Hondaは2002年のロードレース世界選手権(WGP)に投入予定の4ストロークマシンの名称をRC211Vとするとともに、エンジンを二輪の開発において世界初となるV型5気筒とすることを決めた。
RC211Vという名称の“RC”はHondaの4ストロークグランプリマシンを意味し*1、“211”は21世紀の初年度を意味している。また最後に付けてある“V”には、(1)V型エンジン、(2)5気筒の5を示すギリシャ文字、(3)VICTORYの頭文字という3つの意味を持たせている。
エンジンに関しては、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が変更した2002年のレギュレーション(規則)*2に基づき、開発するエンジン形態を検討した結果、V型5気筒を採用することを決定した。Hondaとして歴代追求してきた、「マスの集中」と「投影面積の縮小」を実現できる究極の姿としてV型5気筒を採用した。エンジンは真円ピストンの4バルブで、前方3気筒、及び後方2気筒が組み合わさったV型5気筒20バルブを採用している。また吸気システムはフューエルインジェクション(電子制御燃料噴射装置)を採用し、車両重量はレギュレーションに定められている最低重量の145Kg(4気筒又は5気筒の場合)を実現している。