2022年FIMトライアル世界選手権参戦体制について

~藤波貴久氏がレプソル・ホンダ・チームの監督に就任~

 Hondaは、2022年FIM※1トライアル世界選手権(以下、トライアル世界選手権)の参戦体制として、「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」がトニー・ボウ(Toni Bou)選手(35歳 スペイン)に加え、新たにガブリエル・マルセリ(Gabriel Marcelli)選手(21歳 スペイン)を迎えることを発表しました。また、今シーズンでの引退を表明した藤波貴久氏(41歳 三重県)が、新監督に就任することも併せて発表しました。

トニー・ボウ選手
トニー・ボウ選手
ガブリエル・マルセリ選手
ガブリエル・マルセリ選手
藤波貴久監督
藤波貴久監督

レプソル・ホンダ・チームは、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)が運営するワークスチーム※2として、ワークスマシン「Montesa COTA 4RT」で参戦します。
 トニー・ボウ選手は、2003年にトライアル世界選手権へデビュー。2007年にFIM Xトライアル世界選手権(インドア)とトライアル世界選手権(アウトドア)で初めて世界チャンピオンを獲得。2021年には、2つの世界選手権を通して前人未到の30連覇を達成しています。
 ガブリエル・マルセリ選手は、2016年Trial2クラスでトライアル世界選手権にデビューし、2019年にTrial2クラスでチャンピオンを獲得しています。翌年2020年にTrialGPクラスに昇格すると、2020年はランキング6位、2021年はランキング7位でした。
 また、藤波貴久新監督は1996年トライアル世界選手権にデビューし、2004年には日本人として、初めてトライアル世界選手権のチャンピオンを獲得しています。今シーズンをもって、26年の選手生活に別れを告げ、このたび監督としてチームを率いていきます。
 レプソル・ホンダ・チームは、新体制でタイトル獲得の盤石化を目指します。引き続き皆様からの熱いご声援をお願いいたします。

FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称

ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム。HondaではHRCが運営するチーム

レプソル・ホンダ・チーム トニー・ボウ選手

「来シーズンは我々にとっては、非常に興味深いものになると思います。目標はもちろんタイトル獲得ですが、当然ライバルもそれを狙ってきますので、私たちは常に備えていきます。そのために、長年かけて築き上げたやり方によって準備を進めていきます。ガブリエル・マルセリがチームの一員となったことを嬉しく思っています。とてもいいライダーで、今年は何回もいいパフォーマンスを見せています。いい結果を出すと思いますし、チームにとってもいいメンバーだと思います。また、藤波新監督、就任おめでとうございます。彼の経験はチームにとっては、間違いなく良い結果をもたらします」

レプソル・ホンダ・チーム ガブリエル・マルセリ選手

「世界で一番のトライアルチームの一員になれ、とても嬉しいかぎりです。長年にわたりサポートしてくださった、スポンサーさんにお礼を言いたいです。これからは、今まで以上にプレッシャーがあるかも知れません。レプソル・ホンダ・チームのライダーになれただけでも責任があり、注目も集まります。また、ボウ選手のチームメイト、素晴らしいチームの一員、ということを考えると、これからきっと素晴らしい経験や、長年に渡る良い関係ができるものと信じています。長い間、高いレベルを維持してきた、藤波選手に代わってチームに入るわけですが、まずは自分がこのレベルに少しでも達するとともに、願わくはボウ選手に並べるように努力します」

レプソル・ホンダ・チーム 藤波貴久監督

「これからレプソル・ホンダ・チームの監督として、チームカラーを守っていけることを、とても光栄に思います。自分にとっては、間違いなく素晴らしい挑戦です。チームのこれまでの成功を堅持し、タイトルをさらに獲得し続け、またブランドをさらに強めるコラボレーションに力を入れます。2022年は新たにガブリエル・マルセリをチームに迎えます。彼は若く、将来性のあるライダーです。2020年には初めて表彰台に上り、2022年はさらに勢いづいて行くと思っています。 レプソル・ホンダ・チームに迎えることで、彼のキャリアは間違いなく飛躍します。また、トライアル記録を更新し続けるチャンピオン、ボウ選手もチームメイトにいます。ボウ選手は30回連続でチャンピオンになり、彼ほど勝ち続けるライダーは他にいません。今年ももちろんインドア・アウトドアともタイトルを狙いますので、チームも彼を全面的にサポートします」