Hondaは、ガスエンジンで発電し、その際に生じるエンジンからの排熱を利用して給湯や暖房を行う家庭向け熱電併給システム「エコウィル(ECOWILL)」※1のコアユニットとして好評の家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットに、停電などの非常時にも使用可能な自立運転機能付きモデルを追加し、11月より各ガス事業者への販売を開始します。
この自立運転機能付き家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「MCHP1.0R」は、東日本大震災以降、停電時にも使えるコージェネレーションシステムに対する市場ニーズの高まりを背景に、昨年フルモデルチェンジした発電ユニットをベースに開発。ガス事業者が販売する新型ガス発電・給湯暖房システム「エコウィルプラス」の発電ユニットとして、始動グリップを引いてエンジンを起動させることにより系統電力から自立して発電を開始することができます。自立運転時の発電出力は最大約980Wで、停電時にも専用コンセントからの電力供給によりテレビやパソコンによる情報収集や夜間の照明などに利用できるほか、風呂などへの給湯や床暖房などの利用も可能です。
Hondaは、ガスエンジンと独創の発電技術「正弦波インバーター」を組み合わせた小型発電システムによる家庭用小型コージェネレーション(熱電併給)ユニットを2003年より販売開始。2011年にフルモデルチェンジした「MCHP1.0K2」は、吸気行程と膨張行程のストローク長が異なるリンク構成による高膨張比化によって熱効率を高めることで燃費性能を飛躍的に向上した、複リンク式高膨張比エンジン「EXlink(エクスリンク)」※2を搭載。EXlinkと独自の発電機技術により、発電効率26.3%※3を実現するとともに、燃焼時にエンジンから発生する熱を細部にわたって回収する高効率な熱交換システムにより、一次エネルギーの利用率92.0%※4を達成しています。このユニットと排熱を利用する給湯暖房ユニットで構成されるシステムは、「エコウィル(ECOWILL)」のブランドで各ガス事業者から販売され、累計約12万戸※5に設置されています。
Hondaは、独自の発電機技術に加えて、ガスエンジンコージェネレーションユニットや薄膜太陽電池モジュールを採用した太陽光発電システムなどのホームパワージェネレーション事業を通じて、エネルギーを家庭で創る「エコロジカルな家産・家消」による低炭素社会の実現に貢献していきます。
なお、自立運転時は、エンジンからの熱を以下の3つの形で使用することで運転を継続します。
名称 | MCHP1.0R | MCHP1.0RP |
使用燃料 | 天然ガス(都市ガス) | LPガス |
エンジン形式 | 4ストローク水冷単気筒OHV | |
排気量 | 吸気行程容積:110cm3 排気行程容積:163cm3 |
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発電機形式 | 多極式正弦波インバーター発電 | |
出力方式 | 平常時:単相三線200V 停電時:単相二線100V |
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出力 | 平常時:定格1.0kW 停電時:最大0.98kVA |
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接続 | 平常時:系統連系 停電時:自立専用コンセント |
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始動方式 | 平常時:スタータージェネレーター(系統電力による自動) 停電時:リコイルスターター(手動) |
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質量(整備) | 76kg(オイル含む) | |
サイズ | 全高750mm×全幅580mm×奥行298mm(突起部を除く) |
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