ニュースリリース

2006年06月19日ニュースリリース

Honda、「平成18年度 全国発明表彰」受賞

ご参考

 Hondaは、社団法人発明協会が主催する「平成18年度 全国発明表彰」で、「内閣総理大臣発明賞」と「発明実施功績賞」を受賞いたしました。表彰式は、本日午後3時より港区虎ノ門の「ホテルオークラ」にて開催されます。
尚、「全国発明表彰」は、日本の科学技術の向上と産業の振興に寄与した発明を完成した人、実施に尽力した人、発明の指導・奨励・育成に貢献した人に贈られる賞です。

「内閣総理大臣発明賞」 受賞内容

テーマ

「適応制御を用いた空燃比フィードバック制御方法の発明」

受賞者

牧 秀隆(まき ひでたか) (株)本田技術研究所
赤崎 修介(あかざき しゅうすけ) (株)本田技術研究所
長谷川 祐介(はせがわ ゆうすけ) Honda Racing Development Ltd.
小森谷 勲(こもりや いさお) (株)本田技術研究所
西村 要一(にしむら よういち) (株)本田技術研究所
廣田 俊明(ひろた としあき) (株)本田技術研究所

 この発明により開発された技術は、1997年秋にフルモデルチェンジをした北米向けACCORD(ULEV仕様)を皮切りに、排出ガスクリーン化技術として量産車への適用が開始され、現在では全世界で累計900万台以上のHonda四輪車に適用されている。
 この「適応制御」が発明される以前、エンジンや触媒の経年変化・耐久劣化などのために、排出ガスを常に最適な状態に保つことが困難だった。しかし、排気管に「リニア空燃比センサー」を設け、触媒で浄化された排ガスが理論空燃比の状態からどの程度外れているかを常に検出し、その結果をエンジンにフィードバックすることで、燃料噴射量を高精度に調整し、排出ガスを常に最適な状態に保つことができる手法を開発した。これにより、触媒の貴金属の量を増やさずに、長期間に亘る排出ガスのクリーン化が可能となった。
 尚、現在では空燃比制御による排出ガスのクリーン化だけでなく、エンジンの電子制御スロットル、触媒暖気制御、汎用エンジンの電子ガバナ制御などという形で、この発明により開発された「適応制御」を応用した技術が、広くHonda製品に採用されている。

  • Ultra Low Emission Vehicle。米国カリフォルニア州排出ガス基準の名称。

「発明実施功績賞」

  • 受賞者本田技研工業(株) 取締役社長 福井 威夫

Hondaの過去の「全国発明表彰」受賞歴

平成3年度

内閣総理大臣発明賞受賞「車両の舵角応動型4輪操舵システムの発明」
発明賞受賞「小型携帯発動発電機の意匠」

平成10年度

弁理士会会長賞受賞「内燃機関の可変バルブタイミング・リフト機構の発明」

平成16年度

文部科学大臣発明賞「二足歩行ロボットの大局的安定化制御方法」

平成17年度

特許庁長官賞「電動式パワーステアリングのモーターアシスト制御方法の発明」