ニュースリリース

2000年02月10日ニュースリリース

開幕前公式テスト“スプリングトレーニング”開催、中野信治のテストも順調

≪CARTチャンピオンシップ・シリーズ・インフォーメーション≫

2000 FedEx チャンピオンシップシリーズ “CART SPRING TRAINING”2月9日第1日目

 1996年に始まり、今年で5回目を迎えた開幕前の合同テスト、“スプリング・トレーニング”が今年もフロリダ州のホームステッドを舞台に開催された。
 シーズン・ファイナル以降、新年を迎え全チームが一同に揃うのは今回が初めてであり、各チームはこのスプリング・トレーニングで新しい体制を発表するのが恒例となっている。初日のメディア・デイはあいにくの雨となり、気温も18度とジャケットが必要なほど。各メディアやオーガナイザー、スポンサーのための撮影や取材が中心となるこの日、雨を避けるようにコース内を慌しく移動するドライバー達はみな真新しいレーシングスーツに身を包んでいる。また、見慣れない新しいカラーリングを纏ったマシンも実に新鮮であり、シーズン開幕に向けて期待がよりいっそう高まってくる。
 1994年以来、今年で参戦7年目を迎えるホンダ陣営は、昨年のランキング2位であるダリオ・フランキッティと、ランキング3位のポール・トレイシーが所属するチーム・クール・グリーンに加え、CART界の名門チームであるマールボロ・チーム・ペンスキーにもエンジンを供給。ドライバーはベテランのジル・ド・フェランと、今年で3年目の期待の若手ドライバー、エリオ・カストロ・ネベスのブラジル人コンビとなる。
 さらに、今シーズンが2年目となるフォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングには今年で7年目を迎えたアメリカ人ドライバーのブライアン・ハータが加入し、パナソニックをメインスポンサーに得てスイフト・シャシーのワークス体制で新シーズンに臨む。
 今年、ホンダ・ドライバーの中で唯一のルーキーとなるのはウォーカー・レーシングからエントリーする中野信治だが、CARTでは久しぶりのF1出身ドライバーということもあり、アメリカのメディアでも大きな注目を集めている。
 あけて2日目、初日の雨がまるで嘘のように快晴となり、テストには最高のコンディションとなる。各チーム内でグループ分けし、それぞれ90分づつのテストが予定されていたが、9時の走行開始までに濡れた路面が乾かず、結局プラクティスが開始されたのは9時32分のことだった。
 雲ひとつない青空のもと、気温16度といった状況で各マシンが続々とコースインを開始。ツインリンクもてぎと同じ1.5マイル・オーバル・コースのホームステッドに、チャンプカーの咆哮が響き渡る。
 午後12時15分に予定どおりチェッカードフラッグとなり、79分づつとなった各セッションが終了。ホンダ・ドライバーの中ではジル・ド・フェランが6位に入り、ポール・トレイシーとダリオ・フランキッティのチームメイト同士が7位と8位につける。
マシントラブルが発生したエリオ・カストロ・ネベスは19位、今回がはじめての新車によるオーバル走行となった中野信治は21位、唯一のスイフトシャシーであるブライアン・ハータは23位で午前のプラクティスを終えた。
昼休みも終る頃には気温もどんどん上昇し、午後のプラクティスが開始された1時15分の時点では25度にまで達する。再び2グループに分かれて各セッションが行われたが、ホンダ・ドライバーの中では唯一昨年と同じ体制となったポール・トレイシ-が安定したタイムで総合8位。
 午前中にホンダドライバーの中でトップタイムを出したジル・ド・フェランはギア・ボックスのトラブルが発生し、総合13位。そのすぐ後、14位にはダリオ・フランキッティ、19位エリオ・カストロ・ネベスと続き、ジル・ド・フェラン同様ギアのトラブルに見まわれた中野信治はほとんど走ることができずに22位。ブライアン・ハータが24位という結果で初日のプラクティスが終了した。
 結果的にマシントラブルが多発してしまったホンダ陣営だが、今日中にトラブルを克服し、明日の最終日に向けて万全の体制で2日目のテストに臨む。
 なお、各チームはこのスプリングトレーニング後も各地で独自にテストを行い、3月26日の開幕戦で、再びこのホームステッドに集結する。

中野信治のコメント

「今回初めて乗った新車は、初めてオーバルを体験した時の車とはぜんぜん違いますね。あの時はセットアップが決まった'99年仕様の車でしたけど、今回はまったくの新車で、タイヤも違う。ドラッグが大きく、ダウンフォースも少ないんで、走り方が変わってしまいます。前の感覚で走ろうとするとぜんぜん走れないんで、慣れるまでもう少し時間が掛かりそうですね。
これだけ多くの車と一緒にオーバルを走るのは初めてだし、楽しいというか、良い経験になります。一台で走るのとはぜんぜん違って、すぐ後ろを走る時の車の挙動とか、一緒でないと解らない事があります。午後はこれからという時にギアが壊れちゃったんで、ほとんど走れませんでした。今日は結局100ラップぐらいですかね。
今回のテストの目的は、あくまでもこのマシンとタイヤのセットアップになれることでしたけど、まだ全部を理解するほど走っていません。明日はできるだけ走って、より多くのセットアップを試したいと思います。」

朝香充弘HPD副社長コメント

「3月のシーズン開幕に向け、新エンジンHR-0の調整は着々と進んでいます。あと1ヶ月で準備万端の上、第1戦のオーバルに臨みたいですね。」

開催日

2月8日     メディア・デイ
2月9日     プラクティス
2月10日     プラクティス

開催地

フロリダ州ホームステッド

サーキット

マイアミ-デート・ホームステッド・モータースポーツコンプレックス

コース全長

1.502マイル(約2.417km/1周)

2000年ホンダ・チーム&ドライバー

チーム名 ドライバー(国籍) シャシー/
タイヤ
マールボロ・チーム・ペンスキー
(Marlboro Team Penske)
ジル・ド・フェラン(ブラジル)
(Gil de Ferran)
エリオ・カストロ・ネベス(ブラジル)
(Helio Castro-Neves)
レイナード/
ファイアストン
チーム・クール・グリーン
(Team KOOL Green)
ポール・トレイシー(カナダ)
(Paul Tracy)
ダリオ・フランキッティ(スコットランド)
(Dario Franchitti)
レイナード/
ファイアストン
ウォーカー・レーシング
(Walker Racing)
中野 信治(日本)
(Shinji Nakano)
レイナード/
ファイアストン
フォーサイス・
チャンピオンシップ・レーシング(Forsythe Championship Racing)
ブライアン・ハータ(アメリカ)
(Bryan Herta)
スイフト/
ファイアストン

※ラップタイム等、リザルトは下記URLのCART公式タイミングをご覧ください。
[http://www.omegatiming.com/]