本田技研工業(株)は、4サイクルエンジン搭載の船外機としては世界初の90馬力船外機「BF90」と75馬力船外機「BF75」を開発、10月6日よりシカゴで開催されるIMTECマリーンショー※1において公開する。
この「BF90/75」は、これまで最高出力50馬力程度だった4ストローク※2船外機の馬力上限を一気に90馬力まで引き上げるもので、河川や湖沼における利用は無論のこと、海上でのクルージングや、スポーツフィッシング等のより幅広い用途に対応できるものとなっている。また、4サイクルエンジンの特性でもある低速トルクとクリーンな排気を生かし、海苔や魚介類の養殖業者などの作業用としても最適なものとなっている。
その主な特長は、
この「BF90/75」は、信頼性の高いホンダ4サイクル・ガソリンエンジン技術が、船外機においても充分に生かされている結果であり、またこれらのボア×ストロークはシビックのエンジンと共通であり、一部部品の共用化も実施されている。
「BF90/75」は、1995年秋全世界一斉に発売の予定であり、これにより、ホンダ船外機シリーズは2馬力から90馬力クラスまでより幅広いニーズに応えられるものとなる。
ホンダは、1964年に最初の船外機を発売して以来、一貫して4ストローク船外機のみ生産している。これは4サイクルが下記の特長を持っているからである。
エンジン形式 | 4サイクルOHC Inline4 |
排気量(cm3) | 1,590 |
ボア×ストローク(mm) | 75×90 |
推奨回転範囲(rpm) | 5,000~6,000 |
最大出力(PS/rpm) | 90/5,500 |