラーは、さりげなくキャンプのテントっぽさもイメージして、ドライブしながらもキャンプ気分が盛り上がるかと(笑)。
見た目も満足です! 早く実際に使ってみたい!

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濃いめのチョコレートカラーがカワイイ! そのままこの面をキャンプチェアで使うのもいいですね。
キャンプチェア面のフワフワのフリースも暖かそう!

お気に入りのアイテムに「カスタム」や「着せ替え」が気軽にできれば、いつものキャンプも一層刺激があるものに変わります。
素材に関しては、撥水性や難燃性などの機能に着目するほか、キャンプアイテムとのカラーコーディネートに想像を働かせることができるのもDIYならではの喜びです! ぜひ、自分のスタイルにピッタリのオリジナルシートカバーを作ってください。
- 監修:CLIMBheads 米田治人 https://climbheads.com/
撮影協力:武甲キャンプ場 https://www.buko-camp.com/
今回登場したクルマ:ヴェゼル