本田技研工業(株)は、4ストローク※1エンジン搭載の船外機としては世界初の130馬力船外機「BF130」を開発、同じエンジンファミリーである「BF115」と併せて、9月25日よりシカゴで開催されるIMTECマリーンショー※2において公開する。
この「BF130」は、これまで最高出力90馬力だった4ストローク船外機の馬力上限を一気に130馬力まで引き上げるとともに、米国環境保護庁(EPA)定めたマリーンエンジンに対する排出ガス規制※3の最終規制年度(2006年)の値を大幅に下回るレベルを達成、ホンダが長年培った4ストロークエンジン技術の熟成により、高性能と環境対応を同時に両立させている。
このEPA規制に対しては、既に「BF25/30」、「BF40/50」、「BF75/90」で1998年規制をクリアしており、今年中には既存の全ラインナップで認可取得を目指す。
なお、今回新開発の「BF130/115」については、来春には認可を取得予定である。
現在世界の船外機マーケットは2ストロークエンジンが大勢を占めているが、昨今の地球環境問題への関心の高まりもあり、4ストロークエンジンに対する需要は拡大傾向にある。ホンダは、1964年に最初の船外機を発売して以来、燃焼効率に優れた低燃費、低公害、ランニングコスト面で優れる4ストローク船外機のみを生産、今後も4ストロークエンジン技術をベースに、環境問題等社会ニーズに対応するとともに商品力の向上を通じて、新規需要開拓を行っていく。
今回発表する「BF130/115」は、河川や湖沼での利用はもちろん、海上でのクルージングや、スポーツフィッシング等のより幅広い用途に対応できるものとなっている。また4ストロークエンジンの特性である低速トルクとクリーンな排気を生かし、海苔や魚貝類の養殖業者などの作業用としても最適なものとなっている。
なおこの2モデルは1998年春より、世界一斉に発売の予定であり、これにより、ホンダの船外機シリーズは2馬力から130馬力までより幅広いニーズに応えられるものになる。
エンジン形式 | 4ストローク OHC 4気筒縦形エンジン |
排気量 | 2254cc |
ボア×ストローク(mm) | 86×97 |
推奨回転範囲(rpm) | 5,000~6,000 |
最大出力(ps/rpm) | 130/5,500 |
燃料噴射装置 | 電子燃料噴射方式 (Programmed Fuel Injection) |