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ニュースリリース

2004年04月01日

世界初の四輪駆動力自在制御システム「SH-AWD」を新開発

今秋発売のアキュラRL(北米)とレジェンド(日本)に搭載

 Hondaは、世界初の前・後輪の駆動力配分制御と後輪左右駆動力の独立制御により、走行状況にあわせて四輪全てに最適な駆動力を瞬時に自在に配分することで、ドライバーのステアリング操作に忠実な旋回性能や高い車両安定性を実現する四輪駆動システム「SH-AWD:Super Handling All‐Wheel-Drive」を新開発、今秋発売のアキュラRL(北米)とレジェンド(日本)より採用する。

「SH-AWD」リアディファレンシャルカットモデル

「SH-AWD」リアディファレンシャルカットモデル

 「SH-AWD」は、ドライバーの運転操作や走行状況から最適な前後左右の駆動力配分を判断し、リアディファレンシャル内の「ダイレクト電磁クラッチ」により前後配分を30対70から70対30、後輪左右配分を100対0から0対100まで無段階制御、駆動力を走るためだけでなく旋回にも利用することで車両の運動性能を飛躍的に向上させている。

 「SH-AWD」は、舵角や横Gなどの車両情報を検知するセンサー類、ECU、リアディファレンシャルで構成されている。リアディファレンシャル内の「ダイレクト電磁クラッチ」は、多板クラッチを電磁石の磁力によって高度に制御する世界初の機構で、内蔵したサーチコイルで電磁石と磁性体間のギャップをモニターし、常に精度の高い駆動力無段階制御を可能としている。

 旋回時には後輪外輪が前輪の平均軌跡より外の軌跡を通るため、同じ回転数では後輪外輪が前輪に追いつかず、これにより後輪外輪に駆動力を効率的に伝達できなくなる現象が発生する。「SH-AWD」では、ギア比の切り替えにより後輪の回転数を前輪に対して増速する世界初の増速機構をリアディファレンシャルに内蔵、旋回時の前後輪の軌跡の違いによる駆動力伝達ロスを低減し、車両の運動性能を飛躍的に向上している。

 Hondaは、運転する人の「ドライビング・プレジャー」をクルマ開発の最重要要件の一つと位置付けており、この新しい駆動システムにドライバーの操作量を情報源とし、最適な駆動力配分を予測制御するフィードフォワード制御を採用、ドライバーのステアリング操作に限りなく忠実に車両が旋回する「スーパー・ニュートラル・ステアフィール」というべき、運転する爽快感と安心感を高い次元で実現している。

駆動力制御概要

  • 旋回加速時
    後輪の駆動力を外輪に最大100%、内輪は0%まで配分。内回りのヨーモーメントを発生させ飛躍的な運動性能向上を実現。
  • クルマの重心位置を軸として、その軸を中心に運動(あるいは静止)させる力
  • 旋回減速時(アクセルオフ)
    後輪外輪の駆動状態を可変して、ヨーモーメントを内回りから外回りに自在に制御し、より安定した状態を実現。
  • 直進走行時
    発生するエンジントルクに応じて前後輪の駆動力を最適に制御。急加速では前輪負荷を減らし、クルーズ時には後輪負荷を減らして常に安定した走行を実現。

制御システム構成

  • 世界初ダイレクト電磁クラッチ
    電磁コイル(電磁石)で引きつけた磁性体が多板クラッチを押し付け、駆動力を伝達。
    さらにプラネタリーギアで駆動力を倍力する機構を採用、コンパクトなクラッチユニットで大きな駆動力の伝達を可能とした。
    また、内蔵したサーチコイルで電磁石と磁性体間のギャップをモニター。電磁コイルの電流量を調整することで高精度な駆動力制御を実現。
  • 増速機構
    ツインピニオン型プラネタリーキャリアをプロペラシャフトと一体回転またはケース固定に切り替えることで、後輪の回転を前輪と直結または増速に切り替え。
    2つのクラッチのオン・オフ切り替えを1つの油圧アクチュエーターで行い、ワンウェイクラッチも併用することでコンパクトな構成としている。
  • センサー、ECU
    舵角センサー、横Gセンサー、ヨーレイトセンサー、車速センサーなどの情報を基にドライバーの運転操作や車両の挙動、走行状況をECU検知し、最適な駆動力配分を演算。

制御システムの配置

制御システムの配置

制御システムのフローチャート

制御システムのフローチャート

リアディファレンシャル 構造

リアディファレンシャル 構造