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2005年8月9日 |
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2005年度 本田賞 カーネギーメロン大学 ロボット工学のラジ・レディ博士へ −本田財団が授与− |
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本田財団(設立者:本田宗一郎・弁二郎兄弟、理事長:川島廣守)では、2005年度の本田賞を米国カーネギーメロン大学のコンピュータサイエンスアンドロボティクス教授でインド出身のラジ・レディ[Raj Reddy]博士(68歳)に授与することを決定した。カーネギーメロン大学カタール校のモーザ・ビント・ナーセル大学学長でもあるレディ博士は、26人目の本田賞授賞者である。また米国人として6人目そして初のロボット工学の受賞者となる。
ラジ・レディ博士は、長年にわたりコンピュータサイエンス及びロボット工学の分野で先駆的な研究を進め、ヒューマン・インターフェース及び人工知能、発話・視覚及びロボット工学の分野を中心に大きな成果をあげた、ロボット工学の世界的な研究指導者である。 また博士の設立したロボティクス研究所は、世界各国の大学や企業から派遣された研究者を受け入れ指導してきた。このためロボット工学は、いまや世界中の多くの分野で応用研究がなされ、今日の産業界だけに留まらず、未来の人々の生活や社会全体にもおおきな変革が期待されるに至った。 ラジ・レディ博士のこれら一連の業績は、本田財団がその設立以来一貫して提唱してきた「エコ・テクノロジー」の理念と合致するものである。
第26回目となる授与式は11月25日(金)に東京のホテル・オークラで行われ、副賞として1,000万円が贈呈される。
*エコ・テクノロジー(Eco-Technology) エコロジー(Ecology:生態学)とテクノロジー(Technology:科学技術)とを組み合わせた造語で、人と技術の共存を意味する。従来の効率と利益のみを追求する技術でなく、「人間活動をとり巻く環境全体との調和をはかった真の技術」が、今後の社会に求められるとして、新たに提唱された技術概念。
財団法人 本田財団 〒104-0028 東京都中央区八重洲2-6-20 TEL:03-3274-5125 FAX:03-3274-5103 http://wwwsoc.nii.ac.jp/hf/
ラジ・レディ博士の略歴
経歴 |
1937年 |
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6月13日生まれ |
1958年 |
マドラス大学(インド)卒業 |
1960年 |
オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学修士課程終了 |
1966年 |
米国・スタンフォード大学 コンピュータサイエンス専攻Ph.D |
1969年 |
カーネギーメロン大学助教授 |
1973年 |
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同大学 コンピュータサイエンス部教授 |
1979年 |
同大学 ロボット工学研究所初代所長 |
1984年 |
同大学 教授 |
1991年 |
同大学 コンピュータサイエンス部部長 |
受賞歴:(1984年以降) |
1984年 |
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仏ミッテラン大統領よりレジオンドヌール勲位授与 |
1991年 |
IBMよりサーチ・ラルフ・ゴモリーフェロー賞 |
1994年 |
アメリカ計算機学会(ACM)チューリング賞 |
2001年 |
インド大統領よりパドマブシャン(最高栄誉賞) |
2004年 |
大川財団より大川賞 |
印スリ・ヴェンカテスワラ大学、仏アンリ・ポワンカレ大学、豪ニューサウスウェールズ大学、印ジャワハーラル・ネルー工科大学、米マサチューセッツ大学、英ワーウィック大学、印アンナ大学、インド情報技術大学(アラハバッド)の各大学より名誉理学博士号
Web上で閲覧可能な著作 |
1988年 |
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アメリカ人工知能学会会長演説 |
1995年 |
アメリカ計算機学会コンピュータサイエンス会議におけるチューリング賞受賞記念講演 |
1997年 |
ACM創立50周年会議における記念講演 |
1997年 |
米国大統領情報技術諮問委員会向けホワイトペーパー |
2000年 |
Newell-Simon Hall Dedication Symousiumにおけるスピーチ |
2001年 |
ジョージア工科大学10周年記念卒業生集会におけるスピーチ |
2004年 |
UCバークレイにおけるInformation and Communication Technology for Billions研修でのPCtvtに関するスピーチ |
会員歴 |
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電気エレクトロニクス・エンジニア協会 |
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アメリカ音響学会フェロー |
・ |
アメリカ人工知能学会(会長就任:1987-1989) |
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・ |
アメリカ国立工学アカデミー会員 |
・ |
アメリカ芸術・科学アカデミー会員 |
・ |
米国大統領情報技術諮問委員会共同委員長(1999-2001) |
・ |
イスラエル・ペレス平和センター執行委員会役員 |
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