ニュースリリース

2007年02月19日ニュースリリース

「2007年Hondaモータースポーツ活動」

 Hondaは、2007年の「モータースポーツ参戦体制」と、「世界トップレベルのレースで表彰台を競う人材の育成」、「モータースポーツの普及」のための活動について、以下の通り発表しました。

 モータースポーツ活動は、Hondaの「チャレンジング・スピリット」の原点であり、常に自らの夢や志を高く掲げ、「先進創造へのチャレンジ」を続けることで、夢と感動をお客様と共有していきたいと考えています。

2007年Hondaのモータースポーツ活動の概要

1.モータースポーツ参戦体制

    2輪レース活動では、ロードレース世界選手権最高峰のMotoGPクラスにおける2年連続のライダー、コンストラクター、チームタイトルの三冠獲得、さらにロードレースの他のカテゴリーやモトクロス、トライアル、マウンテンバイクのダウンヒルレースにおいても各シリーズのチャンピオン獲得を目指します。

 4輪レース活動では、F1世界選手権において、昨年Hondaワークスチームとしては39年ぶりの優勝を果たした「Honda Racing F1 Team」でさらに多くの表彰台の頂点に立ち、コンストラクターズ・チャンピオン争いに加わることを目指します。また、昨年に引き続き、「SUPER AGURI F1 TEAM」に対し、エンジン供給を始めとしたサポートを行います。
 2003年より参戦し、昨年より唯一のエンジンサプライヤーとなったIRL インディカー・シリーズでは、レギュレーション変更によりエタノール100%燃料に切り替わる今年もHonda V8エンジン「HI7R」を全チームに供給します。また、今年から新たに、アメリカン・ルマン・シリーズのLMP2クラスにアメリカン・ホンダ・モーターの子会社Honda Performance Development, Inc.(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)が初めて独自で開発設計を行ったACURA LM V-8エンジンで参戦します。
 SUPER GTでは、「Honda NSX-GTプロジェクト」のもと、新たに1チーム1台が加わり、5チーム5台体制で、チームとドライバーズのダブルタイトル獲得を目指します。

2.世界トップレベルのレースで表彰台を競う人材の育成

    世界の頂点レースで表彰台を競うライダー、ドライバーの育成を目的に、長期的な視野で継続した活動を推進していきます。

 2輪では、日本人若手ライダーの育成のために2004年に創設した「Honda Racing スカラーシップ」(ライダー育成奨学制度)の第3期生である青山周平が昨年に引き続き、ロードレース世界選手権250ccクラスに参戦します。

 4輪では、「鈴鹿レーシングスクール(SRS-K、SRS-F)」、「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」、「全日本F3選手権」、「フォーミュラ・ニッポン」を通して展開されるドライバー育成プログラム「Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト」により、佐藤琢磨、松浦孝亮に続く、世界で活躍できる若手選手の輩出に積極的に取り組みます。
 今年は、「フォーミュラ・ドリーム」の2003年チャンピオンであり、2006年は「フォーミュラ・ニッポン」と「SUPER GT」に参戦、2007年よりSUPER AGURI Panther RacingからIndy Pro Seriesに参戦する武藤英紀をサポートします。
 また、2005年のSRS-F卒業生で、2006年FCJランキング4位の中山友貴がスカラーシップを獲得し、全日本F3選手権にステップアップします

3.モータースポーツの普及

    鈴鹿サーキットのレーシングコースについては、ピットやパドックの全面改修に着手するなど、今後もレースの開催や「見て、遊んで、体感する」場と機会の創出に積極的に取り組み、日本のモータースポーツ文化のさらなる発展に寄与していきます。ツインリンクもてぎでは、「INDY JAPAN 300 mile」が4月19日(木)~21日(土)に、「FIMロードレース世界選手権 日本グランプリ」が9月21日(金)~23日(日)に開催されます。
 Hondaファンへの感謝イベントとして、4月14日(土)・15日(日)に鈴鹿サーキットで「Enjoy Honda」を、11月23日(祝・金)にツインリンクもてぎで「Honda Racing THANKS DAY」を開催します。
 また、「ホンダ・エキサイティングカップ・ワンメイクレース~インテグラ・シリーズ~」を始め、参加して楽しんでいただく各種イベント、Honda車オーナーに向けた「コンセプト・ミーティング」などを各地域で開催します。

2輪参戦計画概要

ロードレース

FIMロードレース世界選手権シリーズ

MotoGPクラス

    ロードレース世界選手権シリーズ(WGP)のMotoGPクラスに関しては、エンジン排気量が800ccとなる新たなレギュレーションの下で、2年連続の三冠獲得を目指し、新開発のMotoGPマシン“RC212V”を6台投入するとともに、1チームにエンジン供給を行ないます。
 ワークスチームのレプソル・ホンダ・チームは、昨年と同様の布陣で、シリーズチャンピオンを獲得したニッキー・ヘイデンと、同5位のダニ・ペドロサで戦います。

チーム ライダー
レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team) #1 ニッキー・ヘイデン(Nicky Hayden, 25歳, アメリカ)
#26 ダニ・ペドロサ(Dani Pedrosa, 21歳, スペイン)
チーム・ホンダ・グレッシーニ(Team Honda Gresini) #33 マルコ・メランドリ(Marco Melandri, 24歳, イタリア)
#24 トニ・エリアス(Toni Elias, 23歳, スペイン)
コニカミノルタ・ホンダ(KONICA MINOLTA Honda) #56 中野 真矢(Shinya Nakano, 29歳, 千葉県)
ホンダ・エルシーアール(Honda LCR) #7 カルロス・チェカ(Carlos Checa, 34歳, スペイン)
※エンジン供給
チーム・ロバーツ(Team Roberts) #10 ケニー・ロバーツ Jr.(Kenny Roberts Jr., 33歳, アメリカ)

250ccクラス

250ccクラスには、2チーム4名のライダーが“RS250RW”で参戦、タイトル獲得を狙います。

チーム ライダー
レプソル・ホンダ・250 (Repsol Honda 250) #60 フリアン・シモン(Julian Simon, 19歳, スペイン)
#73 青山 周平(Shuhei Aoyama, 22歳, 千葉県)
ヒューマンジェスト・レーシングチーム
(Humangest Racing Team)
#34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Andrea Dovizioso, 20歳, イタリア)
#55 高橋 裕紀(Yuki Takahashi, 22歳, 埼玉県)

MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ

     今年からJSB1000クラスに限りファクトリーチームの参加が認められました。国内のロードレースファンの皆様に対して一層レースを楽しんで見ていただける機会を増やすため、JSB1000クラスに“TEAM HRC”として参戦します。

チーム ライダー
チーム・エイチアールシー (TEAM HRC) #48 手島 雄介(Yusuke Teshima, 24歳, 埼玉県)

    また、(株)ホンダモーターサイクルジャパンは、(株)ホンダ・レーシング他、Honda技術陣と協力しながら、JSB1000、GP250、GP125、ST600クラスに参戦するHonda二輪販売店チームを中心に、チームやライダーへのサポートを行います。

  • 主なHondaチーム及び参戦ライダーは、(株)ホンダモーターサイクルジャパンが1月22日に発表いたしました。

イギリススーパーバイク(BSB)選手権シリーズ

     昨年、初のシリーズチャンピオンを獲得した清成龍一が連覇を目指します。
“CBR1000RRK”を2台投入し、ライダーとマニュファクチャラーのダブルタイトル獲得を狙います。

チーム ライダー
エイチエム・プラント・ホンダ・レーシング
(HM Plant Honda Racing)
#1 清成 龍一(Ryuichi Kiyonari, 24歳, 埼玉県)
#4 ジョナサン・レイ(Jonathan Rea, 20歳, イギリス)

モトクロス

MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ

    ワークスチームの“TEAM HRC”は、IA 1(4ストロークは450cc以下)クラスで連覇を目指します。IA 2(4ストロークは250cc以下)クラスには、新たに加入した平田優が参戦し、チャンピオン獲得に挑みます。

チーム ライダー
チーム・エイチアールシー
(TEAM HRC)
IA 1クラス #1 熱田 孝高(Yoshitaka Atsuta, 29歳, 宮城県)
IA 1クラス #4 増田 一将(Kazumasa Masuda, 26歳, 東京都)
IA 2クラス #197 平田 優(Yu Hirata, 22歳, 愛知県)
  • その他の主なHondaチーム及び参戦ライダーは、(株)ホンダモーターサイクルジャパンが1月22日に発表いたしました。

トライアル

FIMトライアル世界選手権シリーズ

     トライアル世界選手権シリーズには、4ストロークエンジンを搭載した“Montesa COTA 4RT”を3台投入し、ライダーとコンストラクターのシリーズタイトル奪還を狙います。

チーム ライダー
レプソル・モンテッサ・エイチアールシー
(REPSOL MONTESA HRC)
#2 藤波 貴久(Takahisa Fujinami, 27歳, 三重県)
#4 ドギー・ランプキン(Dougie Lampkin, 30歳, イギリス)
#5 アントニオ・ボウ(Antonio Bou, 20歳, スペイン)

MFJ全日本トライアル選手権シリーズ

    全日本トライアル選手権シリーズは、(株)ホンダ・レーシングがチームへの支援を積極的に行い、3年目となる4ストロークマシンRTL250Fでのチャンピオン獲得を目指します。

【マウンテンバイク(MTB) ダウンヒルレース】

UCIワールドカップ/UCI世界選手権

数万人の観客を集めるワールドカップ格式の主要2レースに“RN01”を3台投入し、各シリーズのタイトル奪還を狙います。

チーム ライダー
チーム・ジークロス・ホンダ(Team G Cross Honda) #27 グレッグ・ミナー(Greg Minnaar, 25歳, 南アフリカ)
#6 マッティ・レヒコイネン(Matti Lehikoinen, 22歳, フィンランド)
  ブレンダン・フェアクロー(Brendan Fairclough, 19歳, イギリス)

JCFマウンテンバイク ジャパンシリーズ/全日本選手権大会

“RN01”を2チームに供給し、JCFマウンテンバイクのジャパンシリーズのチャンピオン奪還と、全日本選手権の連覇を狙います。

チーム ライダー
ジークロス・ホンダ・イデガワ(G Cross Honda Idegawa) #1 井手川 直樹(Naoki Idegawa, 26歳, 広島県)
ジークロス・ホンダ・ウチジマ(G Cross Honda Uchijima) #2 内嶋 亮(Ryo Uchijima, 30歳, 群馬県)

4輪参戦計画概要

F1世界選手権

     2007年シーズンは、引き続きHondaのワークスチーム「Honda Racing F1 Team」として、オールHonda一体となった体制のもと、さらに多くの表彰台に立ち、コンストラクターズ・チャンピオン争いを展開することを目指します。新型マシンHonda「RA107」は、空力性能を向上させ、新レギュレーションに対応したV8エンジンHonda「RA807E」と合わせて、速さ、耐久性、信頼性を高次元で併せ持つ、洗練されたパッケージングを実現しています。
 また、今シーズンも「SUPER AGURI F1 TEAM」に対し、エンジン供給を始めとしたサポートを行います。

チーム ドライバー
ホンダ・レーシング・エフワン・チーム
(Honda Racing F1 Team)
#7 ジェンソン・バトン(Jenson Button, 27歳, イギリス)
#8 ルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello, 34歳, ブラジル)
スーパーアグリ・エフワン・チーム
(SUPER AGURI F1 TEAM)
#22 佐藤 琢磨(Takuma Sato, 30歳, 日本)
#23 アンソニー・デビッドソン(Anthony Davidson, 27歳, イギリス)

IRL インディカー・シリーズ

     昨年から引き続き、アメリカン・ホンダ・モーターの子会社Honda Performance Development, Inc.(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)が、唯一のエンジンサプライヤーとして、IRL インディカー・シリーズをサポートします。今年からレギュレーションにより、100%エタノール燃料(従来はメタノール90%とのエタノール10%混合)となり、排気量も3500ccにアップします。この新レギュレーションに対応したHonda V8エンジン「HI7R」を全チームに供給します。

チーム ドライバー
チーム・ペンスキー
(Team Penske)
#6 サム・ホーニッシュ・ジュニア(Sam Hornish Jr., 27歳, アメリカ)
#3 エリオ・カストロネベス(Helio Castroneves, 31歳, ブラジル)
ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング
(Target Chip Ganassi Racing)
#10 ダン・ウェルドン(Dan Wheldon, 28歳, イギリス)
#9 スコット・ディクソン(Scott Dixon, 26歳, ニュージーランド)
デルファイ・パンサー・レーシング
(Delphi Panther Racing)
#4 ヴィットール・メイラ(Vitor Meira, 29歳, ブラジル)
スーパーアグリ・パンサー・レーシング
(Super Aguri Panther Racing)
#55 松浦 孝亮(Kosuke Matsuura, 27歳, 愛知県)
アンドレッティ・グリーン・レーシング
(Andretti Green Racing)
#11 トニー・カナーン(Tony Kanaan, 32歳, ブラジル)
#26 マルコ・アンドレッティ(Marco Andretti, 19歳, アメリカ)
#27 ダリオ・フランキッティ(Dario Franchitti, 33歳, スコットランド)
#7 ダニカ・パトリック(Danica Patrick, 24歳, アメリカ)
ヴィジョン・レーシング
(Vision Racing)
#2 トーマス・シェクター(Tomas Scheckter, 26歳, 南アフリカ)
#20 エド・カーペンター(Ed Carpenter, 25歳, アメリカ)
#22 A.J.フォイト4世(A. J. Foyt IV, 22歳, アメリカ)
レイホール・レターマン・レーシング
(Rahal Letterman Racing)
#8 スコット・シャープ(Scott Sharp, 39歳, アメリカ)
#17 ジェフ・シモンズ(Jeff Simmons, 30歳, アメリカ)
ドレイヤー&レインボールド・レーシング
(Dreyer&Reinbold Racing)
#5 バディ・ライス(Buddy Rice, 31歳, アメリカ)
  サラ・フィッシャー(Sarah Fisher, 26歳, アメリカ)
エイ.ジェイ.フォイト・エンタープライズ
(A. J. Foyt Enterprises)
#14 ダレン・マニング(Darren Manning, 31歳, イギリス)
ロス・レーシング
(Roth Racing)
  マーティ・ロス(Marty Roth, 48歳, カナダ)

 

  • チーム/ドライバーラインアップは2007年2月6日現在。 

アメリカン・ルマン・シリーズ

    アメリカン・ホンダ・モーターの子会社Honda Performance Development, Inc.(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)がHonda海外現地法人としては初めて独自で開発設計を行ったACURA LM V-8エンジンを投入し、アメリカン・ルマン・シリーズのプロトタイプカテゴリーであるLMP2クラスに参戦します。

SUPER GT

(株)M-TECと(株)童夢の協力による「Honda NSX-GT プロジェクト」のもと、5チーム5台体制にて参戦します。更に熟成させたV6 3.5リッターNA(自然吸気)エンジンと、剛性と空力性能を高めた新開発の車体を投入し、チームとドライバーズのダブルタイトル獲得を目指します。

チーム ドライバー
オートバックス・レーシング・チーム・アグリ
(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)
#8 伊藤 大輔(Daisuke Ito, 31歳, 東京都)/
ラルフ・ファーマン(Ralph Firman, 31歳, イギリス)
童夢レーシングチーム(DOME RACING TEAM) #18 道上 龍(Ryo Michigami, 33歳, 奈良県)/
小暮 卓史(Takashi Kogure, 26歳, 神奈川県)
エプソン・ナカジマ・レーシング
(EPSON NAKAJIMA RACING)
#32 ロイック・デュバル(Loic Duval, 24歳, フランス)/
ファビオ・カルボーン(Fabio Carbone, 26歳, ブラジル)
チーム国光(Team Kunimitsu) #100 ドミニク・シュワガー(Dominik Schwager, 30歳, ドイツ)/
細川 慎弥(Shinya Hosokawa, 25歳, 福岡県)
ローリングストーン リアル レーシング
(RollingStone Real Racing)
#17 金石 勝智(Katsutomo Kaneishi, 38歳, 大阪府)/
金石 年弘(Toshihiro Kaneishi, 28歳, 大阪府)

フォーミュラ・ニッポン

昨年に引き続き、日本レースプロモーションを通じ、4チームに3リッターV8エンジン「HF386E」を供給します。

チーム

オートバックス・レーシング・チーム・アグリ(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)
PIAAナカジマ・レーシング(PIAA Nakajima Racing)
ドコモ・ダンディライアン(DoCoMo DANDELION)
チーム・5ジゲン(TEAM 5ZIGEN)

全日本F3選手権

チーム ドライバー
ホンダ・チーム・リアル(Honda Team Real) #10 塚越 広大(Kodai Tsukakoshi, 20歳, 栃木県)
#11 伊沢 拓也(Takuya Izawa, 22歳, 東京都)
ホンダ戸田レーシング(Honda TODA RACING) #2 中山 友貴(Yuki Nakayama, 19歳, 石川県)

フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)

    世界で活躍する有能な若手ドライバーの発掘・育成と、日本のモータースポーツの裾野を広げ将来を支える人材の育成を目的に、2006年に立ち上がったジュニア・フォーミュラレース「フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)」に協力していきます。