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本田技研工業（株）（以下ホンダ）は、拡大するタイの四輪車市場に、より密着し顧客ニーズを迅速に反映した市場連動型の事業展開を図ることを目的に、四輪車の生産会社であるホンダカーズマニュファクチュアリング（タイランド）と卸販売会社であるホンダカーズ（タイランド）を合併し、新たにホンダオートモービル（タイランド）（以下HATC、本社：アユタヤ県）を設立する。

四輪車生産、卸販売業務、サービス・パーツ供給の機能を集約したHATCは11月1日に設立予定。資本金は5,460百万バーツ（約142億円）^＊で出資比率は、本田技研工業(株)が75.9％、アジアホンダモーターが15.4％、タイでのパートナーであるポン・サラシン氏が4.6％、タイ王室財産管理局が4.1％となる。社長にはホンダからの就任を予定している。

ホンダはタイおよびアセアン地域を有望な成長市場と捉え、多様化する顧客に対応する商品の提供とAFTA／CEPT等の域内自由化政策を見据えての競争力の強化を進めてきた。今回のタイにおける生販一体化は、1999年のフィリピンのホンダカーズフィリピンズ体質強化、インドネシアでのピィ・ティ・ホンダプロスペクトモーター設立、2001年初予定のマレーシアでのディアールビーオリエンタルホンダ設立等に続く、ホンダのアセアン戦略の一環であり事業運営の効率化とホンダのグローバルネットワークの活用により一層の競争力強化を目指すものである。

HATCでは、ホンダが生産領域で主要協力メーカーと共に世界規模で取り組んでいる完成車生産体質の改革を推進する。比較的生産規模が小さいアセアン生産拠点のベンチマークを目指し、金型や冶具等の初期投資額の削減とともに組立工数の一定化を通じてラインの効率化と資源効率の大幅な向上を図る。これにより、将来の新モデル立ち上がり期間の短縮化と市場の変化や需要の多様化に応えられる柔軟な生産体制を実現する。

また、この合併を機にホンダCI（コーポレート・アイデンティティー）を刷新し、全国103拠点のディーラーでの展開を開始する。新しいCIは21世紀を迎えこれからのホンダ製品の品質とブランドの価値を表現するシルバーの「H」マークと赤の「HONDA」ロゴを基調としており、環境保全の観点からリサイクルに配慮したアルミ材の外装看板を使用している。

ホンダは1983年にバンコク市内にホンダカーズ（タイランド）を設立し、直営および地元資本のディーラー網を通じて四輪車の販売を行ってきた。1992年にはホンダカーズマニュファクチュアリング（タイランド）を設立し、自社工場での四輪車組立を開始した。1996年からはアユタヤ市ロジャナ工業団地内に完成した新工場にてタイ国内および輸出向けにアコード、シビック、シティ、CR-Vを生産している。2000年の1－8月のタイにおけるホンダ車の販売実績は、18,455台（前年比144％）と好調で、通年では31,000台（前年比126％）の販売を計画している。

ホンダオートモ－ビル（タイランド）カンパニー・リミテッド
Honda Automobile（Thailand）Co.,Ltd.

2000年11月1日予定

会長　ポン・サラシン氏（Mr. Pong Sarasin）
社長 本田技研工業（株）より就任予定

アユタヤ県

5,460百万バーツ（約142億円）

本田技研工業株式会社 75.9％
アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド（Asian Honda Motor Co.,Ltd.）15.4％
ポンファミリー（Pong's family）4.6％
タイ王室財産管理局（Crown Property Bureau）4.1％

約1,900名

ホンダ四輪車の製造およびタイ国内卸販売

70,000台／年（完成車・二直時）

全国103拠点（バンコク市内30店、地方73店）