ニュースリリース

2004年02月16日ニュースリリース

HondaとGE、小型ビジネスジェット用エンジン事業化で提携

本田技研工業株式会社、ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)
共同 Press Information

Hondaとゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)は、小型ビジネスジェット用ターボファンエンジンの共同事業化について合意をし、2004年2月16日、東京のHonda青山ビルにて基本契約書に調印した。

この基本契約で定められた枠組みの骨子は以下のとおり

  • 1.民間用小型ターボファンエンジンHF118の機体メーカーとの契約に向けて、両社で共同ブランドのもと、営業活動を行う。
  • 2.HF118エンジンの量産に向けた更なる開発と、型式認定取得に向けて両社で準備を進める。
  • 3.エンジン量産に際しての事業形態などの協議を進め、2004年中にHondaとGE間で最終契約を締結する。

Hondaは1986年に小型ジェットエンジン及びジェット機の研究をスタート、99年より推力1,000ポンドから3,500ポンドまでの小型クラスに属するHF118エンジンの開発に着手した。このエンジンは、地上試験と約200時間の他社機体での飛行試験を含め、1,400時間以上の燃焼試験で信頼性の高さを実証している。昨年12月にはHondaの自社製ビジネスジェット実験機HondaJetに搭載されて、本格飛行試験を開始した。

GE トランスポーテーション社長兼CEOデビッド・L・カルフーンからのコメント
「Hondaの開発したHF118エンジンの性能や基本設計の高さ、あるいはそこに注がれた技術力には目を見張るものがあり、Hondaと共同でこのクラスのビジネスに参入することが両社にとって大きな利益をもたらすと考えました。
二輪、四輪、汎用製品用エンジンの世界最大のメーカーであり、高い技術力を有するHondaと提携を結ぶことができて、大変嬉しく思っています。」 

本田技研工業株式会社 代表取締役社長 福井威夫からのコメント
「創業以来の夢、航空事業への参入がいよいよ実現に近づきました。Hondaが長年開発してきたHF118ターボファンエンジン技術と、GEの航空業界における技術、セールス、カスタマーサポート等の両社の強みを融合し、イコールパートナーの精神で事業化を図ります。世界最大のジェットエンジンメーカーであり、長い歴史と経験を持つGEと協力関係を結ぶことが出来て、非常に心強く思っています。」

エントリークラスと言われる4~8人乗り程度の小型ビジネスジェット機は、将来年間約200機程度が見込まれる注目の市場で、さらなる成長が期待されている。
米国では“空のタクシー”と称される、大手航空会社が運行しない膨大な数の小規模空港を結んだ短距離旅客輸送の新しい形態への期待から、従来よりも小型で比較的廉価なエントリークラスのビジネスジェット市場は今後の成長性が見込まれている。

90年代にGEは、それまでプロペラ機が主流だった100人乗り以下の小型旅客機の市場に、大型機の世界からジェットエンジン技術を導入し、新しい市場を創出した。
今回HondaとGEは両社の強みを合わせることで、軽量、低コストで高効率の小型ターボファンエンジンビジネスの新世代を開拓していく。 

※GE トランスポーテーションはGEの航空機エンジンを含む輸送機器事業部

ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)概要

設立年月

1892年4月15日

本社所在地

米国コネチカット州フェアフィールド

代表者

会長兼 CEO ジェフリー・R・イメルト

事業概要

航空機エンジン、発電システム、ヘルスケア関連機器、家電製品、素材・化学製品、法人向け・個人向け金融サービスなど多岐に渡る総合企業

連結売上高

1341億8700万ドル、うち航空機エンジン部門売上高
107億300万ドル(2003年12月期)

本田技研工業株式会社 概要

設立年月

1948年9月24日

本社所在地

東京都港区南青山

代表者

代表取締役社長 福井威夫

事業概要

二輪車、四輪車、汎用製品の製造・販売など

連結売上高

7兆9,714億円(2003年3月期)