ニュースリリース

2002年05月24日ニュースリリース

Honda、2003年にエンジンサプライヤーとしてインディ・レーシング・リーグに参戦

 本田技研工業(株)の米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーター(本社:カリフォルニア州 トーランス、社長:雨宮 高一)は、2002年5月23日午前11時30分(米国西部時間)に以下を発表致しましたので、その内容をご案内致します。

ご参考

(2002年5月23日、カリフォルニア州トーランス発)
 アメリカン・ホンダモーターは、本日、インディ・レーシング・リーグ(Indy Racing League米国インディアナ州 社長:トニー・ジョージ 以下IRL)に2003年シーズンからエンジンサプライヤーとして参戦すると発表した。
 インディアナポリス500を中心とするIRLシリーズに参戦することは、Hondaにとっての新しいチャレンジであるとともに、北米のレースファンにはさらにエキサイティングなものとなる。

 アメリカン・ホンダ・モーターのレース運営子会社であるホンダ・パフォーマンス・ディべロップメント(Honda Performance Development Inc. カリフォルニア州サンタクラリータ 社長:トム・エリオット 以下HPD)は2003年シーズンに向けてレースエンジンの設計、開発、製造契約をイルモア・エンジニアリング(Ilmor Engineering Inc.ミシガン州プリムス 以下イルモア)と締結した。

 HPDとイルモアはテクニカル・パートナーとしてエンジンの設計、開発と製造を共同で行い、HPDは新規開発のHonda Indy V-8エンジンを使用するチームに対してサポートを行う。

 「これはHondaのレース史上、新たなエキサイティングな1ページとなるもので、HPDの真のレースエンジン開発会社としての可能性を広げるとともに、IRLシリーズと有名なインディアナポリス500レースに挑戦する機会を得られることになる。」とHPDゼネラル・マネージャー、ロバート・クラークは語った。

 「この新たな方針は約10年間のカート・ワールドシリーズ(Championship Auto Racing Teams 以下CART)での経験のもとに築かれたもので、HPDの能力をエンジン組立てからエンジン設計、開発ならびに新たなアメリカンモータースポーツへのコミットメントへと向上させるものとなる。」
 「競争力の高いレースエンジンの設計開発で長年の実績をもつ国際的レースエンジン会社であるイルモアとの技術的提携関係によって、我々は全く新規に3.5リッター自然吸気V-8エンジンを2003年IRLシーズンに間に合うように開発することが出来るだろう。」とクラークは語った。

 この発表は、HPDの活動の様々な選択肢を視野に入れながら、アメリカン・ホンダによる北米でのモータースポーツへの展望のもと行われたものである。HPDはCARTシリーズから撤退することを2001年10月に発表している。

 これまで、本田技研工業(株)の研究開発子会社である(株)本田技術研究所とHPD は1994年から、CARTシリーズのエンジンを共同で開発してきており、本田技術研究所が主責任を担っていたが、今回の決定は、HPDに自社内でのエンジン設計、開発、製造に関する能力を押し進めることになる。
 「我々は、日頃からレースは重要な人材育成ツールであると言い続けており、新たな役割はエンジニアにとってさらに有益なものとなるだろう。」とクラークは語った。

 HPD は1993年に設立され、1994年、CARTに参戦以来、マニュファクチャラーズ・チャンピオンシップ4回を含む通算60勝以上を達成。Honda Turbo V-8エンジンは6年連続のドライバーズ・チャンピオンシップ獲得の源となってきた。