ニュースリリース

2013年11月20日ニュースリリース

第43回 東京モーターショー2013 代表取締役 社長執行役員 伊東孝紳 挨拶内容

 Hondaは、今回の出展で、「枠にはまるな。」をブーステーマにしています。これは、常識や前例にとらわれないHondaのものづくりに対するこだわりと、強い信念を表しています。

 Hondaは今年、四輪販売50周年です。1962年に、全日本自動車ショーで、小型スポーツカー「スポーツ360」を出展し、翌年に、四輪ビジネスの船出を迎えました。「スポーツ360」は、それまでの軽自動車のイメージを打ち破り「枠にはまらない」Hondaを象徴する一台でした。そして、「スポーツ360」は、本田宗一郎が掲げた「四輪ビジネス進出」という大きな夢の第一歩であり、Hondaの四輪車の原点です。

 本日は、脈々と受け継がれる「枠にはまるな。」という挑戦する気持ちと、Honda独自のひらめきから生まれた新しいスポーツモデルをご紹介します。

 まず、走りと環境性能を両立した次世代スーパースポーツ「NSX CONCEPT」です。このモデルをベースとした「NSX」を2015年から北米を皮切りに各地域へ順次投入します。また、異次元の操る喜びを実現すべく開発した、「SPORT HYBRID SH-AWD®(Super Handling - All Wheel Drive)」を搭載するなど、ミッドシップスーパースポーツの新時代を切り開いていきます。

 そしてHondaは、ミッドシップスポーツモデルを、スモールカーでも実現します。

 待望の次世代軽スポーツ「Honda S660 CONCEPT」をご紹介します。この「Honda S660 CONCEPT」は、ミッドシップレイアウトならではの軽快で力強い走りと、抜群の安定感に加え、ダイナミックなデザインが特徴です。「とにかくかっこいいHondaらしい車をつくりたい」という若いエンジニアの自由な発想を具現化しました。現在、2015年の量産化に向け、あふれる情熱と技術を結集し、鋭意開発中です。

 世界中のお客様に、元気なHondaをもっと感じていただきたいと思います。この2つのスポーツモデルにぜひご期待ください。

 さて、これからのクルマは、速くてかっこいいだけでなく、環境への配慮においても妥協は許されません。

 Hondaは、走りと環境性能を高次元で両立させる新世代パワートレイン技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」を、2年前に発表しました。中でもハイブリッド技術は、大幅に進化、拡充をしています。既に、1モーターの「SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive (i-DCD)」、2モーターの「SPORT HYBRID Intelligent Multi Mode Drive (i-MMD)」を投入し、今後は、3モーターの「SPORT HYBRID SH-AWD®(Super Handling - All Wheel Drive)」をアキュラRLX、NSXに搭載していきます。

 加えて、1リッターから2リッタークラスの直噴ガソリンターボエンジン「VTEC TURBO」を新たに開発し、今後順次、新モデルに搭載していきます。この「VTEC TURBO」は、直噴ターボシステムと、排気量のダウンサイジング化により、クラストップレベルの出力性能と環境性能を、両立しています。

 さて、Hondaは創業以来、レースで勝利を重ね成長してきました。四輪の販売を開始した翌年の1964年に、世界最高峰の四輪レースであるF1に、RA271で参戦しました。当時は、無謀とも言われた挑戦でしたが、早くも参戦二年目で初勝利をおさめました。
 そして2015年シーズンより、F1に再び参戦します。新しいレギュレーションにより、環境技術競争が激化する中、F1で培った技術の量産へのフィードバックが期待できます。HondaがF1に参戦する価値はまさにそこにあります。先日、開発中のエンジンが始動しました。新時代のHondaミュージックにご期待ください。

 一方、F1を四輪レースの頂点とするなら、二輪の頂点はロードレース世界選手権の最高峰MotoGPクラスです。Hondaは2年ぶりに、ライダー、コンストラクター、チームの3タイトルを独占しました。また、マルク・マルケス選手がMotoGP参戦初年度にして、20歳と8ヵ月の若さでチャンピオンを獲得し、史上最年少記録を更新しました。これは、30年前にフレディ・スペンサーが作った記録を塗り替える歴史的快挙です。皆様のご声援、誠にありがとうございました。

 Hondaのコーポレートスローガンは「The Power of Dreams」です。
Hondaの夢、そしてアイデアがぎっしりと詰まったわくわくするスポーツモデルを、これから続々と投入します。そして、レース、基礎研究、量産開発など、様々な現場で生まれた「枠にはまらない」先進創造を、世界のお客様にお届けしていきます。ぜひ、今後のHondaにご期待ください。