ニュースリリース

2005年09月29日ニュースリリース

アジア大洋州地域の二輪車事業の今後の取組みについて

 Hondaは、アジア大洋州地域における二輪車事業の今後の取組みについて発表した。
 アジア大洋州地域は、Hondaの二輪車販売の約7割を占める重要市場であり、2004年度には約800万台の二輪車を販売している。Hondaはモビリティの喜びを次世代に伝え、お客さまにより安全にお乗りいただけるような環境安全技術を積極的に採用するとともに、店頭などでの安全運転普及活動の強化を行ってゆき、2007年度にはアジア大洋州地域において、約1,200万台の二輪車販売を目指す。

生産能力の拡大

 アジア大洋州地域の二輪車市場は、各国の経済進展にともなって急拡大しており、この拡大する二輪車需要に応えるべく、各国での生産能力の拡充をはかる。Hondaのアジア大洋州地域における二輪車の生産能力は、2004年の約800万台/年から、2007年までに約1,400万台/年となる見込み。

主な拡張計画

  • インドネシアでは、今月、生産能力100万台/年の第三工場が稼働を開始。
  • フィリピンでは、2006年4月に生産能力50万台/年の新工場が稼働開始予定。
  • パキスタンでは、2006年4月に生産能力50万台/年の新工場が稼働開始予定。
  • インドは、2006年中にヒーローホンダモーターズの第三工場を稼動予定。

2006年までのアジア大洋州地域における二輪車の生産拠点の増強にかかる投資額は約300億円を予定している。

現地での開発体制の強化

 Hondaのタイの二輪研究所であるホンダアールアンドディサウスイーストアジアは、2004年末にテストコースを併設した新社屋に移転し、従来からの市場調査や、デザイン、スケッチなどに加え、モックアップの製作、設計開発や試作車のテストといった機能を追加し、稼働している。今後は、域内のR&D拠点の連携を強化して、市場変化の激しいアセアン市場においてすばやくお客様の志向にあった商品の開発を進めていく。

商品ラインアップの拡充

 2006年初、タイを皮切りに、アセアン市場にアジア専用のコンパクト水冷エンジンとAT機構を採用した新型コミューターを投入予定。またこの基本プラットフォームをベースにした派生モデルを現地研究所が開発し、投入予定。(仮称ANC)
 更に、05年比で約13%の燃費向上を目指して開発中の超低フリクションエンジンを搭載した、ファミリータイプのモデルも投入予定。(仮称ANF)
 将来に向けては、より多くのお客様に気軽にお乗りいただけるようなコミューターの投入も計画しており、新規需要を開拓していく。

販売網の強化

 各国でお客さまに安心して購入し、乗っていただける環境づくりを引き続き行ってゆく。タイにおいては代替循環システムを確立するため、中古車ビジネスを強化し、従来からの4S(Sales, Service, Spare parts, Safety)にSecond Handを加えて、二輪車の総合サポート体制を構築してゆく。また、インドネシアにおいては、2007年までに販売店とサービス店を併せて4,000店体制を構築し、需要の拡大に伴ったお客様への販売・アフターサービスを強化していく。

環境への取組み

 拡大するアジア二輪市場において、環境技術も積極的に商品へ採用していく。2003年には、タイにおいて燃費の向上と排出ガスのクリーン化に加え、始動性に優れた電子制御燃料噴射装置PGM-FI(Honda Programmed Fuel Injection)を搭載したモデルの発売を開始しており、2007年までにタイ、インドネシア、フィリピン、インドで合計10機種を投入する。

安全への取組み

 2006年初にタイに投入するATモデルに、左ブレーキレバー(後輪ブレーキ)の操作だけで、前・後輪へ適切に制動力が配分できる「コンビ・ブレーキ(前・後輪連動ブレーキ)」を搭載する。
 Hondaは、モビリティを提供する会社として、お客さまにより安全に二輪車に乗っていただく為に、安全運転普及活動に力をいれている。この安全運転普及活動の取組みを強化し、フィリピン、ベトナム、タイ、シンガポール、オーストラリア、インドに加えて、2006年にはインドネシアでも交通教育センターを設立する。また、タイにおいては安全運転教育の機会拡大をはかるため「Safety Riding School」の全国展開を図っていく。
 さらに、2006年には、タイ、インドネシア、ベトナム、インドにおいて、販売店の店頭で危険予知トレーニングや二輪の操作練習ができる「ライディング トレーナー」を導入してゆく。

以上